2012年02月04日

ウルトラセブン:第28話 700キロを突っ走れ!(写真をクリック拡大)

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ラリー映画・ダン・アンヌ.jpg意表を突いたトップシーンだった。私服のダンとアンヌがアフリカラリーの映画を見ている。次に遊園地のコーヒーカップに乗って、車が欲しくてしょうがない当事の若者らしく、ダンがラリーの恰好良さをアンヌに夢中で話す。(当時、日本は高度経済成長の真っ最中。収入が増えた若者は皆、車を欲しがった。それに拍車を掛けたのが、日本車初のサファリラリー優勝だった。これをきっかけにラリーブームが起き、運転自慢の若者がラリーに参加したくて”うずうず”していた。こんな風潮を背景にウルトラセブンでラリーを描いたのはこれで2作目となった)
輸送機・爆破.jpg研究班が開発した強力爆薬、スパイダーを空輸していた航空機が何者かに爆破された。ウルトラ警備隊がスパイダーを防衛軍実験場まで運ぶ任務を任され、作戦室では輸送方法が検討された。ホーク1号やハイドランジャーで運ぶ案も提案されたが、どこから攻撃して来るか分らない相手に防衛軍のメカを使えば敵の標的になり易いことから、ダンが提案したラリーに参加して、その車で爆薬を運ぶ案に決定。スパイダーを積んでラリー.jpgラリーに参加するのはダンとアマギ。キリヤマ以下の隊員は4輪駆動で2人の補佐に回り、スパイダーをトランクに積んだ”いすずベレット”が700キロ先のゴールに向ってスタートしていった。軽快な”Ultra Seven”の曲に乗って草原を走るベレット。突然、前方から突っ込んで来るバイク。ダンが急ハンドルを切って衝突を避けると停車。自爆バイク.jpg走り去るバイクを銃撃すると大爆発を起こした。”敵がスパイダーを爆破”させようと自爆覚悟でラリー車と正面衝突させる戦術に出たのだ!これを見たアマギは、ひ汗を流し、ひどく怯えていた。猛スピードでダンの車を追い抜き、先行する3号車。カーブを曲がり、視界から消えた途端に爆発、炎上した。この光景に立ちすくむアマギ。狙われていたのはダン、アマギのラリー車に違いない!燃える3号車に近付く2人に向けて銃弾がーー岩陰に身を隠すダン、アマギ。ダンはヘルメットを脱ぎ、標的にすると敵の背後に回り、なおも銃撃を続ける敵に拳銃を発射。消える男.jpg倒れた人影は炎となって消え去った。走り去る1号車。ダンがアマギの所へ戻ると足に銃撃を受け、心配するダンに傷は大したことないが、子供の頃、目撃した花火工場の爆発がトラウマとなって、”炎恐怖症”になっていることを打ち明けた。それでも、スパイダーを運ぶのは任務だとダンに励まされ、再びラリー車に乗った。夜の道を走るダンの目に停車している1号車がーー車を降りて近付くと、走り去ろうとする人影。人影をを追って走るダン、アマギ。追って行った先にキャンプを張っていたのは、ダン、アマギを秘かに補佐していたキリヤマ達、ウルトラ警備隊の面々だった。
爆薬スパイダーをトランクに積んだまま、車を離れた2人を叱るキリヤマ。大急ぎでラリー車に戻る隊員たち。人の気配を感じ、マンドリンに仕込んだ銃を連射するソガ。木陰から人が現れ、倒れると炎になって消えていった。恐怖に駆られたアマギは”他の隊員と交代して欲しい”と申し出るが、キリヤマは許さなかった。時限爆弾・アマギ.jpgその時、ダンは時限装置の音を聞き、トランクを開けると時限爆弾がーーキリヤマは装置解除をアマギに命じた。恐怖に駆られながらも起爆装置を解除してゆくアマギ。震える手でピンを抜くと、装置は解除された。(このエピソード、得体の知れない相手と戦うセブンと警備隊の形は取っているが、任務を遂行するために恐怖症と戦い、仲間の助けでこれを克服するアマギの話がテーマになっていた)
気球・ラリー車.jpgゴールまで残りは100キロ。アマギが”恐怖症”を克服したのを見て、キリヤマはフルハシに交代させようとするが、笑顔のアマギは”最後まで、やります!”とラリーに復帰していった。草原を走るラリー車を追って現れた2機のヘリコプターは強力な磁石に気球をセット。空中に浮いた車を運び始めた。アマギは車にセットされていたロケット弾を発射。ヘリコプターは炎上。丘の上で事態を監視していたキリヤマはソガに命じて気球を射撃。ラリー車はホバークラフトのように圧搾空気を吹き出して軟着陸。再びゴールに向って走り出した。(このシーンは007の様な仕掛けの連続。思わず微笑んでしまうが、ウルトラ警備隊なら、許される範囲だろう?)
セ・恐竜戦車.jpgマナベ参謀・キリヤマ達が待ち受けるゴールで、笑顔のアマギとダンがスパイダーをトランクから取り出そうとすると、本物のスパイダーを降ろしている防衛隊員がいた。何と!ダン、アマギのラリー車はダミーだったのだ。この計画はアマギのトラウマを取り除くためキリヤマが仕掛けたものだった!早速、スパイダーの爆発実験の準備が進み、ウルトラ警備隊も地下壕から眺めていると、突然、山が崩れ戦車と恐竜が一体となった戦車恐竜が現れた。(このアイデアも初めてで、生命体とメカが一体となる。セブンならでは怪物だった)恐竜は目から地下壕に向けて光線を発射。攻撃して来る。反撃しようにも、恐竜の口にはスパイダーがーー
セ・指光線.jpg隊員の制止を振り切って飛び出すダン。恐竜の進撃を止めるかのように、立ちはだかるセブン。壮絶な肉弾戦の最中にスパイダーは吐き出され、恐竜が尻尾を振る度に爆発の危険が迫っていた。苦戦していたセブンは恐竜を地下壕から離し、安全な場所で指先から光線を発射。スパイダーを爆発させると戦車恐竜もバラバラに砕け散った。地下壕を飛び出し、砂に埋まったダンを助け出す隊員達。担架で運ばれるダンの顔に、運ぶアマギの顔に晴れ晴れとした微笑が浮んでいた。
   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2012年01月15日

ウルトラセブン:第27話 サイボーグ作戦(写真をクリック拡大)

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サ・宇宙船.jpg火の玉が落下してくると朝日沼に水しぶきを上げて沈んで行った。沼の近くを走るスポーツカー。運転するノガワは婚約者のサナエを乗せて親友のソガ隊員の所へ挨拶に行く途中だった。水面に浮上する魚の形をした宇宙船。走行中のスポーツカーが坂道をバックし始めると空中に浮き上がりサナエを振り落として宇宙船に吸い込まれていった。フル・アクアラング.jpgハイカーからの連絡を受けポインター号で現場に出掛けたダンはソガに後の調査を任せ、サナエを基地に運んだ。残ったソガは車のオイルが沼に浮いているのを不審に思い応援を要請。フルハシ、アマギがソガと合流して沼の潜水調査に当たったが何も発見出来ず、作戦室では新たな捜査計画が進行していた。ノガワを心配するソガ。
ノガワ女船内.jpgボーグ星人.jpg宇宙船の中では女に化けたボーグ星人がノガワをカプセルに閉じ込め、手先にするためサイボーグ(改造人間)に改造していた。(このシーン、女がレバーを操作して雷のような電気ショックを与えたり、煙を噴射したりと変わり映えのないカットが続く、頭に受信用プレートが埋められる設定になっているのなら、それらしいカットがあれば、もっと分かり易かったと思うのだがーー)カプセルから解放されたノガワはプエート弾(小型時限爆弾)を持たされ防衛隊基地爆破に向かうが、途中、サナエの部屋に寄り”別れ”を言ってから作戦室に戻ってきた。(このシーンもノガワがボーグ星人にどの程度”操られてるのか”かえって、分かりづらくしていた。)
ノガワ作戦室.jpg作戦室に戻って来たノガワ。ソガが駆け寄るがキリヤマは”ゆっくり休ませてやれ!”とソガを引き止めた。ダンはノガワの様子がおかしいと気付き、後を付けて行くと機械室の前で隊員が倒れ、ノガワは姿を消していた。緊急ボタンを押すダン。駆け付けた隊員達は手分けしてノガワを探し始めた。ダンとアンヌが廊下を歩くノガワを発見。後を付けて行くと壁に吸い込まれるように消えていった。アンヌは連絡に走り。ダンは壁を透視するが何も見えない。ノガワを探して隊員達が機械室に入るとノガワは機械にプエート弾を仕掛けているところだった。駆けつけるダン。ノガワは”6時間後に基地は爆破。地球はボーグ星人の物になるのだ!”と、うそぶいた。飛び掛るダン。二人の格闘が始まるが相手はサイボーグ。ダンが追い詰められるとキリヤマはソガにショック弾の使用を許可。ノガワはこの銃弾に気を失った。
プエート弾.jpgプエート弾に気付いたキリヤマの指示で、隊員は手分けして回収するが、どうしても1つだけ見付からなかった。医務室に運び込まれたダンとノガワ。ノガワの頭蓋骨にはボーグ星人の指令を受けるプレートが埋め込まれていたのだ。早速、プレートを取り出す手術が行われ、回復する意識の中でノガワは”アサヒ、アサヒ”と繰り返し呟いていた。ホーク1号・ボ宇宙船攻撃.jpg直ちにキリヤマ、アンヌはホーク1号で朝日沼に飛び、”熱ミサイル”を撃ち込んだ。みるみる干上がって行く沼。姿を現すボーグ星人の宇宙船。ミサイルを撃ち込み、更にマグネチックセブンを投下。宇宙船を爆破した。医務室ではフルハシ、ソガがどうしても見付からないプエート弾の行方を心配していると爆破された宇宙船を抜け出して来た女(ボーグ星人)が現れ、ペンダントからの光線でフルハシ、ソガを失神させた。続いてノガワに迫るが、ダンが光線銃を発射。女は逃げ出した。後を追うダン。女は廊下を走りながら姿をボーグ星人に変えた。変身するダン。ボーグ・セブン.jpg高原で対決するセブンとボーグ星人。行方が分からなかったプエート弾はダンのブーツに付けられていたのだ。崖を滑り落ちそうになりながらプエート弾をボーグ星人に投げ付けるセブン。この爆発にも怯まないボーグ星人は空を飛び、頭から強烈な光線を発射してセブンを追い詰める。激しい肉弾戦で地上を転げまわり、隙をみてセブンは空中に飛び上がり、着地と同時にアイスラッガーを一閃。ボーグ星人の首が落ち、泡を噴きながら倒れ込んだ。
サナエ結婚式.jpgそして数日後、チャペルの前で待ち受ける若者達。扉が開いて今日の主役ノガワとウエデングドレスのサナエが出て来た。お米と紙吹雪の中を歩く二人。空き缶を沢山付けた車の近くに来るとサナエはブーケを投げ、二人を乗せた車は空き缶を引き摺りながら、賑やかに走り去った。
 典型的なハッピーエンド。微笑ましいエピソードではあった。  
    (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年12月30日

トリプルファイター:再放映(写真をクリック拡大)

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再タイトルー1.jpgあれから40年も経つのかぁ!電車は新橋駅に到着。駅を降りて第一京浜を浜松町に向って歩く、ヤクルト本社ビルを過ぎリクルート本社が見えてきた。どちらも立派な高層ビルに生まれ変わっている。メールで送ってきた地図を頼りに目的のビルに到着。早目に家を出たので、30分ばかり早く着いたが、早い分には問題なかろう、とスタジオのある5階へ。円谷プロのスタッフが出迎えてくれた。録画スタジオでは、他のゲストが再放送に向けたメッセージを収録中。缶コーヒーを飲みながら、メモしてきた手帳を読み返す。
再タ・トリ.jpgトリプルファイターが放映されたのは昭和47年(1972年)。来年は放映40周年と言うことになる。この作品が制作されるまで、円谷プロがテレビ界に与えた衝撃は物凄かった!ウルトラQ:ウルトラマン:ウルトラセブン、いずれも視聴率が30%以上。それまで映画でしか見られなかった特撮を”お茶の間”に持ち込み、単なる勧善懲悪を超えたドラマ作り、ヒーローの格好良さ、円谷プロにしか出来ない特撮で子供番組でありながら大人をも虜にして見せた。しかし昭和43年、人気アニメが放映されるようになると徐々に特撮人気にも”翳り”が見え始めて来る。そして円谷プロが”満を持して”制作した怪奇大作戦も視聴率的には、期待したほどではなく2クール、26話で終了。
今時の収録.jpg折からテレビ局に吹き荒れていたリストラ旋風で、局が直接制作するドラマは減り続けていた。そんな時代背景もあって円谷一氏はTBS映画部を退社。円谷プロの新社長に、次男の”ノボル”氏もCX(フジTV)を退社。手土産に大人向け特撮番組”マイティージャック”を持って円谷プロに帰って来た。しかし、この作品も視聴者の支持は”今一つ”。1クールが終ったところで1時間番組から30分番組に変わり2クールで終了となった。柱になる企画が通らなくなった円谷プロは不遇の時を迎えたが昭和45年、再放送された作品が高視聴率を上げ、私も撮った5分番組”ウルトラファイト”が意外に好評で、”帰って来たウルトラマン”の制作に繫がる。
まずは説明.jpgそして昭和46年、他社が仕掛けた等身大変身作品が大ヒット!円谷プロ作品の様に本格的な特撮場面はなく、ヒーローが巨大化しないからミニチュアーセットも要らない!当然、制作費も安く上る。こんな変化が起き始めた最中に持ち上がった企画が”トリプルファイター”だった。今までの作品と違い、スポンサーの”オモチャメーカー”が企画段階から加わり、フィギャーで売れそうなキャラクターが4体(グリーン:レッド:オレンジ:トリプルファイター)も出る。変身も哲夫:勇二:ユリがファイターに、更にファイターが3人合体してトリプルファイターにと2段変身。子供が好きな劇用車もSAT側はサットカー:サットバギー:サットバイク1・2号、デビル側はデーモンカー(黒塗りのスバル360)数台を連ねて現われる。何とも贅沢な”出演陣?”だが放映は10分枠で1週(月~金)、5回で完結。
にこやか.jpgこれは正に私が子供時代、楽しみに待っていた”紙芝居”と同じ手法だ!物語は単純明快。勧善懲悪。黒い人は悪者。毎日がアクションに次ぐアクション。テレビ時代に送る”紙芝居・トリプルファイター”が子供の期待に応えられるのか?私に取っても円谷プロに取っても、等身大変身・2段変身・帯番組・低予算(?)と始めて尽くしの作品となった。
今回の再放送では、最後に私を始め数人の方々が視聴者に話し掛ける。私の担当は、どうやら後半の5回。安藤達己がこの作品について”何を語った”のか?それは見てのお楽しみ(笑)と言うことで、皆さんが”トリプルファイター”の再放映を楽しんでくだるのを期待してーー
トリプルファイター:放映開始予定 1月17日(火)午後8時より(見逃した方には、再放映が数回ある予定):ちゃんねるNeco(スカパー・261チャンネル:ケーブル・301チャンネル)
 参照:ちゃんねるNeco ホームページ:http://www.necoweb.com/neco/

   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年12月17日

ウルトラセブン:第26話 超兵器R1号(写真をクリック拡大)

