ウルトラセブン:第28話 700キロを突っ走れ!(写真をクリック拡大)
このページ左上:安藤達己オリジナルソングの下に2曲“Seventeen”・“セブンティーン”追加!全10曲・YOU TUBE にアップロード。エキゾチックでトロピカルな映像と音楽を楽しんで下さい
意表を突いたトップシーンだった。私服のダンとアンヌがアフリカラリーの映画を見ている。次に遊園地のコーヒーカップに乗って、車が欲しくてしょうがない当事の若者らしく、ダンがラリーの恰好良さをアンヌに夢中で話す。(当時、日本は高度経済成長の真っ最中。収入が増えた若者は皆、車を欲しがった。それに拍車を掛けたのが、日本車初のサファリラリー優勝だった。これをきっかけにラリーブームが起き、運転自慢の若者がラリーに参加したくて”うずうず”していた。こんな風潮を背景にウルトラセブンでラリーを描いたのはこれで2作目となった)
研究班が開発した強力爆薬、スパイダーを空輸していた航空機が何者かに爆破された。ウルトラ警備隊がスパイダーを防衛軍実験場まで運ぶ任務を任され、作戦室では輸送方法が検討された。ホーク1号やハイドランジャーで運ぶ案も提案されたが、どこから攻撃して来るか分らない相手に防衛軍のメカを使えば敵の標的になり易いことから、ダンが提案したラリーに参加して、その車で爆薬を運ぶ案に決定。
ラリーに参加するのはダンとアマギ。キリヤマ以下の隊員は4輪駆動で2人の補佐に回り、スパイダーをトランクに積んだ”いすずベレット”が700キロ先のゴールに向ってスタートしていった。軽快な”Ultra Seven”の曲に乗って草原を走るベレット。突然、前方から突っ込んで来るバイク。ダンが急ハンドルを切って衝突を避けると停車。
走り去るバイクを銃撃すると大爆発を起こした。”敵がスパイダーを爆破”させようと自爆覚悟でラリー車と正面衝突させる戦術に出たのだ!これを見たアマギは、ひ汗を流し、ひどく怯えていた。猛スピードでダンの車を追い抜き、先行する3号車。カーブを曲がり、視界から消えた途端に爆発、炎上した。この光景に立ちすくむアマギ。狙われていたのはダン、アマギのラリー車に違いない!燃える3号車に近付く2人に向けて銃弾がーー岩陰に身を隠すダン、アマギ。ダンはヘルメットを脱ぎ、標的にすると敵の背後に回り、なおも銃撃を続ける敵に拳銃を発射。
倒れた人影は炎となって消え去った。走り去る1号車。ダンがアマギの所へ戻ると足に銃撃を受け、心配するダンに傷は大したことないが、子供の頃、目撃した花火工場の爆発がトラウマとなって、”炎恐怖症”になっていることを打ち明けた。それでも、スパイダーを運ぶのは任務だとダンに励まされ、再びラリー車に乗った。夜の道を走るダンの目に停車している1号車がーー車を降りて近付くと、走り去ろうとする人影。人影をを追って走るダン、アマギ。追って行った先にキャンプを張っていたのは、ダン、アマギを秘かに補佐していたキリヤマ達、ウルトラ警備隊の面々だった。
爆薬スパイダーをトランクに積んだまま、車を離れた2人を叱るキリヤマ。大急ぎでラリー車に戻る隊員たち。人の気配を感じ、マンドリンに仕込んだ銃を連射するソガ。木陰から人が現れ、倒れると炎になって消えていった。恐怖に駆られたアマギは”他の隊員と交代して欲しい”と申し出るが、キリヤマは許さなかった。
その時、ダンは時限装置の音を聞き、トランクを開けると時限爆弾がーーキリヤマは装置解除をアマギに命じた。恐怖に駆られながらも起爆装置を解除してゆくアマギ。震える手でピンを抜くと、装置は解除された。(このエピソード、得体の知れない相手と戦うセブンと警備隊の形は取っているが、任務を遂行するために恐怖症と戦い、仲間の助けでこれを克服するアマギの話がテーマになっていた)
ゴールまで残りは100キロ。アマギが”恐怖症”を克服したのを見て、キリヤマはフルハシに交代させようとするが、笑顔のアマギは”最後まで、やります!”とラリーに復帰していった。草原を走るラリー車を追って現れた2機のヘリコプターは強力な磁石に気球をセット。空中に浮いた車を運び始めた。アマギは車にセットされていたロケット弾を発射。ヘリコプターは炎上。丘の上で事態を監視していたキリヤマはソガに命じて気球を射撃。ラリー車はホバークラフトのように圧搾空気を吹き出して軟着陸。再びゴールに向って走り出した。(このシーンは007の様な仕掛けの連続。思わず微笑んでしまうが、ウルトラ警備隊なら、許される範囲だろう?)
マナベ参謀・キリヤマ達が待ち受けるゴールで、笑顔のアマギとダンがスパイダーをトランクから取り出そうとすると、本物のスパイダーを降ろしている防衛隊員がいた。何と!ダン、アマギのラリー車はダミーだったのだ。この計画はアマギのトラウマを取り除くためキリヤマが仕掛けたものだった!早速、スパイダーの爆発実験の準備が進み、ウルトラ警備隊も地下壕から眺めていると、突然、山が崩れ戦車と恐竜が一体となった戦車恐竜が現れた。(このアイデアも初めてで、生命体とメカが一体となる。セブンならでは怪物だった)恐竜は目から地下壕に向けて光線を発射。攻撃して来る。反撃しようにも、恐竜の口にはスパイダーがーー
隊員の制止を振り切って飛び出すダン。恐竜の進撃を止めるかのように、立ちはだかるセブン。壮絶な肉弾戦の最中にスパイダーは吐き出され、恐竜が尻尾を振る度に爆発の危険が迫っていた。苦戦していたセブンは恐竜を地下壕から離し、安全な場所で指先から光線を発射。スパイダーを爆発させると戦車恐竜もバラバラに砕け散った。地下壕を飛び出し、砂に埋まったダンを助け出す隊員達。担架で運ばれるダンの顔に、運ぶアマギの顔に晴れ晴れとした微笑が浮んでいた。
(映像の著作権は円谷プロに所属します。)