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R1・発射.jpg惑星攻撃用超兵器・R1号が、セガワ、マエノ両博士を中心とした開発班によって完成した。この威力を試すため、選ばれた惑星はギエロン星。R1号を装着したロケットは命中。ギエロン星は爆発。宇宙空間から消滅した。(ウルトラセブンが制作された昭和42・43年は米ソ冷戦時代、お互いに核武装を競っていた。スパイ合戦も過熱、上空から機密を探られるのを嫌い、領空侵犯する飛行物体は容赦なく撃墜された。航空路を外れて犠牲になった民間機さえある。そんな時代背景がウルトラセブンのエピソードにも影響を与え、他の衛星に発射した観測ロケットが原因で、地球が侵略される話もあった。今回は防衛軍が開発した超兵器をギエロン星で実験、その威力を誇示して地球侵略を狙う者の抑止力にしようと、まるで冷戦の構図を宇宙に広げた様な作品になっていた。このテーマは子供番組と言うより大人向きだったが、こうした作品が放映されたのもウルトラセブンがウルトラセブンたる”ゆえん”だったに違いない。)
R1命中.jpg作戦室でも宇宙埃を観測。R1号の実験は成功した。これに気を良くしたセガワ、マエノ博士は更に強力なR2号の開発計画を発表。ダン以外の隊員も超兵器による抑止力に自信を深めた時、宇宙観測艇8号がギエロン星からの飛行物体を発見、攻撃を受けていると報告するや通信が途絶えた。マエノ博士はギエロン星に生物は居ない筈だと主張するが、キリヤマ隊長はホーク1号でパトロールに出ていたダンに調査を命じた。地球にギ.jpg宇宙空間を飛ぶホーク1号は地球に向かって飛ぶギエロン獣を発見。直ちにロケット砲で攻撃するが、何の効果もなかった。その時、ギエロン獣の正面から飛来する隕石。見詰めるダン。獣は隕石と正面衝突。隕石を砕くと飛行を続け地球に到着。作戦室ではホーク3号にミサイルを搭載。ソガ、アマギが出撃。ギエロン獣を攻撃。獣はあっけなく爆発、粉々になった。セガワ博士はこうした事が起こるからこそ、更に強力な兵器が必要だと主張するが、キリヤマもダンもR1号の爆発にも耐えたギエロン獣が、こうも簡単に消滅するとは考えられなかった。
ギ・ターミネイター.jpgその夜。バラバラになったギエロン獣の残骸から液体が流れ出すと、一ヶ所に集まり、廃墟の向こうにギエロン獣が再生された。(まるでターミネーター2を見るような不気味さがあった)獣は東京に向かって動き始め、警備隊はホーク1・3号にミサイルを搭載、出撃して猛攻を加えるが、獣はR1号の爆発から吸収した放射能を噴き出し始めた。風に乗って東京に降り注ぐ放射能。キリヤマは参謀に”避難命令”を出す様に要請。一刻も早く獣を倒さなければ東京が、いや日本が危ない。(まるで今年の福島原発事故を連想させるようなシーンだった)セガワはこの危機を救うのは更に強力なR2号しかないと助言するがーー
獣を攻撃していたホーク1号は獣が発射してくる光線で機体を損傷、不時着。ギエロン獣は放射能を吐き出しながら機を脱出したダン、キリヤマ、フルハシに迫ってくる。風上を目指して走るキリヤマ、フルハシ。逃げ遅れたダンは獣に向かって突進、変身した。ギ・アイスラッガーはねる.jpg放射能を吐きながら対峙するギエロン獣とセブン。必殺の武器アイスラッガーで攻撃するセブン。しかし、この獣は攻撃を弾き返し、両手の間から繰り出される光線で反撃。セブンの右腕に命中。セブンは傷ついた。離れていては、セブンに勝ち目はない。アイスラッガー・ナイフ.jpgギエロン獣の右腕にしがみ付くセブン。渾身の力で、獣の右腕が引き抜き、この腕を獣に投げ付け、倒れた獣の上に覆いかぶさるセブン。アイスラッガーをナイフの様に使って、急所を一突き。流石のギエロン獣も命を絶たれた。
セブンの活躍で危機を脱出した東京。作戦室では超兵器の爆発がギエロン獣を生んでしまったのではないか、と疑問を投げ掛けるマエノ博士。兵器に頼る地球防衛の危険性を知った参謀と隊長。R2・中止.jpg傷ついたダンを見舞うマエノ博士と参謀。より強力な兵器に頼って地球を防衛しようとする計画は、軍拡競争に走るだけだと心配するダンに二人は、超兵器開発を中止するよう説得する事を約束。ダンにも晴々とした笑顔が戻った。(このエピソード、アンヌの医務室に無心で円筒を回すシマリスを置き、ダンには軍拡競争は”血を吐きながら続ける悲しいマラソン”だと言わせ、核開発競争に走った冷戦時代を痛烈に批判していた)
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2011年11月26日

ウルトラセブン:第25話 零下140度の対決(写真をクリック拡大)

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雪原を飛ぶポインター.jpg雪原を滑空するダンの運転するポインター号。北国のパトロールに出掛けているのかと思えば、ここは防衛軍基地近く、附近は異常寒波にスッポリ覆われていた。マイナス100度を超える寒気でポインター号は故障。不審に思ったダンは透視してみるが、見えるのは雪景色だけ。手の打ち様もない。キリヤマの指令で、ポインター号から降り、基地に急ぐが”光の国”からやって来たダンは”寒さ”に弱かったのだ!(出だしのシーン。ミニチュアセットで滑空するポインター号。セットで撮影された雪の中のダン。現地ロケの景色も上手く繫がり、違和感がない!円谷プロならでは、いや、”金城哲夫脚本ならでは”の出来栄えだった。ダンの透視カットも久し振りに見せて呉れた)
動力室フル・アマギ.jpg寒波に包まれた基地に激しい振動が起こると地下18階の動力室が壊され、配電機能が破壊され、基地は麻痺してしまった。暖房が切れた内部は極地の様な寒さ。駆けつけた、フルハシ、アマギも故障を直そうと懸命な努力を始めた。その時、動力室の破壊された壁から唸り声が聞こえ、もの凄い冷気が吹き込んできた。ガンガー・冷凍.jpg火炎放射機で冷凍光線を発射するガンダー怪獣に立ち向かうアマギ、フルハシ、だがあまりの冷気に炎は吹き消され効果はない。修理を急いでいた隊員達も寒さで、次々に倒れ始めた。ソガとアンヌは防寒服を用意。長官はキリヤマにマグマライザーの出動を要請するが電源がなければ全ての超兵機は出動することすら出来ない。動力室の指揮官は”基地からの退避命令”を出すように長官に迫った。しかし、長官には地球を守る責任がある。地球防衛軍が撤退してしまえば誰が地球を守るのだ!長官の苦悩は尽きない。吹雪の中・ダン.jpgガンダー怪獣の冷凍光線によって益々冷え込んでくる基地周辺。吹雪と寒さに耐えながら作戦室を目指すダン。遂に力尽きて倒れ込むと、幻覚の中に現れたアンヌがダンを励まし、再び吹雪の中を歩き出すが、ダンの意識も次第に薄らいできた。ポール・ダン.jpg幻覚の中に現れるポール星人。”地球を氷河期にして、生き物を全て氷詰めにするため”に、まず、邪魔な地球防衛軍とウルトラセブンを犠牲にするのだと言って、消え去った。(このポール星人、幻覚を利用して現れる。これまでと全く違う侵略者で、出現の仕方も幻想的で、燃える火をバックに綺麗な合成場面になっていた)我に返ったダンが変身しようとウルトラアイを探すがーーない!ウルトラアイが無い!必死に雪を掻き分けて探すダン。またもポール星人が現れ、”光の無い中で、お前のエネルギーはあと5分も、もたない!”と言うや、幻覚を抜け出していった。
IMれ・ガンガー.jpg火を吹くミクラス.jpg空中を飛んで来るガンダー怪獣。変身すら出来ないダンはカプセル怪獣ミクラスを身代わりに立てた。(24話、ウインダムに続いて今回はミクラス。あまり出番のなかったカプセル怪獣、久々の出現で、ミクラスはセブンの代役でガンダーと戦う。上手く設定されていた)雪原で繰り広げられる怪獣同士の戦い。肉弾戦もあれば、空中から攻撃するガンダーもあり、ミクラスも善戦。冷凍光線を吹き付けるガンダー。炎で迎え撃つミクラス。だが、戦いは徐々にガンダーが優勢になっていった。
動力室では、ガンダーが居ない間にと復旧に全力を挙げるが、寒さのため倒れる作業員が続出。長官もついに倒れ、代わってキリヤマ隊長が”基地からの全員脱出”を決断した。一人、動力室に残って作業を続けるフルハシ。戦う怪獣の叫びが動力室にも響き亘ってきた。
太陽の中・セブン.jpg雪原でウルトラアイを捜していたダンは遂に発見。変身するがエネルギーは少ない。太陽に向かって飛ぶセブン。赤々と燃える太陽でエネルギーを補充するや再び地球を目指した。避難を開始した防衛軍。動力室で奮闘するフルハシ。ついに電源は回復。ホーク1号・3号で出動するウルトラ警備隊。αβγ機.jpg苦戦するミクラスを援護するためホーク1号はα・β・γの3機に分裂。ホーク3号と4機でガンダー怪獣を攻撃。(ホーク1号が3機に分かれて飛行できる設定も、暫く忘れられていたが、今回は警備隊が持つ超兵機として使われ、メカ好きな子供には堪らないシーンだったろう)さすがのガンダー怪獣も空中を飛び、逃げ出すが、これを追って攻撃を続ける4機。ガンダーが雪上に降り立って反撃をしようとした時、ウルトラセブンが充分なエネルギーを補充して戻ってきた。セブンと死んだガンガー.jpgガンガーと対峙するセブン。ウルトラサイコキネシスで怪獣を一回転させると、必死に立ち上がったところにアイスラッガーを一閃。右手、左手続いて首を切断してガンダーを倒した。ガンダー怪獣と言う強力な武器を失ったポール星人は地球侵略を諦め”我々が負けたのはセブンにではなく地球人の忍耐と使命感にだ!”と言い残して、去っていった。
   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年11月19日

ウルトラセブン:第24話 北へ還れ!(写真をクリック拡大)

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フル・電車.jpg雪景色の中を走る電車。窓外を眺めるフルハシ。市川脚本はフルハシ家族を描きながら、母子の”絆”を特撮映画で描いて見せた。(この24話まで警備隊の家族は出て来ない。近未来のSF作品だから、現実感を感じさせるテーマを避けていたのだろう。北海道の設定になっているフルハシの故郷は長野県・野辺山で撮影された)フルハシが降りた駅には妹がジープで迎えに来ていた。母親の病気を気遣うフルハシに妹は”お母さんは、元気よ!お兄さんに牧場を継いで欲しくてーー”呼び戻すための方便だった。フルハシも車が故障したように妹に思わせ、”ボンネットを開けてくれと、”頼み、ジープを降りた途端に急発進。警備隊基地に戻ってきた。
旅客機爆発.jpg数日後、北極海上空をパトロール中の防衛軍ジェット機が操縦不能に陥り、民間航空機と衝突、大惨事を起こしていた。ホーク3号で調査に出発しようとしたフルハシに電話がかかり、母親が会いに来ていると言うのだ!任務の交代を申し出るダン、アマギ。だが”母親が自分を連れ戻しに来たことを”充分知っているフルハシは母の世話をアンヌに頼み、北極海上空に向けて飛び立った。ホーク3号・光灯台.jpgベーリング海に達した時、ホーク3号が通過している下の灯台が光り、自動操縦装置に異常が発生。調査地点から120分の位置。直ちに普通操縦に切り替え飛行を続けていた。ダン、アンヌは基地近くのホテルでお母さんを接待していたが、ホーク3号の危機を知るとダンは作戦室に戻り、ホーク1号でフルハシを追い。キリヤマは航空会社に北極海上空を飛行しない様、ソガに緊急連絡を取らせた。灯台・光線.jpg又も灯台から発射される光線。北極海上空を飛行中の旅客機も操縦不能に陥りホーク3号と正面衝突をするコースを飛んでいた。両機を監視していたアマギの計算では衝突まで20分!キリヤマはホーク3号のフルハシに緊急事態を告げ、自爆装置のセットと脱出を命じた。360秒後にセットしたフルハシは脱出を試みるが、装置は作動しない。機内に閉じ込められたフルハシ。自爆装置を解除してもホーク3号は旅客機と衝突する。キリヤマはホーク3号の自爆で旅客機の乗客を救うことを決断。アンヌに連絡を取り、一般人は立ち入れない作戦室にお母さんを案内するように命じた。時間は刻々と過ぎ、自爆の時間は迫る。作戦室に急ぐアンヌとお母さん。
カナン星人.jpg灯台の中では地球侵略を狙うカナン星人が”してやったり”と、この一部始終をモニタリングしていた。又も光線を発射する灯台。ホーク1号のダンは音波異常を察知。附近にホバリングしながら着地した。
作戦室に入ったお母さんは無線でフルハシと交信。死を覚悟したフルハシは、悟られないように冗談を言い、”笑”で母を安心させようとしていた。笑い合う二人。(このカットまで、ホーク3号と衝突するであろう旅客機との緊迫感。自爆直前のフルハシと母に会話のチャンスを与えたキリヤマ。テンポも展開も申し分なかった。だが、二人が笑い合うシーンから、テンポが急変してしまった)ホーク3号の自爆まで、残された時間は僅かに90秒。
セブン対ウィン.jpg灯台が怪しいと睨んだダンはカプセル怪獣ウインダムを向かわせるがーー灯台から発射された光線はウインダムを狂わせ、ダンに攻撃を仕掛けて来た。変身するダン。セブン対ウインダムの同士討ちが始まった。この戦いが延々と続き、最後には目を回したウインダムにセブンが光線を当て、正常に戻ったところで、再度、灯台に向かわせた、が灯台からの光線がウインダムに向かって発射されると、セブンが胸の前で腕を交差。光線を防ぎ、ウインダムを回収。(この同士討ち、どちらか言えばコミカルなタッチで、長々と描かれていたため、ホーク3号と運命を共にするフルハシの”悲壮感”は希薄なものになってしまった)
灯台.jpgき・ワイドショット.jpg灯台に見えていた建物は崩れ、ロケットが現れると、大空を飛行し始めた。ロケットを追って飛ぶセブン。ワイドショットでロケットを爆破。途端にホーク3号の操縦機能が回復。自爆装置を3秒前に解除。旅客機は無事ホーク3号と至近距離を交差。衝突は免れた。ホッと安堵の溜息を漏らすフルハシ。基地に向かって旋回。大空を飛び去った。
夕景・ホーク3号.jpg作戦室に戻ったフルハシを、大喜びで迎えるキリヤマと隊員達。お母さんは、息子の仕事を理解し、故郷へ帰った後だった。キリヤマは笑いながらフルハシに北海道上空のパトロールを命じ、隊員の笑顔に送られて出発。夕日に染まる上空をホーク3号が飛び、窓には合成で母親が現れ、フルハシに優しく語りかけた。”北海道上空、異常なし!”フルハシは本部に連絡を入れると故郷の夕焼け空を飛び続けた。(ホーク3号の窓に合成で語り掛ける母。ここで合成を使う必要があったのだろうか?故郷の上空を通過するホーク3号。見上げる母。円谷プロ?的でない普通のエンディングで良かったのではなかったか?そんな事を考えさせられる作品だった)
   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年10月29日

ウルトラセブン:第23話 明日を捜せ(写真をクリック拡大)

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ダンプ・占い師.jpg助けてぇ~、ダンプカーに追われる占い師!パトロール中のポインター号の前に、ふらふらと出て来た。急ブレーキを掛けるポインター号。占い師を抱き起こすキリヤマ、フルハシ。そこへあのダンプカーが突っ込んできた。かろうじて避ける三人。ダンプから手裏剣が投げられ、占い師の足に突き立った。占い師を乗せて、ダンプカーを追うポインター号。廃墟の前で止まっているダンプを調べるが、何の手掛かりも無かった。
作戦・占い.jpg傷の手当を終った占い師は作戦室に陣取ると、水晶玉を覗き込み、”丸3倉庫が爆発する”と予言したのだ。隊員は”そんな馬鹿な!”と相手にもしないが、キリヤマは占い師が知る筈も無い”丸3倉庫”、実は地球防衛軍の秘密研究所が狙われている、ことを放置出来ず、円盤が来ると言う”ふじみガ原”の捜査に乗り出した。が円盤らしきものが着陸した痕跡も見付からず、”宇宙人に命を狙われている”と、助けを求める占い師は家に送り返された。(このエピソード、超能力で未来が見える占い師。地球侵略の邪魔になると命を狙うシャドー星人。これに名作”怪談”に出て来るホラー要素を加えた作品だった。普段、脇に回るキリヤマ隊長が主役だったのも珍しい)
振り返るシャドー.jpg誰も信じない”明日”を捜しに、丸3倉庫を歩く、キリヤマ。宇宙パトロールから帰還したダンは隊員の話を聞き、隊長を捜しに基地を出た。占い師はポインター号で送られた後、又もダンプに襲われ、夜の川原をさまよっていると女の泣き声が聞こえ、声を掛けるとーー振り返った顔は不気味なシャドー星人!逃げ込んだ店にも、飛び乗ったタクシーにもーー気を失う占い師。ダン・キリヤマ.jpg丸3倉庫附近でダンと出会ったキリヤマは、誰でも持っている”予知能力”について話し始めた。その時、火の玉が降りかかり、倉庫は大爆発を起こした。”占い師”の予言は当たっていたのだ!丸3倉庫・爆破.jpg爆発の火の粉を浴びて負傷するキリヤマ。これも占い師の予言どうりだった!治療を終えたキリヤマは占い師の身を案じ、アマギが開発した特殊な望遠鏡を持って、ふじみガ原の再捜査に乗り出すことを決めた。その頃、占い師はシャドー星人の基地に連れ込まれ、ウルトラ警備隊の注意をそらす為、嘘の予言をする様に拷問を受けていた。ふじみガ原.jpgポインター号で到着するキリヤマと隊員達。ダンはアマギの望遠鏡の助けを借りて、見えない”シャドー星人の見張り”を倒し、基地内に進入した。光線銃で二人を攻撃してくるシャドー星人。二人は応戦しながら、更に潜入して行くと、占い師が拘束されている部屋を発見。シャドー星人が2人に光線銃を発射すると同時に山が崩れ円盤が飛び出して来た。丘の中腹から呆然と円盤を見つめる隊長たち。基地内にもガレキが降り注ぎ、やっとの思いで身を起すダン。気を失ったアマギの側でウルトラアイを装着した。
セブン乾山.jpg山を突き破ってウルトラセブン見参!向かって来る円盤に強烈な空手チョップを見舞うと、円盤は山に激突!煙の陰から現れるガブラ怪獣。セブン・ガブラ.jpg組み合ったまま、山肌を転げ回る二人。セブンは回転してガブラと放れるや、アイスラッガーを一閃。ガブラの首が切り落とされた。円盤から逃げ出して来る占い師。セブンは手の平に乗せ、安全な所へ運ぶと”セブン危ない”と叫んだ。なんと切り落とされたガブラの頭が空中を飛び向かってきたのだ!セブンは強烈なパンチで叩き落すが、隙を見て空中を飛ぶ頭はセブンの肩に噛み付いた。占い師が”その怪獣は円盤から操っているのだ!”と叫ぶと、ガブラに肩を噛まれたまま、ウルトラシュート.jpg指先からウルトラシュートを発射。円盤を爆破するとーーガブラは消滅。シャドー星人の基地内に入って来たキリヤマ、アン、ソガが気を失っているアマギと肩を負傷しているダンを発見。
全員揃った作戦室で占いを始めた占い師、だが彼の超能力は失われていたのだ。占って貰ったフルハシはがっかりするが、占い師は大喜び!もう、宇宙人から逃げる必要はないんだぁ!

私事になるがーー今回のエピソード:野長瀬監督はこの1本だけでクランクインした。普通2本、同時に撮影に入るが、この時だけは監督が他のプロ作品を撮る約束になっていたらしく、途中、監督が抜けた場合。私が作品を完成させることになっていた。結局、野長瀬監督が最後まで仕上げたのだが、このエピソードが完成すると、すぐに円谷英二社長から”シナリオを提出するように!”と言われ、”もうすぐ監督になるのかなぁ?”と実感した作品で、特別な思いが残った。
  (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年10月08日

ウルトラセブン:第22話 人間牧場(写真をクリック拡大)

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アンヌ・るり子.jpg伊豆に住む友人”るり子”の誕生会に誘われたアンヌは、楽しい夜を過ごしていた。(いつもは制服のアンヌがフォーマルな白のワンピースで出演。新鮮にうつった)海中から浮上してくる円盤。砂浜を歩く巨大な足。クッキリと残る足跡。”るり子”の愛犬が”けたたましい”鳴き声を上げた。不審に思ったアンヌと”るり子”が外に出ると愛犬の首輪は引きちぎられ、無残な姿がーー突然、”るり子”の前に現れるブラコ星人。気を失った”るり子”は連れ去られてしまった。”るり子”の名を呼びながら砂浜を探すアンヌ。巨大な足跡の側に”るり子”のブローチがーー(夜の海辺で次々に写し出された不気味な映像。出だしはスリラー調だった)現れる円盤.jpg本部に連絡を入れるためビデオシーバーのスイッチを入れるアンヌ。と、同時に円盤が動き始め、海中に姿を消した。事件を知ったウルトラ警備隊は、ポインター号で現場に急ぎ、アンヌの話と犬の死を目撃した警備隊はポインター号で海上からの捜査に乗り出した。(運転席の機器を操作すると、ポインター号はホバークラフトの様に浮き上がり海上を滑るように滑空し始めた。このエピソードまで、使われなかったメカだったが、これは面白い!画面も綺麗だった。)ポインター・ホバー.jpg海上からは何の異常も見付けられず、基地に戻るポインター号。入れ替わる様に海中から姿を見せる円盤。台上の”るり子”は七色の光の中に座らされられていた。本部には世界中から、様々な動物が盗まれた事件と附近に残された足跡の映像が届いていた。不思議な足跡は動物の盗難に関連があるのではないかと疑問を感じ始めたウルトラ警備隊に”るり子”が浜辺で見付かったと言う連絡が入った。るり子・胞子.jpgポインター号で現場に到着したダン達は”るり子”を基地に運んだが、意識は不明のまま。医者は”るり子”の右手に出来た胞子状の組織が染色体異常に関係しているのではないかと疑い、組織の培養を依頼した。フルハシ、アマギ、ソガはホーク1号で円盤を探していたが、何の手掛かりも掴めない。医務室で”るり子”の介護に当たっていたアンヌはうめき声を聞き、”るり子”を覗き込むと、体の色は緑色に変色。ブラコ星人.jpgアンヌが振り返ると、そこにはブラコ星人がーーアンヌに迫るブラコ星人。悲鳴を上げるアンヌ。その声を聞き付け駆けつけるダン。ブラコ星人と格闘になるが、ダンを追って来たキリヤマ隊長が光線銃を発射。ブラコ星人は倒れ、ダンの眼前でアンヌの体は”るり子”のように緑色に変色していった。
医者はブラコ星人を解剖!半分消化された胞子状の物質を胃の中から発見。何と!”るり子”の腕に繁殖していた物質はブラコ星人の食料だった。この食料をどの動物を使って培養するか、ブラコ星人は探していたのだ!女性ホルモンを持つ人類が最適となれば、地球上の女性、全てが胞子を植えつけられ、ブラコ星人の”食料生産牧場”にされてしまう。”るり子”、アンヌを、いや、胞子に感染した女性を助け出す方法はないのか?!キリヤマは感染を防ぐため”るり子”とアンヌを隔離。2人を助け出す方法を医者に尋ねると”土星にだけある放射線α73を照射すれば助かるがーー、”ホーク3号・自爆.jpg2人が生きていられるのは、僅かに15時間。ホーク2号では間に合わない。
地球上で食料調達の目途がたったブラコ星人の円盤は海中から姿を現し大編隊を組んでいた。パトロール中のホーク1号が編隊を発見、直ちに攻撃するフルハシ、アマギ、ソガ。だが、多勢に無勢、いくら攻撃しても円盤の数は減らず、ホーク1号の行く手には円盤が待ち受けていた。隊長に、窮地を連絡するフルハシ。ホーク3号で応援にきたダンは円盤群に捨て身の自爆攻撃を敢行した。爆発する3号!解放・セブン.jpg円盤包囲・セブン.jpg空中に飛び出して来たウルトラセブン。円盤群にウルトラビームを発射してホーク1号を援護。方向を変えると土星に向かおうとするが、円盤群のバリアに囲まれ、宙吊りのまま捕らわれてしまった。(この映像、幾何学模様で、セブンの危機と言うよりとても綺麗に撮れていた。)キリヤマの指令でセブン救出を断行するホーク1号。キリモミ飛行をしながら、セブンを吊るしている光線を切断。更に円盤を攻撃し続けた。宇宙空間を土星に向かって飛ぶセブン。(フルハシとキリヤマの交信で、”セブンはアンヌと”るり子”を助けるために土星に行こうとしている。”と言うセリフがあったが、前後関係から見て、キリヤマはダンがウルトラセブンであることを知っているかの様に取られても仕方の無い表現だった。これには、私もギクッ!)
土星を書くダン.jpg次々に爆破される円盤。なおも攻撃を続けるホーク1号。残された時間は15時間弱。セブンは、ひたすら土星に向かって飛行していた。
治療室ではアンヌと”るり子”に土星から持ち帰った放射線照射が行われ、二人は無事、命を取り止めた。その頃、隊員の心配をよそに、ダンはガラス板に向かって土星の絵を書いていたのだがーーこれでは、あまりに飛躍し過ぎる結末ではなかったのか?せめてセブンが土星の鉱石をどうやって医者の元に届けたか?くらいは映像にして欲しかったと思うのだがーー
  (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年10月01日

「取材班・見参!」(写真をクリック拡大)

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ライDVD.jpg取材班・見参!と言ったって、そんなに大層な話じゃない。”事の起こり”は先月中旬、アンヌこと”ひし美ゆり子”嬢から久し振りの電話が掛かってきた。”洋泉社って言う出版社から、アンちゃんの連絡先を知りたいと問い合わせがあったんだけど、アンちゃんの電話番号、教えても良いかな?”勿論、構わないよ!と返事をして置いた。その日の内に洋泉社から電話が入った。「電人ザボーガ」&ピー・プロ特撮大図鑑なる長~い題名雑誌の取材に伺いたいとの申し入れ、だった。こちらは閑人だ!一向に構わない。取材の趣旨は”怪傑ライオン丸”についてだと言う。それはそうだ。私がピー・プロと関ったのはこの作品しかない(笑)。でも、この作品は40年も前のものだ!大急ぎでライオン丸について書いたブログを読み返し、DVDを見ながら、何を聞かれても”それなりに”返事が出来る準備をしておいた。
小沢・友い.jpgその2日後、夕方、電話の主はカメラマンと2人で取材にやってきた。最近のデジタル機器は”すぐれ者”揃いだ。取材と言っても、以前の様に速記を取ったり、メモを取る必要もない。ICレコーダーのスイッチを入れて、その辺に置いておけば一言一句漏らさず録音してくれる。我が家を訪れた女性もバッグから小さなレコーダーを取り出し、机の上に置いた。こうしておけば、会社に戻ってからゆっくり記事に出来る。取材されるこちらも慣れてしまえば楽なもんだ。脱線しながら思い付くままに話し、取材の趣旨から外れたり、向こうの聞きたい事があれば、記者が質問を投げ掛けてくる。
快傑ライオン丸について書かれた雑誌、本の類は結構あるらしいが、これまで、私が取材されたことはない。”快傑ライオン丸”撮影中に起きたことを出来るだけ正確に話したが、記者にとっては始めて聞くことが多かったのだろう、今回の取材に関係のない話まで、興味深そうに聞いていた。一緒に来たカメラマン氏は、昨年”ウルトラセブン”の取材に我が家に来たことがある人物だった。
タツミ1.jpgカメラマン氏、途中から黙々とメモを取り始めた。私の話は、ピー・プロで監督した経緯ばかりでなく、円谷プロに世話になった”なれそめ”から、TV映画の初期、”銀座プロ”で助監督になった頃の逸話や、私が関わった松竹配給映画の制作から日台合作映画にいたるまで多岐に亘っていたから、興味を引かれたのだろう、書き取る手を休めない。取材中.jpgもう話し始めて2時間が経とうとしている。話が一段落した所で、冷たいお茶で喉を潤してもらい、これで記事が書けそうか、と聞いてみると”充分です”と言う返事。”つまらない話を長々と聞いてくれて、有難う!”と、2人が帰って行くのを見送った。それから二週間が過ぎた頃、記者から添付ファル付きのメールが届いた。”話が面白過ぎて、削る場所がなかなか決まらず、まとめるのが大変でした。ファイルに目を通して、変更したい箇所がありましたら、お知らせ下さい”との内容だった。取材前、記者がどの程度の記事を予測していたのかは、分り様もないが、送られてきた原稿はA4でびっしり4枚。私の”とりとめのない話”を上手くまとめてあった。内容は長過ぎて、ここでは、とても披露できそうもない。---
発売日は10月14日: 「電人ザボーガ」&ピー・プロ特撮大図鑑(洋泉社) です。皆さんに読んで頂ければ嬉しいかなぁーー

2011年09月17日

ウルトラセブン:第21話 海底基地を追え(写真をクリック拡大)

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ロック漁船.jpg冒頭、第3黒潮丸が徳之島附近を航行中、眼前に戦艦大和の様な鉄の塊が海中から現れ、攻撃を開始。黒潮丸は消息を絶った。続いて、南鳥島附近からSOS。ホーク3号で調査に出たアマギは何の手掛かりも掴めずに帰還。ポインター号で黒潮丸、船長の家族から話を聞きに出掛けていたダン・アンヌも”戦艦大和がーーー”と言う以上の情報は得られなかった。ポインター富士.jpg(ポインター号が走るロングの映像に富士山が映り、ウルト警備隊の基地がこの附近にあることを暗示するカットがあった。ホーク2号のバンクシーンには富士山が映っていたが、実写では、これが始めて、綺麗に撮れていた。)作戦室にはパリ本部から大西洋、地中海で消息を絶ち、行方が分からない船舶が多数出ている、との緊急連絡が入った。
ハイド基地.jpgハイド1・2進行.jpg直ちにフルハシ・アマギがハイドランジャー1・2号艦に分乗、鳥島、徳之島の海底調査に出発した。(ハイドランジャーは”ウルトラ警備隊西へ”で、すでに登場しているが、今回、始めて潜水艦基地から1・2号が出航して行く様子を詳しく描いていた。勿論、バンクシーンだった。)だが、黒潮丸、船長が見た筈の”戦艦大和”の姿は、どこにも見当たらない。なおも捜索を続ける2号の進路には、雪のような結晶が海中を舞い、1号のスクリーンには”金属ヒトデ”の様な物体が映し出されていた。作戦室とアマギが乗る2号に連絡を取りながら”ヒトデ”を追跡するフルハシの1号。2号の前方に”ヒトデ”から吹きだして来る”シャボン玉”のようなものが降り掛かり、2号と通信が途絶えた。アマギの安否を気遣ったキリヤマはホーク1号で徳之島へ。
ロック着弾.jpg下田の漁村に、突然浮上した戦艦大和(アイアンロックス)は、村に向かって砲撃を始めた。連絡を受けたダンはホーク3号で出撃。キリヤマもフルハシのハイドランジャー1号に2号の捜索を任せ、ホーク1号で下田に向かった。激しい攻撃を加えるホーク3号、だがアイアンロックスはビクともせずに対空砲を連射してきた。煙を吐きながら海中に墜落して行くホーク3号。ポインター号から呆然と見守るアンヌ・ソガには手の施しようもない。
徳之島から下田に飛来したホーク1号は背面飛行をしながらアイアンロックスを爆撃するが、鉄の塊で出来た戦艦は、平然と反撃してきた。爆撃を続けるホーク1号。突然、アイアンロックスは砲撃を停止、動きを止めた。キリヤマはポンター号のアンヌ・ソガにアイアンロックスの監視を頼み、タケナカ参謀の待つ基地へ。
ミミー光線.jpg作戦室に戻ったキリヤマは、”アイアンロックスは鉄と爆薬の塊で、動きが止まった15分後に大爆発を起こす。”と知らされた。ホーク3号に乗ったまま、海底で気を失っているダン。”ヒトデ”からの光線で、動きの無いハイドランジャー1・2号。時間だけが刻々と過ぎて行く。遠く離れた海底でハイドランジャーを捕捉していた”ヒトデ”が電波を発信するとアイアンロックスが動き、又も砲撃が始まった。作戦室ではキリヤマと参謀が隊員の安否を気遣うが、残された時間は13分。何の手立ても残されていなかった。(このエピソード、隊員達が演技する場面は殆ど無く、下田港とカットバックされる作戦室のシーンだけ、部下を思うキリヤマの”隊長らしさ”だけが描かれていた。)避難するポインター号。砲撃音で”我に返った”ダンはセブンに変身。下田港でアイアンロックスと対決。
セブン・ロック1.jpgロックスからクサリが伸びてくると、セブンの両腕と足首に巻き付き、自由を奪われたセブンに容赦ない砲撃が加えられた。空中に飛び上がり旋回するセブン。クサリが切れ、解放されたセブンはすかさず、ウルトラビームを発射。”鉄と爆薬の塊”は爆発、炎上。同時にハイドランジャーは”ヒトデ(実はミミー星の円盤)”から解放され、フルハシ・アマギも我に返り、飛び去ろうとする円盤にミサイルを発射して爆破。ミミー星人(姿は出なかった)の地球侵略は終った。
それにしても、このエピソード、脚本は赤井氏で企画段階から参加、ウルトラセブンの作品像を良く知っていた筈だがーー筋立ては、冒頭から”ヒトデ”の様な円盤で海中に潜そみ、”アイアンロックス”を操って船を沈めるミミー星人。ウルトラ警備隊は戦力(メカ)を動員して、この敵と戦うだけーー単純過ぎるほど単純な勧善懲悪。半分以上を特撮班が受け持ち、”円谷プロ”らし過ぎる?子供番組に仕上がっていた。
   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年08月28日

ウルトラセブン:第20話 地震源Xを倒せ(写真をクリック拡大)

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じ・作戦.jpg青沢山岳地帯で小さな地震が頻発していた。事態を重く見たウルトラ警備隊はダン・ソガを核研究センターに地球核の権威、岩村博士を迎えに行かせるが、頑固者の博士に”怒鳴られ”すごすごと引き上げてきた。作戦室では止まらない地震の謎を解くためには岩村博士の協力が欠かせないと再度ダン・ソガを核センターに派遣しようとするが、二度と博士に会いたくないソガはアンヌが適任だと主張。結局、ダンとアンヌがこの任に着いた。
ラリー車.jpg山間部を走るラリー車。女性二人が組んで奮闘しているが、青沢山岳地帯で進路を間違え、行き止まりの道を走り続けていた。地震と共に走るラリー車の行く手の崖が崩れ落ち、引き返そうとするが車は前輪が路肩から、はみ出し身動きが取れなくなってしまった。車外に出た二人は崩れ落ちた岩の中から宝石のような物を見付けた。ーー(唐突にラリー車が出てきて、話が本題からそれてしまう部分もあったが、当時、自動車産業は英米独が圧倒的に強く、日本車は発展途上にあった。そんな最中、ニッサン車ブルーバードがサファリラリーを制し、日本中が沸き立った。こうした時代背景があって、ラリーに参加している設定でブルーバードの出番となったのだろう。)
ホーク1号・着陸.jpgウルトニュウム.jpgダン・アンヌが研究センターに到着すると、岩村博士は震源地附近に出掛けた後で、助手の”さかき”も資料を届けるところだった。博士に会えなかった2人だったが、頻発する地震調査のためホーク1号でフルハシと共に青沢山岳地帯に着陸。崖崩れが起きている場所でラリー車を見付け、女性二人と”灯りの点いた”家に辿り着くと、そこには博士と”さかき”が居り、ダンが”地震の調査に来た。”と告げるや”おそ過ぎる!”と又もカミナリが落ちた。応接間に通されるダン達、助手の”さかき”も合流。博士は女性の持つ石に気付き、血相を変えた。こんな物がその辺にある筈がない!この石こそ”ウルトニュウム”で、地球の核をなす物質だと言うのだ。”ウルトニュウム”が地球の核から持ち出されると地球はバラバラに飛び散ってしまう。マグマ・発進.jpg警備隊は直ちにアマギ・ソガに命じて、ホーク3号でマグマライザーを現場へ運んだ。ダン・フルハシも乗り込み。地下の調査に乗り出した。(山岳地帯に着陸しているホーク1号のそばに3号が着陸するカットは目新しかったし、3号から出動するマグマライザーも恰好良かった!)マグマライザーは岩石を爆破しながら地中深く核に向って進むが突然、唸り声が響き渡り、通信は途絶え、室内の温度は上がり始めた。
博士の部屋では”さかき”が言葉巧みにアンヌを外に誘い出すが、途中、金属片を落とし、これを拾ったラリーの女性が博士に見せると、血相を変えて”さかき”の後を追った。
さかき・金属.jpgシャプレー・光線銃.jpg”さかき”を見付けた博士は、この金属は地球には無い!と詰め寄ると、最初は”しら”を切っていたが、博士が金属を捨てようとすると”さかき”はこれを取り上げ、逃げながらシャプレー星人の本性を現した。(この金属がシャプレー星人に取って、どんな意味を持っていたのか?伏線があれば分かり易かったと思うのだが、全く触れていなかった)銃撃を避けながら光線銃を構えるアンヌ。岩の上からは射撃の名人ソガも星人に狙いを付けた。光線銃が命中すると、星人は燃えながら崖から転落。それと同時にマグマライザーも岩石と共にウルトニュウムを掘り出した空洞に落ちて行った。噴き出して来るマグマ。機内の温度は上昇し始めた。
ギラ出現.jpgセブン・マグマライザー.jpgその時、山の頂上を突き破って巨大怪獣ギラドラスが現れた。呆然と見上げるアンヌ・ソガ・岩村博士。マグマライザーの中は温度が急上昇。フルハシ・アマギは気を失い、ダンは必死にウルトラアイを装着、セブンに変身するとマグマライザーを地上の安全な場所に運び出し、マグマの塊のようなギラドラスに立ち向かうセブン。戦いは怪獣が角を武器にセブンを窮地に追い詰めていた。(折角マグマの塊のような怪獣なのに、角を持ったセブンの手が煙を出すわけでもなく。数千度はある筈のマグマの熱が上手く表現されていなかった)。山には突然、雪が降り始め、気温が下がり、セブンは息を吹き返した。ギラ・セブン.jpg前方回転しながら繰り出したアイスラッガーはギラドラスの首を切断。中からウルトニュムが吐き出された。(シャプレー星人やギラドラスに取ってウルトニュウムがどんな意味を持っていたのか?地球に来たのはウルトニュウムのためだったのか?これも不明のまま、このエピソードは終る。)ギラドラスが倒れると、雪も止み、アニメチックな虹が掛かり、セブンは虹の彼方へ消えていった。(セブンはウルトニュウムを地球の”核”へ戻すわけでも無く。このエピソードが終結したのか、疑問の残るラストだったが、当時の視聴率は30%。制作する側にも”おごり”があったように感じたのだがーー)
   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年07月16日

ウルトラセブン:第18話 空間X脱出(写真をクリック拡大)

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スカイダイブ.jpg今回の出だしは、隊員の落下傘降下訓練だった。次々と大空に飛び出す、キリヤマ、ダン、アンヌ。その中で、この訓練が苦手なアマギだけが飛び出せない。ソガに後押しされ、やっと機外に飛び出したが、着地したのは意外な場所だった。(訓練機の中と空中はスクリーンプロセスを使う合成だった。通常、背景はスクリーンの後ろから投射するが、今回は前から投射する最新の方法で、機材とスタジオは東宝から借りた。この合成法だとカメラの位置が一点に制限される。テストまでの段取りが大変で、特にカメラ位置を決めるのに時間がかかる。私には始めての経験で撮影中も、リテイクを心配していたが(笑)、ラッシュが上がってくると、信じられない位、きれいな映像だった。この手法は、アマギとソガが青い地球をバックに愕然とするシーンにも使われた)ベル光線.jpg霧に包まれた森に降下したアマギは大声で隊員に呼びかけるが、返事はない!突然、奇妙な昆虫が樹上から降ってくると、体に吸い付き血を吸い始めた。夢中で昆虫を振り払い、銃で撃ち、その場を逃げ出すとソガの落下傘が木に引っ掛かってるのを見付けた。落下傘には”このモリはふつうのモリではない”と書かれたメッセイジがーー霧の中から強烈な音が聞こえてきた。耳を塞いで苦しむアマギ。巨大な怪獣(ベル星人)が姿を現した。光線銃を発射するアマギ。ベル星人は自分の影を幾つも作り出し、その影を吸収すると消え去った。アマギ・ソガ沼.jpg恐怖のあまり、走りながらソガを探すアマギ、沼の中ではソガが必死にもがき、助けを求めていた。声を聞きつけたアマギがソガを発見。沼に入ろうとすると”来るな、ここは底無し沼だ!”ソガは叫んだ。ロープを投げてソガを引き上げるアマギ。助けられたソガはビデオシーバーのスイッチを入れ、作戦室と連絡を取ろうとしていた。ダン・音.jpg降下後、2時間たっても連絡が取れないソガ、アマギを心配しているキリヤマ達にソガからの電波をキャッチしたと報告が入った。通信室でマイクに呼び掛け、二人の場所を確かめるキリヤマ。”位置は分らないが、霧の掛かった森の中だ”と答えた時、スピーカーから”強烈な音”が聞こえて、通信は途絶えた。この森を探しに、ダンとアンヌはホーク3号で飛び立った。だが、そんな森は見付かる筈も無く。不思議な森に閉じ込められたソガとアマギが暗くなった空を見上げると”彼方に青い地球”が浮んでいた。慌てて連絡を入れるアマギ。これを聞いていたマナベ参謀はベル星人が宇宙空間に造り出した”擬似空間”に間違いないと断言した。すぐにでも、出動して二人を助け出したいアンヌ隊員に、マナベ参謀は”過去に起きた同じ様な事件の不幸な結末”を話した。(このエピソードは”擬似空間”の描き方で印象が変わる。円谷演出は”スモークを焚き、目立たなかったが植物の葉に赤のカラースプレイで着色、セリフにエコー”をかける程度で表現していたが、もし、スロモーションや、広角レンズを上手く使えば、もう少し擬似空間を”それらしく”見せられたと思うのだがーー)
クモンガ゙.jpg擬似空間から逃げ出せないソガ、アマギを襲う巨大なクモ(クモンガ)。光線銃を発射したが、クモンガは口からガスを吐きながら二人を襲ってきた。ソガはバズーカ砲のような銃器を取り出し攻撃すると、さすがのクモンガも息絶えた。森の中をさまよう二人。意を決したキリヤマはダン、アンヌとホーク1号に乗り込み、擬似空間を探して飛行を続けた。キリヤマがソガ、アマギにビデオシーバーをオンにするように、呼び掛けると、ホーク1号のビーコンが電波をキャッチした。ホーク1異・着陸.jpg雲の中を突き進むホーク。雲の中から霧に煙る”擬似空間”が姿を現した。直ちに着陸態勢に入るホーク1号。ソガ、アマギがその音に気付き、音のする方へ行こうとすると生き物のようなツタが絡みつき、又も現れるクモンガ。二人を探すアンヌがソガの声に気付き、キリタマ、ダンと共に駆け付け、ソガ、アマギを助けた。ダンは4人をホーク1号に避難させるとクモンガを投げ飛ばし銃を発射。クモンガは倒したが、姿を現したベル星人が”強烈な音”で攻撃してきた。ダン変身.jpg倒れ込むダン。凄まじい音波で、体の自由を奪われ光線銃の引き金も引けない。やっとの思いで”あお向け”になると両腕を胸の前で交差。ウルトラセブンが誕生した。(今回の変身はいつものパターンを無視していた。こんな事が出来るなら、ウルトラアイは要らないと思う人もいたようだが、私はウルトラアイが空中を飛んできたり、今回の様な変身さえ許される?だから特撮は面白いと思った!)変身後はベル星人との戦いになるが、
ベル・セブン空中戦.jpgベルセブン・プロレス.jpg特撮監督も色々な戦いを工夫していた。最初はセブンも音波に悩まされ、ベル星人の蹴り技に地面をのたうち回るが、起き上がると”跳び蹴り”で反撃。倒れたベル星人にプロレス、”4の字固め”を繰り出した。たまらず、ベル星人が空中に逃げ出せば、セブンも後を追い、ベル星人の足首を掴んで回転。ハンマー投げの様に投げ捨てた。飛ぶベル星人。セブンは必殺のスパイラルビームを発射。ベル星人は煙を上げながら落下。と同時に”擬似空間”も消え始めた。危険を感じたホーク1号は、やむなくダンを残して緊急発進。心配するアンヌ達にダンの声がーーダンはβ号に乗り込み、無事だったのだ。(β号の中でセブンからダンに戻り、ここでウルトラアイの出番となった)
蛇足だけれど:3億円強奪事件がこの年(昭和43年12月)の暮れに起きた。”擬似空間”の撮影は”よみうりランド”近くの丘と、調布近くの小さな森(沼とクモンガが出て来る場所)で撮影された。その後、3億円事件が発生。パトカーや発煙筒を使い映画を見るような事件だったので、映画関係者が犯人ではないか?と、どの撮影所にも刑事がやってきた。犯人が3億円を載せた現金輸送ワゴンから自分の車に乗り換えた場所が、撮影に使った”小さな森”のすぐ側だった。これには私もビックリ!確か、深大寺と府中の中間あたりだったと思うけどーーー
   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年06月28日

ウルトラセブン:第17話 地底GO!GO!GO!(写真をクリック拡大)

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登山・ジロー・セブン.jpg本来なら第5話迄に放映された方が視聴者には親切なエピソードだった。M78星雲から地球に来た宇宙人が、どうして諸星ダンの姿になったのか?その理由を解き明かし、モデルになった青年ジローを救出するセブンとウルトラ警備隊員の活躍を描いた作品だった。脚本は金城哲夫を師と仰ぐ上原正三。監督は当然のように円谷一氏で、この作品が17話目になったのは当時、TBSの映画部に所属していた一氏のスケジュールと2役を演じる新人、森次浩司がダン役に慣れるのを待った結果でもあった。2役の森次浩司が同じカットに出演することはなかったが、新人に取っては大役。この作品が17話目になったのは結果的に成功だった。
落盤.jpg鉱山で作業中に落盤事故が発生。原因になった不審な地震の究明と、生き埋めになった青年の救出をウルトラ警備隊に依頼してきた。早速、キリヤマ隊長以下警備隊員はポインター号で現場に急行した。(ロケ地は日立鉱山。銅を採掘していたが、選鉱を終えた岩石があちこちに積み上げられ、まるで月の表面を見るような場所もあったが、今回の作品で画面に現れることは無かった。今は廃坑になっているのだろうか?)青年ジローが生き埋めになっている現場は地下1000メートル。それでも鉱夫達はジローが生きている事を信じきっていた。かって、友人と登山中に足を滑らし、宙吊りになりながらパートナーを助ける為にザイルを切断。200メートル落下しながらかすり傷だけで生還した男、ジロー。彼はミラクルマンだからこんな事故で死ぬ筈がないと言うのだ。ダンはこの話から、もしや、”谷底に落下してゆく勇気ある男”、自分が助け、姿を借りた男ではないか考え始めていた。閉じ込められた坑道で必死にパイプを叩き続けるジロー。ダンにだけ聞こえるこの音を頼りにパイプの中を透視すると、ジロウ・チュウースケ.jpgやはり、あの勇気と友情に溢れた青年が二十日鼠のチュースケと坑道に閉じ込められていた。自分の分身である青年を何とか助け出すため、地底に行かせて欲しいと願い出るダン。マグマ登場.jpgすぐにマグマライザーが空輸されてきた。(地底を進む警備隊のメカが初登場。なかなか恰好良い形をしていたが、残念な事にその後、あまり出番はなかった)ウルトラ警備隊員はただちに乗り込み、先端のドリルで岩石を破壊しながら地下にもぐり始めた。地下1000メートルに到達。進路を変えた時、ジローに空気を送っていた通気口が塞がれてしまった。現場に急ぐマグマライザー。地底に異様な音が鳴り響き、頭上から降りて来た金属板が行く手を阻み、引き返そうとする通路にも金属の扉が!通信も途絶えてマグマライザーは地底に孤立してしまった。坑道で救援を待つジロー。空気が遮断された今、残された時間は少ない。
地下都市.jpgソガ・アマギアンヌ3人.jpg意を決したダンは特殊爆薬を持って機外に出ると金属板を破壊。自らは地底都市の支配者に拘束されてしまった。マグマライザーの中からダンを探しに出たアンヌ、アマギ、ソガの眼下に広がる巨大都市が。ここが謎の地震を起こしす震源地だったのだ。地底に侵入する3人。ロボット(ユートム)のような物が現れ光線銃を発射してきた。銃を弾き飛ばされるソガ。ユートムに光線銃.jpgアマギがユートムを撃つとユートムは崩れ落ちた。隙をみて爆薬を取りにマグマライザーに戻るソガ。円形の台上で自由を奪われたダンは強烈な熱線を浴び、逃れようにも、ウルトラアイは手の届かぬ場所に置かれていた。ウルトラアイ・飛行.jpgやっと自由になった右手でベルトのバックルを押すと、ウルトラアイは空中を飛んでダンの手の中へ、台上でウルトラセブンに変身。(バックルに触れるとウルトラアイがダンの所へ飛んで来る。これは私も知らなかった仕掛けだった(笑)。したがって変身もいつものパターンではなく、ダンの体に電流が流れセブンの誕生となる。意外な”仕掛け”が許されるのは、ダンが宇宙人で、しかも特撮と言うジャンルだったからだろう)ユートムをワイドショットで倒し、地底都市の空中を飛び、更に坑道を飛ぶセブン。岩石を突き破って、ジローを救い出し、安全なマグマライザーに運んだ。
鉱山・爆破.jpgアンヌ、ソガ、アマギは地底都市爆破のため爆薬を仕掛けていたが、又も現れるユートム。救援に駆け付けたダンが光線銃で援護。3人を救った。時限爆弾が爆発する前に地上に脱出しようと急発進するマグマライザー。隊長の待つ坑道入り口に辿り着いた、と同時に山は爆発。坑道からも砂煙が上がり、謎の地底都市は消え去った。はたして、ここは宇宙人の侵略基地だったのだろうか?或いは元々地球に住み着いていた地底人の都市だったのだろうか?(今回のエピソード。ウルトラセブンは巨大化もしないし、一人で事件を解決する訳でもない。警備隊員も地底都市に侵入。ユートムを倒し、爆薬を仕掛ける大役を演じていた。役割分担が上手く行き、子供が喜ぶ新メカ、マグマライザーの登場や、意表をついたウルトラアイの空中飛行もあって、一味違うウルトラセブンの魅力に溢れていた。)
更に特筆すべきは、今回の円谷監督。徹底して標準レンズにこだわり、テレビ映画では当たり前に使われていたズーム使用を最小限に留めていた。全体を通じて安定感ある印象は、この”こだわり”から生まれたのだろう!
   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年06月10日

ウルトラセブン:第16話 闇に光る目(写真をクリック拡大)

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桜・ホーク1.jpgアンノン星調査のため発射され、通信が途絶えていた無人宇宙船、桜9号が地球に向って飛行中。フルハシ、ソガがホーク1号で追跡すると桜9号は宇宙基地に近い地獄山に着陸した。直ちにポインター号で着陸地点に出動したダン、アンヌ、アマギは宇宙船を発見。岩陰から監視していると、宇宙船は光を発しながら爆発してしまった。あっけにとられている3人に超音波が襲い、苦しみ出すアンヌとアマギ。ダンだけは超音波の影響を受けず発信源の調査に向った。ダンと目.jpg銃を構えて進むダンの後ろで岩がめくれると、現れる巨大な目ーー振り向くダン。瞼を閉じる様に目は岩で隠され、元の景色に戻っていた。
綺麗な”石”を抱えて公園にやってくるヒロシ。遊んでいた子供達は弱虫のヒロシを取り囲み、”石”を取り上げようとした時、木の幹から”あの目”がーー子供達は耳を押えて苦しみ始めた。通りかかったポインター号は異変に気付き、急停車。アンヌ、アマギは子供達を助け、ダンは超音波の発信源に向って銃を発射。だが、木の幹には光線銃の焼け跡だけが残されていた。(藤川桂介氏、これがウルトラセブンの第一作目だった。”おとぎ話”風の脚本が得意で、このエピソードは目だけしかない宇宙人に強くなりたい子供を絡ませたファンタジックな作品だったが主役を演ずる子役の出来、不出来が作品を左右するだけに監督としては頭を悩ませたに違いない。)
いじめ・ヒロシ.jpg病院から出て来たアンヌは、ヒロシが拾ってきた石を取り上げようとした時、ヒロシ以外の子供が急に頭痛に襲われたことをダンに伝えた。ポインター号は、ただ一人異常が起きなかったヒロシの家に向うが、--石を磨くヒロシの部屋に”あの目”が現れ、”その石を地獄山の煙の中に投げ入れて呉れれば、君を一番強い子にしてあげると”ヒロシに交換条件を持ち掛けていた。ダン達がヒロシの家に近付くと”あの目”がポインター号の進路を妨害。アンヌ、アマギを残してダン一人が家を訪ねた時、ヒロシは石を持って地獄山に向っていた。
や・目.jpgダン達は村人に応援を頼みヒロシを探すが、ヒロシは”あの目”に導かれて地獄山を目指していた。途中、ヒロシに出会った村人は超音波で気を失い。後を追うダンもヒロシを見付けることが出来なかった。橋の上を歩くヒロシ。さすがに怖くなったが又も”あの目”が現れ、強い子になれなくても良いのか、とそそのかした!気を取り直して橋を進む少年。やっと、ヒロシに追いついたダンが橋を渡ろうとした時、橋は崩れダンは川原で気を失ってしまった。石を抱えて山頂に向うヒロシ。気が付いたダンはアンヌとアマギに連絡。何とかヒロシが石を投げ込むのを止めようと、キリヤマ、フルハシ、ソガもホーク1号で地獄山に向った。
アンノン星人.jpgヒロシを見付けて駆け寄ろうとしたアンヌ、アマギもあの音波で気を失い、ダンは追い付いたが”強い子”になりたいヒロシは石を谷に投げ込んでしまった。落下する石は目と合体。巨大なアンノン怪獣が出現した。ヒロシを助けて逃げようとしたダンも岩に足を取られて谷底へ。怪獣を発見したホーク1号が攻撃を加えるが、厚い甲羅で守られた怪獣には致命傷にならず、目から強烈な光線を発射して反撃してきた。不時着を余儀なくされるホーク1号。なをも追って来る怪獣。キリヤマ、フルハシ、ソガが光線銃で攻撃するが怪獣は3人を追い詰めた。キリヤマが”何故、地球にやって来たのだ?”と問いかけると”地球がロケットをアンノン星に打ち上げたからだ”と答えた。(第14・15話も地球から打ち上げた観測ロケットがペダン星の攻撃を誘発した。確かに米ソ冷戦時代、領空侵犯は戦争を引き起こしかねない危険な行為だったが、16話の発端も同じとなるとーーちょっと、どうなんだろう?)
アイビーム.jpg気が付いたダンはヒロシを安全な場所に運ぶと変身。怪獣と隊員の間に割って入ると、ウルトラビームで攻撃。お互いの光線攻撃を防ぎ合うと肉弾戦になった。再び離れるとセブンはアイビームを発射。(両目からの光線攻撃だが滅多に使われなかった)ストップ光線.jpg
続いて右腕からラセン状に伸びて標的を捉えるストップ光線で攻撃。(これも目新しい武器だった)アンノン怪獣の動きを止めると、巨体を空中に持ち上げ(ウルトラサイコキネシスと名付けられた遠隔操作)、”地球は他の星を攻撃する意思など無い”とアンノン星人に話かけた。(セブンがセリフを言うのも滅多にない)”分った!”宇宙人同士、セブンの言う事なら信じようと”目”は体から放れ、宇宙に飛び去った。
ポインター号で送られてきたヒロシは”本当に強い子は皆と仲良く出来る子なんだよ”とダンに言われ、心配して集まったいた喧嘩友達の輪に入っていった。(目だけの宇宙人と”強い子になりたいヒロシ”の物語。藤川脚本らしい展開だったが、作品としては子供の気持を掘り下げる表現があれば、もっとメリハリの有る作品になったように思うがーーそれにしても発射される光線の種類が多かったこと。これを見るだけでも結構楽しめる円谷作品だった)
(映像の著作権は円谷プロに所属します。)

11古川・セブン.jpg6月8日:露ソユーズで古川飛行士が米ソのクルーと共に国際宇宙ステーションに向かった。古川氏が飛行士に選ばれて以後、スペースシャトルの事故をはさんで、13年も待たされた上に実現した宇宙飛行だった。今後宇宙ステーションには5ケ月間滞在予定。その古川氏はウルトラセブンの大ファン!まるでセブンになった様な気分だと記者団に語った。
私も昨年来”ガンを患い”、現在も薬を服用中だが、私の主治医もウルトラセブンファン!当時、この作品が子供だった人達に大きな夢を与えていたことを実感させられる。ひょんな事から、この作品に携わった私は、不思議な縁を今更ながら、感じずにはいられない!   

2011年05月24日

ウルトラセブン:第15話 ウルトラ警備隊西へ・後編(写真をクリック拡大)

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前・セブン・ジョー.jpgセブンにはもう戦う力がない、とみるや、ロボットは”六高山防衛センター”に向って歩き出した。呆然と見つめるウルトラ警備隊。刻々と危機は迫ってくる。セブンは必死に立ち上がると後ろからタックル。ロボットは、あお向けに倒れ、4ッツに分かれると今度は空中に飛び上がり、去っていった。(この撮影のために分割出来る別のロボットを作った。前編では合体してスーパーロボットになり、今回は4個に分割して空を飛ぶ。流石は円谷育ちの満田監督、ツボを心得た描き方でメカを見せた。必要なら一部分を作ったり、今回の様に分割用のロボットを使う撮り方は円谷プロの得意とするところで、特撮映画の見せ場であると同時に、子供達が最も喜ぶ場面になった。)
私服・隊員.jpgロボットは飛び去っても、又攻撃を仕掛けて来る。地球がペダン星侵略を狙って観測ロケットを打ち上げたと思い込んでいるペダン星人は、地球侵略を終えるまで手を緩めない。しかもペダン星に関する権威、ドロシー博士は敵の手に堕ちているのだ。キリヤマ隊長はツチダ博士にロボットを倒す武器の開発を、部下には神戸市内の厳重な警戒と見張りを命じた。(アマギはハイキング風。ソガはマドロス風。アンヌは超ハイカラな服装で、ダンは背広姿と普段は見られない衣装で辺りを見張る。ファンには楽しいシーンとなっている)ダン・ドロシー夕日.jpgポートタワーから双眼鏡を覗いていたダンは港を歩くドロシー(ペダン星人)を発見。ラセン階段を駆け下り、全速力で港に向った。堤防で対決する二人。ドロシーは同じ宇宙人同士ならペダン星人の”見方”になれば良い。”いずれ地球は滅びる。”と言うが、ダンは”地球人に他の星を侵略する意思などない、”と説得を続けた。しかしドロシーは”侵略の意思も無く、他の星に観測ロケットを打ち上げるだろうか?”と反論してしてきた。(金城氏。米ソ冷戦下だった時代背景や、歴史上度重なる日本からの侵略。当時、米軍の統治下に置かれていた沖縄出身だったからこそ、ドロシーに言わせたセリフではないだろうか?私も彼女の言い分に”理”があると思えた。それにしてもダンが堤防に来た途端、昼間だった筈が夕景になったのは、どうしてだろう?実相寺ファンには見当が付くのかなぁ?ーー)
二人の話し合いは更に続き、ツチダ博士がロボット攻略の武器開発を止めればペダン星人は地球侵略をあきらめる。その証しとして、まず本物のドロシーを解放することで話し合いは決着した。(ここと次の場面が今回のテーマになっていて、侵略して来る宇宙人を単なる悪玉にしないところが、今も人気が衰えないウルトラセブンらしさだった)
ドロシー・ツチダ.jpg防衛センターで武器開発の中止を訴えるダン、異議を唱えるアマギ。そこに約束通り本物のドロシーが解放されて帰ってきた。だが彼女の記憶はペダン星人に消されていたのだ!ツチダ博士もダンの話を信じ、武器開発の中止に踏み切った。ペダン・円盤.jpgペダン星人の司令室では、チャンス到来と宇宙戦闘機軍団を発進させていた。宇宙スティションV3ではこの動きを察知、地球防衛軍に知らせが入った頃、アンヌはドロシーの記憶を回復させようと治療に取り組んでいた。再び神戸港に姿を現したロボットは、次々に船を爆破。破壊の限りを尽くし始めた。ポインター号で港に向うダン、アマギ。途中のポートタワーではエレベーターが故障し観光客が閉じ込められていた。アマギを残し、港に急ぐダン。ホーク1号でロボットを攻撃するフルハシ、ソガ。ホーク1・アイアンジョー.jpgだがロボットはホーク1号からの攻撃にはビクともせず、強烈な光線攻撃を仕掛けてきた。不利な戦いとみた、ホーク1号は着陸。フルハシ、ソガは地上戦に打って出た。光線銃ではロボットに太刀打ち出来ないと判断したダンは桟橋を走りながら変身。燃え上がる海の中でロボットとの肉弾戦が始まった。建物を船を破壊しながらセブン対ロボットの戦いは続く。ポートタワーに残ったアマギは故障を直し、エレベーターに閉じ込められていた人達を助けた。ツチダ博士は何とかロボットを破壊する兵器を完成させようとするが、肝心の情報がなく研究は進まない。そこに記憶を取り戻したドロシーが加わり、ロボットを破壊できる”瞬発弾”の開発が軌道に乗った。
後・倒れるセブン.jpg神戸港で続くセブンとロボットの戦い。ペダン星からの宇宙軍団は刻々と地球に近付いてくる。このままではセブンも危ない。巨大な船を軽々と持ち上げセブンに叩き付けるロボット。投げられた巨船はビルを破壊し、一面、火の海と化した。円盤・アイアンジョー.jpgロボットを倒す”瞬発弾”を完成させたドロシーはキリヤマと共に神戸港に急いでいた。ジープでキリヤマを待ち受けるソガ、アマギ、フルハシ。弾丸を受け取るとロボットの至近距離からバズーカ砲を発射。さすがのロボットも火を吹きながら水中に倒れ込んだ。すると、ロボットの中からペダン星人が乗る円盤が飛び出してきた。後・ワイドショット.jpgすかさず、セブンのワイドショットが円盤に命中。いつ果てるとも無く続いたロボット対セブンの戦いも終り、ペダン星を出発した宇宙船団も地球攻撃を諦めて帰途につぃた。神戸港の夕日の中で佇むウルトラ警備隊員。ドロシーは科学者らしく、”他の星に向けてロケットを飛ばす時は、細心の注意をはらわなければーー”とキリヤマに語り掛ける。その時、満田監督、お気に入りの曲"Ultra Seven"をBGMに、夕日の中を走るダン。これがラストカットとなった。(このエピソードはセブンで始めて前後編2話で完結する。新年の放映と言うこともあって、スポンサーの本拠地、神戸ロケを行った。話が進む程に特撮場面が増え、後編ではセブン対ロボットの対決が、かなりの長さになった。筋の展開に多少乱暴な部分も見られたが、派手な特撮が多く、正月用らしい円谷作品だった。でも、破壊されたミニチュアセットにどれだけの予算を掛けたのだろう?)
  (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年05月14日

ウルトラセブン:第14話 ウルトラ警備隊西へ・前編(写真をクリック拡大)

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謎の男・爆破.jpg港・神戸に夜明けが訪れた。ウエットスーツの外人男性が海面に浮き上ると上陸。パリッとしたスーツに着替えて現われ、葉巻を投げ捨てると、停泊中の船が爆発炎上。”謎の男”は車中でこの光景を眺め、”十字”を切って走り去った。(まるで”007”を見てるような出だしだったが、この外人、実は地球防衛軍の諜報員だったのだ!だとすれば、なぜ悪役のように船を爆破する必要があったのだろう?いくら視聴者の興味を引き付けるため、とは言え、ちょっと乱暴な展開のように思うがーー)ドロシー教会.jpg教会から出てくる金髪の女性、ドロシー。後を追う”謎の男”。男に気付いたドロシーは道行く車を止め、乗り込んで難をのがれた。国際空港から出て来る紳士。ビルの窓から銃口がーー狙いを定めると発射。倒れ込む紳士。(冒頭から展開が速く、これまでのウルトラセブンとは大分違った印象を受けたが、脚本は金城氏。ソツなくセブンらしい話の展開に持って行った。)次々に関西で起きる外国人殺害事件をめぐって、ダン、ソガが現場行きを主張。キリヤマが、今回の事件は警察に任せるべきだと説得している時、
前・作戦室.jpgマナベ参謀はキリヤマ隊長を呼び出し、一連の殺人事件について”地球から発射したペダン星観測ロケットを、地球からの侵略と誤解したペダン星人は”復讐する”と通告してきた。これに対応すべく、六甲山防衛センターで開かれる国際会議に出席する筈の科学班チーフ、3人もの外国人が、何者かに暗殺されたのだ。”と事実を明かし、ペダン星人の復讐ではないかと考えた参謀はウルトラ警備隊に調査を命じた。直ちにダン、フルハシ、ソガは、”謎の男”から逃れるため、防衛軍基地に身を隠していたワシントン基地の科学者、ドロシーと共に六甲山防衛センターに向うことになった。ポインター六甲へ.jpg秘密通路を抜けて六甲山に向うポインター号。途中には非常線が張られ、厳重な警戒網が引かれていた。(撮影当時、東名高速道路は未完成で、一部を除いて一般道路を走らなければならなかった。新車並みとはいかない?ポインター号が神戸まで無事にたどり着けるか、スタッフは心配したが、ベテラン運転手のお陰で、撮影に支障は出なかった。)後を追う”謎の男”は、ポインター号を止めて休憩中のドロシーを狙撃してきた。弾は外れたが、危険を察知したダン達は先を急いだ!防衛センターに到着したダン達はドロシーをセンター地下で特殊兵機を研究しているツチダ博士に紹介。防衛会議は明朝、南極から潜水艦、アーサー号に乗船して参加する2名の科学者を待って開かれることを知るが、アーサ号爆破.jpgそのアーサー号は海中で不思議な形をした金属群に襲われていた。救援を依頼する艦長。無線連絡を受けたキリヤマ、アマギ、アンヌは直ちに潜水艦・ハイドランジャー(ウルトラ警備隊の持つ原子力潜水艦で、今回が初の”お目見え”で基地からの出発もバンクシーンを使って紹介された)で救援に向うが、金属群に囲まれたアーサー号は一斉攻撃を受け、キリヤマ達が到着する前に爆破されてしまった。神戸港に停泊するハイドランジャー。キリヤマは全隊員に”アーサー号の動きを知っていたのは、防衛隊内部にスパイが居るに違いない。”と話している間、どこに行くのか、一人で堤防を歩くドロシーは”謎の男”に襲われ、(ドロシーが、なぜキリヤマ達と別行動を取っているかも不明だったし、男が使う道具は、なんと、釣竿とリール!これでドロシーの胸にあるブローチを釣り上げる。なんともアニメチックな仕掛けだった)ブローチを奪われた。
ウルトラ警備隊がポインター号で乗り付けるとドロシーは海中に姿を消した。”男”に飛び掛るソガとフルハシ。投げ飛ばされて、銃を構えるソガ。”謎の男”、実は防衛軍ワシントン基地の秘密諜報員でドロシーを護衛していたが、本物のドロシーはペダン星人に拉致され、ウルトラ警備隊員がドロシーとばかり思い込んでいた女性はペダン星人だと言うのだ。その証拠として男は女から釣り上げたペンダントに仕込まれた発信機を隊員に示した。”何故、今まで身分を明かさなかったのか?”と質問するキリヤマ隊長に”身分を証明するものは全て盗まれ、ドロシーは誘拐された。せめて、本物のドロシーを自分の力で救出するのが任務だ。”と答えた。
ジョー合体.jpg突然、六甲山防衛センターの上空に現われる金属群。アーサー号を襲った金属は次々に合体、スーパーロボットが誕生。(アーサー号を襲った奇妙な金属4体が連結すると徐々にロボットが組み上がって行く。子供達には”わくわく”するアイアンジョーの出現だった)異常な物音に気付き、表に飛び出したツチダ博士は防衛隊に連絡。いくつもの砲口が姿を現すと、ロボットに対する攻撃が開始されたが、ロボットは悠々とセンターに向って進んで来る。(ロボットに対する攻撃もタップリと見せ、ここからのシーンは”特撮の円谷”ならでは、のものだった。このエピソードが昭和43年、新年の第一作目だったせいだろうか?派手な特撮場面・満載の仕上がりだった)この情報は岸壁に停車していたポインター号のキリヤマ隊長にも入り、ポインター号は六甲山センターに向った。前・ビーム.jpg前・あやふいセブン.jpg一人岸壁に残ったダンは走りながらセブンに変身!(ダンがポインター号に乗らなかった理由には触れず、ここも唐突な展開だった。)飛び蹴りをロボットに見舞い、取っ組み合いを始めるセブン。相手は地球には無い金属で出来たスーパーロボットだ。ウルトラビームもアイスラッガーも跳ね返してセブンに迫る。セブンが放つパンチも平然と受けて微動だにしない。ついにロボットはセブンに馬乗りになると猛烈な”目潰し”を何度も見舞ってきた。身動きが取れないセブン。我らがヒーロー、セブンは再び立ち上がれるのか?(前編終り。後編につづく)
   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年04月24日

ウルトラセブン:第13話 V3から来た男(写真をクリック拡大)

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V円盤進入.jpg謎の宇宙船が進入して来た。宇宙スティションV3から発進するスティションホーク。空中戦になるが、宇宙船の攻撃で次々に撃墜され、倉田隊長(南廣)の操縦する一機だけが宇宙船を追って地球の領空にやって来た。パトロールに出ていたフルハシ、アマギのホーク1号がスティションホークを発見、交信を試みるが無線機を壊された倉田とは連絡が取れず、接近してお互いを確認。(特撮班が撮った2機の平行飛行映像と本編がセットを使って撮った挨拶を交わす方向が反対になっていたが、別々の班が撮るからこうした小さなミスが時々起こる。時間に追われてたり、予算の問題でリテイクも難しい。テレビ映画の宿命と言えば、それまでだがーー)Vホーク1・燃える.jpg2機は平行飛行に入るが、燃料切れで秩父山中に着陸していた宇宙船から攻撃をうけホーク1号は不時着。スティションホークも炎上して墜落。倉田は落下傘で脱出。ウルトラ警備隊本部に到着した。(脚本は怪獣ブースカでデビューした市川森一。”着ぐるみ劇”の後、これがウルトラセブンの第一作目となった。客演の倉田(南廣)とキリヤマ隊長の”友情と指揮官の使命”をテーマに、ドラマ部分に重点を置いた作品だった。戦いもセブン対アイロス星人より、宇宙船対ホーク1・3号とスティションホークの空中戦が中心になっていた。)その頃、宇宙船に閉じ込められたフルハシとアマギはアイロス星人に肉体を乗っ取られ、宇宙船用燃料を奪うためウルトラ警備隊に戻ってきた。
倉田・作戦室.jpg作戦室に入ってきたダンは二人から異様な雰囲気を感じ、後を付けると燃料室に入り固形燃料を盗み出そうとしていた。ダンに気付き光線銃で狙うフルハシとアマギ。ダンも光線銃で応戦すると撃たれた二人は影の様になり、消えていった。キリヤマ隊長は宇宙船内に捕らわれているフルハシ、アマギを助けるため燃料を与えることを決断。ただ一人、ホーク3号で出発した。(作戦室内で倉田とキリヤマが人命優先か?宇宙船破壊が優先か?で激論となる。このシーンが今回のテーマになっていた)倉田はキリヤマを助けたいが、ホーク1号を発進させるには発射台から乗り込まなければならない!エレベーターの中で倉田の”意”を察したマナベ参謀が発射台に入るカギを渡した。その頃、ダンとソガも宇宙船が着陸した秩父に向けポインター号を走らせていた。
 V・ホーク1・3攻撃.jpg宇宙船からの指示に従い燃料を投下するキリヤマ。ロボットアームが伸び、燃料を宇宙船に取り込むと、”フルハシ、アマギを開放するから着陸せよ!”と伝えてきた。着陸態勢に入るホーク3号。突然、宇宙船から砲撃を受けた。かろうじて”攻撃をかわす”ホーク3号。そこへ倉田が操縦するホーク1号が合流。編隊を組んで宇宙船に攻撃を仕掛けた。宇宙船から飛び立つ小型円盤。これを追うホーク1・3号。ポインター号で到着したダン、ソガも地上から宇宙船に向けて銃を発射したが反撃に合い、ソガが負傷。ホーク1・3号の攻撃を逃れた小型円盤を収納して飛び立とうとする宇宙船。ダンは走りながら変身。セブン・会話.jpg船内に閉じ込められていたフルハシ、アマギを助け出した。(ここでセブンが短いセリフだが二人に話しかける。滅多にないシーンだった。)宇宙船が飛び立った後には巨大化したアイロス星人が姿を現した。脱出したフルハシ、アマギはソガと合流。アイロス星人に向って光線銃を発射すると、三人に向って攻撃を始めるアイロス星人。アイロス星人に空から飛び掛るセブン。空中では逃げる宇宙船を追ってホーク1・3号が追跡。アイロス・セブン.jpgアイロス星人と戦うセブンは強烈な締め付けに苦しみ、必死に逃れると、今度は球形の火炎を口から発射してきた。セブンは岩陰に身を潜めて火炎攻撃を避け、ウルトラビームで反撃。だがアイロスは羽でビームを弾き返し、セブンがアイスラッガーを投げれば、今度は体を回転させて防御。セブンは、ついに究極のワイドショット(右手を直角に曲げ、肘から手までを使い光線を発射。)を発射。アイロス星人を爆破した。セブンが見上げた空中で、ホーク1・3号が見事な連携を見せ宇宙船を撃墜。基地に向うキリヤマと倉田は会心の微笑を交わした。
ホーク2号でV3に帰る倉田。作戦室で交信するキリヤマ。お互い又会える日を誓い。ホーク2号はV3を目指して星空に消えていった。(今回のエピソードはキリヤマと倉田の友情を中心に、戦いは専ら空中戦。操演は大変だったろう。それにしてもこの脚本、やがて特撮を卒業して本格的なドラマを書くようになる市川氏の将来を暗示しているような作品だった)
  (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年03月27日

ウルトラセブン:第12話 遊星より愛をこめて(写真をクリック拡大)

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スペル目・光線.jpgファンならご存知のように、このエピソードは欠番になっている。初回、放映された時には何の問題も起きなかった。当たり前と言えば、当たり前だがテレビ放映にあたってはテレビコードがある。この作品にはコードに触れるようなセリフも映像もない。昭和45年に発刊された少年雑誌が、”スペル星人”を外見から”ひばくせいじん”と表現し、原爆の後遺症に苦しんでいる人の怒りをかったのが、欠番にせざるを得なかった原因のようだ。だが、この作品に異議を唱えた人達は、本編を視聴した上で放映禁止を要求したのだろうか?(話の展開上、スペル星人のデザインは原爆症を連想させるものになったが、少しひねって考えれば、全く違った形があったかも知れない?)脚本は佐々木守。監督、実相寺昭雄。定評あるコンビの作品だっただけに”いわれなき”欠番が残念で仕方が無い!本来、評価は視聴者が決めるべきもので、その権利を奪ってしまった”欠番”には怒りが込み上げてくる。今は、故人となってしまったご両人に、心よりの哀悼を捧げる。
ゆ・櫻井アップ.jpg物語は宇宙空間で星が爆発するところから始まった。ホーク2号でパトロールに出ていたダン、アマギは放射能の変化に気付いていたが、隊長以下、特に気に掛ける者はいなかった。それ以後、健康な若い女性が突然倒れ、症状は極度の白血球減少によるもので”原爆症”に似ていた。しかも、被害者は全員、地球上にない金属で出来た腕時計をはめ、中から白血球を凝縮した結晶が見付かった。その頃、休暇中のアンヌ隊員は高校時代の友人、”さなえ”の家を訪ね、腕に恋人からプレゼントされた変わった腕時計が光っているのに気付いていた。(さなえ役はウルトラマンでフジ・アキコ役の桜井浩子。ファンに取っては、人気ヒロインの競演だったがー)
ゆ・作戦室.jpg科学班から地球上に存在しないイベリュームから出来た腕時計で中から白血球の結晶が検出された、と言う報告を受けたウルトラ警備隊はこの謎について話し合っていた。そこへアンヌ隊員が戻り腕時計を見るや、”さなえ”も同じものをしていたと報告。(松竹ヌーベルバーグと呼ばれ、その旗手であった大島渚。ここへ所属していた佐々木守脚本のこのエピソード、同時に撮影されていた”狙われた街”よりも実相寺的作品に仕上がっていた。ロケではレフを使わず、自然光で。テレビ画面は小さいからアップかバストの撮影が主流だった流れに一線を画し、望遠レンズのロングが多く、それも殆ど”なめ”のショット。”さなえ”と恋人、佐竹のシーンにはクラシック調のBGMをかなりの音量でかぶせた。セット内では一転ワイドレンズを使って大きく”なめる”カットを多用、しかも人物はシルエットに近い。だから、普通に言う”アップ”は殆ど無い。こうして出来上がった作品は、もし欠番扱いでなく多くの人が見られたら、どう評価されたのだろう?)
ゆ・店内.jpgさなえと佐竹(スペル星人)のデートに同席させて貰ったアンヌは腕時計をどこで手に入れたのか訊ねるが、曖昧な返事しか返ってなかった。そこに電話が入り、”さなえ”の弟が入院したとの連絡だった。病院に駆けつける三人。弟の腕にもあの腕時計が、作戦室に連絡を入れるアンヌ。応援に来たダンと合流。”さなえ”と佐竹が公園で散歩するのを見張っていた。逆光・ダン・アンヌ.jpgさりげなく腕時計を取り替える佐竹。”さなえ”と別れて、歩き出す佐竹を追うダンとアンヌ。佐竹は奇妙な建物の中に入り、仲間と集めてきた腕時計から血液の結晶を取り出し、自分達が地球人の血液で生き延びられることを確認していた。ス・本部.jpgその血液の中で一際、純度の高いものは”さなえ”の弟が一日使っていた腕時計からのものだった。より純度の高い子供の血液を集めようと新聞と共にチラシを配ったが、この陰謀に気付いたダンとフルハシは”奇妙な建物”の前で、集まって来た子供をくい止めようとしていた。その時、建物を突き破って姿を現すスペル星人。ダンからの連絡で飛び立つホーク1号。スペル星人の合図で現われる円盤。空中を飛ぶスペル星人。その目から強烈な光線がーーー煙を吐きながら不時着するホーク1号。ソガとアンヌが”さなえ”の家にポインターで乗り付けると、弟は佐竹に連れられ奥多摩に向っていた。アンヌはホーク1号を修理中の隊長に連絡。”さなえ”を乗せると奥多摩へ。林の中で佐竹と弟を見付けたソガは”さなえ”が止めるのを振り切って佐竹を銃撃。弟を助けたが佐竹はスペル星人の本性を現した。
夕日・セブン・スペル.jpg愕然とする”さなえ”。修理を終えて飛び立ったホーク1号はダンが操縦するホーク3号と合流。1号は円盤と交戦。3号はスペル星人を攻撃するが強烈な光線を受けて飛行不能に。墜落して行く3号の機内で、ウルトラセブンに変身するとスペル星人と対決。夕日の中でアイスラッガーを一閃。真っ赤な太陽を背景にスペル星人は真っ二つに切り裂かれた。(セブン対スペル星人の対決は夕日をバックにストップモーションを多用。メトロン星人との決闘を連想させた。このエピソードは”狙われた街”と、同時クランクインで予算の問題があったにせよ、戦い方を変える方法がなかったのだろうか?)ゆ・ラストカット.jpgエピローグも夕日と印象的な音楽を使い腕時計を棄てた”さなえ”が、これは悪夢じゃなく現実で、いつか宇宙人も他の星の人も信じ合える日が来る。と呟く。ダンは”そんな日は遠くない。だってM78星雲の人間である僕がこうして君達と共に戦っているじゃないか”と夕日に語りかけて終る。(タイトルは”遊星より愛をこめて”、だったが、どうして、こんなタイトルにしたのだろう?勿論、大ヒットした007”ロシアより愛をこめて”の影響も有ったに違いないが、当時はまだ列強の間で核武装競争があり、それぞれに臨界実験を行っていた。愚かな軍拡競争の末に”スペル星”の様に生き物が住めない地球にしてはいけないと言う”反面教師的な遊星より”のメッセージだったのだろうか?)
   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年03月19日

ウルトラセブン:第11話 魔の山へ飛べ(写真をクリック拡大)

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ナース来襲.jpg地球防衛軍のレーダー網をかい潜って、猛烈な稲妻の中を竜に似た宇宙怪獣(ナース)が魔の山にやってきた。その後、魔の山附近では若者の死体が次々に発見されるが、遭難した様子も雷による外傷の気配すらなく、死因は不明のままだった。ウルトラ警備隊は真相を解明しようとホーク3号でダン、ソガを現地に派遣した。早速、事故多発地点の調査に乗り出す二人。ダン・ネガ.jpg岩陰から不思議な銃がダンに狙いを定めると、ダンに異変が起こり、その場に倒れ込んだ。(銃が発射されるとダンだけがストップモーションでネガに変わり、ポジに戻って倒れる合成)その草原から馬で走り去るカーボーイ風の男。馬を追うソガ。その足元には金色に輝く拍車が残されていた。拍車を拾い上げ、倒れているダンに気付き、駈け寄るソガ。ダンの心臓は止まり、ソガの叫びが草原に”こだま”した。(魔の山は浅間高原で撮影されたが西部劇を思わせる風景で、円谷西部劇のようなエピソードだった)ダンの遺体(?)を囲む医師団。首を横に振ると白い布をダンに被せ、部屋を出て行った。(このシーンに出演していた医師は円谷プロ企画室・金城哲夫、上原正三、赤井鬼介。滅多に画面に現れない脚本家でファンにとっては貴重なシーンとなった。伝説の脚本家、金城氏にはこんな”チャッメっ気”を見せる一面もあった)責任を感じて号泣するソガ。隊長はダンの死に報いる為にも、”この事件を解決する”と決意を語った。
ポインター・カウボーイ.jpgアマギだけを作戦室に残し、魔の山に出動したウルトラ警備隊は牧童達に集まって貰い、ソガが持ち帰った拍車の持ち主を探していた。(馬5頭に乗って集まる牧童。乗っているのは撮影スタッフだった。拍車の持ち主、ユキムラはセブン役の上西弘次。今回は裏方の出演が多く、そのせいか?!アンヌ隊員の出番が無い!と言うアンヌファンに取っては残念なエピソードになった)そこにアマギから連絡が入り、ポインター号で指定された地点に来ると洞窟からは恐ろしい音が聞こえ、待ち受けていた警官の案内で中に入った。岩陰から”例の銃”が!倒れ込む警官。銃に向かって一斉射撃を始めた隊長、ソが、フルハシ。岩陰からシャツ、カーボーイハット、拍車が投げ出されるとワイルド星人.jpg姿を現すワイルド星人。三人が銃撃の構えを取るとワイルド星人は姿を消し、後にはユキムラの遺体と銃がーー。ソガ・不思議銃.jpg銃を分析したアマギは、これが一種のカメラで”命”だけをフィルムに焼きつけ、保存してあるのだと言う。そして”銃”とモルモットを作戦室に持ち込みモルモットに起こる現象を見せ、銃に収められている”命”をスクリーンに映し出した。ネガで動くダン。(怪しい隣人では”4次元世界”を、この回では銃の様なカメラが”命を吸い取る”と言う、どちらも目新しいテーマではなかったが、映像で見せるとなると簡単には出来ない。両作品とも”円谷プロ”だからこそ、の作品に仕上がっていた)ナース・光線中.jpg洞窟に残っていたソガの前に現れるワイルド星人。銃の中にある”命”のフィルムは年老いたワイルド星人を若返らせる為、どうしても持ち帰らなければならない、とソガに催眠術をかけ、隊長に連絡を取らさせた。空のフィルム缶を持って駆けつけた隊長とフルハシは缶をワイルド星人に渡し、ソガを助けて洞窟の外へ。騙されたワイルド星人が叫び声を上げると山の頂上が火を吹き、姿を現すナース。三人は光線銃でナースを攻撃。隙を見てホーク1号に乗り込み、飛び立つとナースとの空中戦が始まった。ダン・ネガから.jpg防衛軍に残り、フィルムから”命”を取り出す方法を探っていたアマギはついに謎を解き、ダンの死体(?)に銃を向け、ダンの”体”を銃の中に納めると”体と命”と合体させた。三原色が交錯するスクリーン上でダンのネガとポジがフラッシュバックされ飛び出してくるダン。一方、円盤状に姿を変えたナースに苦戦を強いられている隊長達が見上げた空にウルトラセブンの姿がーーセブン・ナース.jpgセブンが着地するとナース円盤は弧を描いて周りを飛び始めた。視力に異常を感じるセブン。円盤は竜の姿に戻り、ヘビの様にセブンの体に巻き付き凄い力で締め上げてきた。たまらず倒れ込むセブン。ビームランプも点滅を始め、もう時間がない!渾身の力を振り絞って立ち上がるセブン。セブンが全身に力をみなぎらせると、バラバラになって砕け散るナース。戦い終って、空の彼方へ飛び去るセブン。ダンの死を悼むソガ、フルハシ、隊長。突然、草原にヒズメの音が響き渡ると馬に跨るダンの姿が三人に近付いてきた。喜びを爆発させる四人。そこへアマギから連絡がーーフィルムに焼き付けられた”命は体と合体”全員、無事生還の報告。隊員の喜びを包み込んで、草原に静けさが戻った。(このエピソード、ソガ隊員の熱演が断然光った。早過ぎた阿知波氏の死に、哀悼の意を捧げる!)
   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年03月06日

ウルトラセブン:第10話 怪しい隣人(写真をクリック拡大)

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あ・隣人.jpgア・少年.jpg地球防衛隊本部から近い別荘地に、アンヌの友人と足を骨折した弟(あきら)が滞在していた。何もすることが無い”あきら”は隣に住む男に興味を惹かれ双眼鏡で観察していたが、男は食事を摂った様子もなく、ただ夢中で機械を操作しているように見えた。(これが2作目の若槻部文三脚本はセブンを書くポイントを掴んだのか、子供の好奇心を軸に、名作”裏窓”を思わせる導入で、上手く興味をつないだ)子供を見舞ってきたアンヌの話を聞いたダンは、別荘付近でレーダーから消えた飛行物体を思い出し、アンヌと二人で少年に会いに出掛けると、"あきら”と姉は空中に張り付いている不思議なカラスを見ていた。(勿論、カラスの標本を借り、ピアノ線で固定したのだが”その大きさ”にぞっとしたのを今でも覚えている)
消えるカラス.jpg動かないカラスを透視するダン、カラスは突然、体から光を発しながら消え去った。隊長に異常事態を知らせると、ダンは窓からカラスの居た空間へ飛び出し、アンヌの目前で姿を消した。空間に向かって呼びかける三人。消えた筈のダンは不思議な場所をさまよっていた。そこに”隣の男”が姿を現した。この男はイカルス星からやって来た侵略者で、持ち込んだ機械で四次元世界を作り、この空間に仲間を呼び寄せ、地球を侵略すると言うのだ。この計画を阻止しようとダンはア・ダン・星人四次元.jpgウルトラアイを取り出すが、異次元世界で変身は出来ない。カプセルを投げつけても怪獣は姿を現さない。ダンは男に飛び掛ろうとするが、自由に動く事すら出来ない。力尽きて倒れ込むダン。あざ笑いながら姿を消す男。(四次元世界の描写は、シネマスコープ用のレンズを付け、レンズを左右に回して画像を歪ませて表現していたが、カットによって普通のレンズに付け替えたので、画像の統一性は半端なものになった。四次元世界の表現は”歪んだ”映像のままで良かったように思うが、やはり俳優出の監督さんとしては、俳優をキチンと撮ってあげたかったのだろうか?)
あ・燃える工場.jpg東京上空に忽然と姿を現した未確認飛行物体(円盤)は、工業地帯を攻撃、一面を火の海に変えていた。ウルトラ警備隊内に警報が鳴り響き、フルハシ・アマギは直ちにホーク1号で現場に向った。(ホーク発進までが、まるで第1話目のメカ紹介のように長く、いかにも悠長すぎる。このエピソードが10話目なら、もっとスピーディに展開した方が緊迫感も盛り上がったと思うのだがーー鈴木監督に取っては7話と同時クランクインで、セブンのデビュー作だったから、比較検討する時間がなかったのか?)ホーク1号が現場に辿り着いた時、飛行物体は場所を東京湾に変え、更に攻撃を続けていた。頼みのダンは四次元空間で気を失ったまま。ホーク1号が飛行物体を見付けて追跡に入ったが四次元空間に逃げ込まれてしまった。四次元空間に強烈な振動が起こり、姿を見せた円盤。気が付いたダンの耳に空間の裂け目からアンヌの声が聞えてきた。必死に会話を続ける二人だったが、ダンは四次元空間を抜け出せない。意を決したダンはアンヌの心配を振り払って機械を破壊した。
イカルス・セブン.jpg煙と共に消え去る四次元空間、ダンと男は草原で対決していた。互いに変身すると巨大化。ウルトラセブンとイカルス星人の死闘が始まった。そこに円盤が現れ、イカルス星人を援護しようと、セブンに光線攻撃を仕掛けてきた。木は焼き尽くされ、かろうじて谷間で攻撃を避けるセブン。そこへホーク1号が到着。空と陸で戦いは続き、セブンも必殺のアイスラッガーでイカルス星人を倒すとアンヌと合流。四次元に逃げ込めなくなくなった円盤を追ってホーク2号も出撃。宇宙空間で追い付くと、円盤を爆破。イカルス星人の侵略を防いだ。ラストシーンはポインターに乗ったダン・アンヌが少年の見舞いに行くロングショットで締めくくった。ここ数回、アッケないようなセブン対怪獣の戦いが続いていたが、今回はミニチュアーセットを2回も使い、工場地帯の炎上。セブン対イカルス星人の戦いもタップリと見せ、円盤とホーク1・2号の空中戦と共にウルトラセブンらしいエピソードに仕上がっていた。そうそうホーク1・2号が円盤を追って宇宙を編隊で飛ぶカットも目新しかった。

   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年02月11日

ウルトラセブン:第9話 アンドロイド0指令(写真をクリック拡大)

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アンド登場.jpgポインター号でパトロール中のフルハシ・ソガの前に現れた金髪美女。実はアンドロイドなのだが、美女はダンと間違いフルハシに話し掛け、握手を求めてきた。喜んだフルハシはダンの振りをして握手をした途端、電撃が走り、手に大怪我をしてしまった。ア・握手.jpg暗闇に消えて行く美女。(小林夕岐子演じる美女アンドロイド。無機質で人形のように美しい顔立ちは、今でもセブンファンに絶大な人気がある)フルハシが夢中で掴み取ったブローチには不思議なワッペンと文字が刻まれていた。アマギ隊員がこの文字を解読すると”アンドロイド0指令”とある。一体、何のことだ!謎を解くために美女を探して出動したソガとダンは団地でオモチャを売るジィーさんを見付け、子供が買ったオモチャを見せて貰うと、どのオモチャにも”あのワッペン”が付いていた。Iダン・オモチャ銃.jpg二人の存在に気付き、商売を切り上げて帰途に着くジィーさん。ポインター号で後を追うダンとソガ。(このシーン、当時、雨後の竹の子の様に誕生したマンモス団地で撮影された。広場には大勢の子供が遊び、休みともなれば若い夫婦は車で出掛け、どの団地も華やかな活気に溢れていた。こんな世相をさりげなく取り入れている。これが最初のセブン脚本となった上原正三氏。新人ながら、やがて円谷プロのメインライターに育って行った素質が光る。)ジィーさんは線路脇の廃屋を棲家にしていた。オモチャ・廃墟.jpgそこから飛び出して来た子供達が持つオモチャの銃にもあのワッペンがーーーダン・ソガの動きを廃屋から見ていたオモチャジィーさん(チブル星人)は、”アンドロイド0指令”の意味をウルトラ警備隊に気付かれたのではないかと”0指令”の決行を決めた。ウルトラ警備隊はワッペンの金属が地球の物質ではなく、特殊な電波だけを受信する装置であることを突き止め、隊長はオモチャジィーさんの更なる調査のため、ダンとソガを向かわせた。マネキン.jpg廃屋の中では、ジィーさんがマネキンをアンドロイドに変え、ダンをM地点に誘い出す命令を下した。(マネキンからの変身は複雑な光学処理ではなく、ダブらせとフェイドイン、アウトの組み合わせだったが、マネキン人形が上手く出来ていたので、自然な形に仕上がっていた。)夜のビル街をパトロールするポインター号。行く手に金髪の美女が立ちはだかった。急停車するポインター。女はビル街を疾風のように走る。追うダンとソガ。女はビルの中へ消え、二人も後を追った。デパ・婦人服.jpg二人が暗いビルに入ると、闇の中から”午前零時の時報と共にアンドロイド0指令が発令されます”のアナウンス。突然、エスカレーターが動き始め、二人はエスカレーターで階上に向かった。(ビルの中は銀座松屋がロケ地だったが、灯りを消したデパートは、それだけで充分”恐さ”があるのに、闇の中にスピーカーの声が響き、美女の出現。巧みな仕掛けだった。)ハイヒールの足音を追ってオモチャ売り場に来ると再びアナウンスが流れ、立ち止まった二人の前にオモチャジィーさんとアンドロイドが現れた。ア・子供行進.jpgこのジィーさんが信号を送るとワッペンが電波を受信、オモチャの兵器は本物に変わり、子供たちは催眠術をかけられた様に、思いのままに操れると言うのだ。(ジィーさんの横顔に子供達が武器を持って行進するカット。これも普通の”ダブらし”だったが上手く使われていた。第二次大戦では沖縄で多くの子供達が犠牲になった。このエピソ-ドでは、操られてるとは言え、子供達が戦争を仕掛ける話になっていた。当時、沖縄は米軍統治下。沖縄出身の上原氏だからこそ思い付いた設定だったのではないだろうか?)
ア・戦車.jpgア・飛行機.jpgジィーさんの信じられない様な話が終ると、オモチャの戦車が、飛行機がダン・ソガに実弾攻撃を仕掛けて来た。物陰に隠れて弾丸を避ける二人。ソガの足に飛行機からの攻撃がーーなをも執拗に攻撃を仕掛ける戦車隊と飛行部隊、更にロボット大隊も加わった。負傷したソガを助けて避難するダン。そこにアンドロイドが現れ、光線攻撃が始まった。やっと逃げ出した二人は本部に連絡。時刻は午前零時に近付く。ドアーを破って、再び現れるジィーさんと美女。ダンはソガに当て身の一撃。オモチャじぃさん・チブル.jpgセブンに変身すると二人は屋上に向かって逃げ出した。屋上で二人を追い詰めるセブン。逃げ場を失ったアンドロイドにウルトラビームを浴びせ、マネキンになって砕けてゆくや、ジィーさんと対決。ア・ダンに戻る.jpgジィーさんがチブル星人の本性を現すと、これもウルトラビームで爆破。同時にオモチャの攻撃も終わり、アンドロイド0指令も実現せず、チブル星人の作戦は失敗に終った。
今回のエピソードは複雑な光学処理もセブンの巨大化もなく、当然ミニチュアーセットの必要もない。それでも、話の筋立てが上手く、ゲスト俳優も”はまって”面白い作品に仕上がっていた。ラストシーンではセブンからダンへの変身をアニメ合成で見せるサービスカット?もあり、円谷育ちの満田監督らしい演出でしめくくった。
  (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年01月23日

ウルトラセブン:第8話 狙われた街(写真をクリック拡大)

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作戦室・シル.jpg何かと話題の多い実相寺監督のウルトラセブン初作品だった。伝聞に曰く、日劇・”美空ひばり”ショウの中継で、歌っている”ひばり”の耳のアップを撮り、劇場外のデモを挿入したとかーー大学卒業時、最初に受験したのがフジテレビで、不合格。その後、これがトラウマになっているとかーーこのエピソード材木置き場にやって来たタクシーの運転手が女性客に襲い掛かるところから始まる。パトカーから飛び出した警官が、突然気を失う運転手を逮捕した時、ポインター号でダンとやって来たアンヌがヒロシ少年(アンヌの親類)に、名パイロットのお父さんが操縦ミスで事故死したことを知らせる。その葬儀に出席したダンは参列者が北川町周辺で頻発する事件について話し合っているのを耳にした(このシーン、数組の参列者が交わす会話を、ダンの背中越しに移動とパンを用いて1カットで処理している。当時ヌーベルバーグと呼ばれ、日本映画に大きな影響を与えた、新しい撮影方法を取り入れていた)。
ソガ・光線.jpgパトロールに出ていたソガとフルハシが北川町駅前の自動販売機でタバコを買っていると、ライフルの銃声が響き、青年が銃を乱射し始めた。この銃弾で傷付くフルハシ。射撃の名手ソガが光線銃を抜くと、一発でライフル銃を撃ち落とし、その場で意識を失くしてゆく青年は、警官隊に逮捕された(ウルトラ警備隊員にはそれぞれ特技を持っているが、ドラマの中で表現されたのは意外な程少なかった。このカット、ソガの射撃の腕前を見事に見せていた)。作戦室では、隊長以下、一連の事件が北川町付近で起きていることに注目。真相を探り始めてる。ダンはライフルを乱射した青年が拘束されている警察署を尋ね、”取調べ”に同席させて貰った(刑事役は穂積隆信・”積み木くずし”でベストセラーを出す前だった)。作戦室のシーンから取調室まで、ロケーションで普通に撮影されていた画像が一転。人物はすべてシルエットで表現される。この映像のギャップはかなり大きく、子供が対象の番組で受け入れられるのか疑問を感じたがーー放映すれば大好評、このエピソードはウルトラセブンの代表作に数えられている。
フル・赤い.jpg銃弾を足に受けたフルハシも元気になり、北川町駅で買ったタバコを吸うと、突然、凶暴になり(暗い作戦室内、顔が赤くなって行く照明で表現)、隊員に取り押さえらると、気を失ってメデカルセンターに運ばれた。ソガもタバコを吸い、同じ行動を取った。ダンがタバコを”ほぐして”みると、中には”赤いツブ”が仕込まれ、キリヤマ隊長は化学班に分析を依頼した。結果、このツブは地球に存在しない一種のケシで、これを体内に取り込むと他人が全て敵に見えて攻撃的な性格に変える物質だった。ダンはタバコが販売された場所を探ろうと、アンヌと共にヒロシ君の家を訪ね、飛行機事故で亡くなった”お父さん”が事故の日、北川町駅の自動販売機でタバコを買っていたことを突き止めた。販売機を見張るダンとアンヌ。そこに現れたワゴン車が、タバコを補充すると走り去った。タクシーに乗って後を追う二人。
メト・チャブダイ.jpgワゴン車は下町の古いアパートの前で止まり、男は中に入った。アンヌを連絡係に残して、ダンも建物の中へ。待ち受けるメトロン星人(チャブ台を挟んで座るダン。撮影当時でさえ、ハイチョウやチャブ台は消えて行く家具だったが、視聴者には”懐かしく”感じられたのか、名物シーンとなった)。”地球を侵略するのに武器はいらない。お互いの信頼関係を崩せば、自滅して行く!セブンには故郷へ帰って貰う”と言ってフスマを開けると、そこは宇宙船になっていた。美しい夕日に照らされて、アパートが2ツに割れると姿を現す宇宙船。ネ・ホーク1と宇宙船.jpgアンヌからの連絡で真っ赤な太陽に向って発進するウルトラホーク1号。夕日の中でホーク1号と宇宙船の戦いが始まった(赤いライテングの撮影では、被写体がシャープにならず、ピンボケっぽく、映る場合が多い。が、このシーンはツヤもあり綺麗に撮れていた)。話題の.jpgホーク1号の攻撃で墜落して行く宇宙船。その中で変身するダン。夕日の中で、相対するウルトラセブンとメトロン星人!まるで武蔵・小次郎のように、夕日の中で対峙。両者、走りながら空中に飛び上がると交錯(ストップモーション)。着地したセブンはアイスラッガーを一閃。メトロン星人を爆破して戦いは終り、夕日に照らされた下町風景に”ひねりの効いたナレーション”を被せ、実相寺ワールドは幕を降ろした。
   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

2011年01月08日

ウルトトラセブン:第7話 宇宙囚人303(写真をクリック拡大)

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キュ・V3.jpgこの作品が満田監督と共に円谷プロで育った鈴木俊継のウルトラセブン、デビューとなった。脚本はウルトラセブン生みの親・金城哲夫氏。宇宙から繰り返し発信されて来る電波。ウルトラ警備隊作戦室でも、宇宙ステーションV3でもこの電波をキャッチしていた。暗号解読の権威・水島隊員がキュラソ星からの緊急連絡で”囚人303”が地球に向ったのを知った時。囚人はすでに地球に到着。ガソリンをエネルギー源にする囚人は郊外のスタンドを襲い、複数の犠牲者が出ていた。(キュラソ星人の出現が昼間だったせいか、或いは被害者が綺麗過ぎたのか、囚人らしい凶暴さが伝わって来なかった。ましてや星人の武器が火を吹くことであれば、スタンドを火の海にする位の場面があってもよかったと思うがーー)現場に駆けつけたポインター号。キュ・被害者.jpgそこに銃声が聞こえ、ポインター号で山道を行くと、狩猟に出ていた男も、隊員に小さな円盤を見たことを告げ、息を引き取った。付近を捜索するダン・フルハシ・アマギ。星人がが乗って来たらしい小型円盤を見付けると(いくら小型とは言え、これは一寸、小さ過ぎなかったか?)、これを爆破して囚人の逃亡を阻止した。
キュラソ星人.jpgテレビでは囚人303のニュースを流し、夜間外出を禁止し、警官を配置して警戒に当たっていた。警戒網をくぐり抜けたキュラソ星人は一般家庭の駐車場に侵入。エネルギーを補給し、家族を人質にするが、2階にいた子供が抜け出し、パトロール中の警官に連絡。ただちにウルトラ警備隊が現場に向った。本部との連絡のため、ポインター号に残るアンヌ隊員。ベータ・アンヌ・キュラ.jpg後部座席に現れたキュラソ星人は額から不思議な光線を発射してアンヌ隊員に催眠術をかけ、(このシーンでもアンヌが催眠術にかけられる描写が不十分で分かりずらかった。)ポインター号を警備隊本部に向わせた。催眠状態のアンヌは星人をホーク1号に運び、ベータ号は二人を乗せて発進して行った。これを知った警備隊は残っているアルファ・ガンマのホーク1号で後を追い、アンヌを助けようと、アルファ・ガンマドッキン.jpg空中ドッキングを試みた(ホリゾントをバックに操演が操るアルファ・ベータ・ガンマの飛行が特撮らしい場面だった)。幾度かの失敗の後、ついにドッキングに成功。ダンとアマギ隊員がベータ号に乗り移り、アマギはアンヌを救出。ダンはキュラソ星人とベータ号で対決。星人の火炎攻撃で燃え上がるベータ号をホーク1号から切り離してもらい、山中に不時着。
ダンはセブンに変身して難をのがれた。セブンの出番はこの時だけ、星人との戦いも無く、アッサリしたものだった。強いて言えばセブンへの変身パターンがこれまでで一番綺麗で、この形が定着していった。燃え上がる樹木。ガソリンを詰め込んだキュラソ囚人は炎に包まれ爆発して最後をとげた。このエピソード、6話までと比べると、特撮が極端に少なく、最後にキュラソ囚人が爆発する場面のミニチュアワークとホーク1号・V3からのロケット以外、特撮らしい場面はなかった。物語にメリハリも乏しく、話は淡々と進み、クライマックスも無くエンデングとなる。こんな展開になったのは、このエピソードまでに費用がかかり過ぎたせいで、予算が厳しかったのは想像出来るが、無理を言えない円谷プロ育ちの監督が背負う悲哀を感じたのは私だけだったのだろうかーー
   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

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2010年12月18日

ウルトラセブン:第6話 ダークゾーン(写真をクリック拡大)

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急告!スーパーフェステバル:1月9日・科学技術館。Inspire(インスパイア)ブースにてファイヤーマングッズ販売:なんと!安藤達己サイン会:10:30amより1時間の予定。

ペ・2号帰還.jpg軽快な音楽・”ULTRA SEVEN”のBGMに乗ってホーク2号が帰還するところから始まる。脚本はこのエピソードで始めてセブンを手がけた若槻部文三。当時、朝日放送制作のテレビ最長寿番組”部長刑事”のメインライターで、東京の住いは上尾市。深夜の飛行便、ムーンライト(東京⇔大阪・YS11)で東京、大阪の仕事をこなす売れっこ作家だった。このエピソード、第6話となっていても、満田監督の初回作(マックス号応答せよ!)と同時クランクインだったから、ウルトラ警備隊が使うメカや作戦室内部が詳しく紹介されている。ダンとアマギが乗ったウルトラホーク2号が基地に入って行くカット(バンクシーン)ではバックに富士山が見え(始めて使われたカット)、視聴者に地球防衛軍の場所を示していた。長い廊下を歩く途中アンヌに会い、(このシーンも防衛隊内部をタップリ見せていた)作戦室に入ると、小さな発信源から強力な電波を受信していた。
ダ・ダン・アンヌ.jpgアンヌの部屋では、アンヌが陽気にキャンデーを口にドレッサーを覗き込むと、黒い影(ダークゾーン)が目に入り、驚いて作戦室に連絡を取るとダンが駆けつけ、影との会話となった。影は”地球に来る途中、事故に合い、怪我をしているから、そっとして置いて欲しい。”と言う。(このシーン、カメラが横位置にくると、勿論、影は合成したものだが、会話を交わす両者の位置がずれているように感じられた)心優しいアンヌは、影の願いを受け入れ、二人が更に話を聞くと、この影が住んでいる場所では、生きるために必要なものを全て作り出し、自然が全く無い、”造られた星”だった。
ペガツサ市.jpgダンが作戦室に戻ると、電波を発信していた物体は地球の8万倍の質量を持つ衛星ペガツサ市で宇宙をさまよっているが、動力系統に故障が起こり、地球の公転軌道に入るから、衝突を避ける為に軌道を変えて欲しいと言ってきていたのだ!ダンは影がペガツサから来た宇宙人ではないかと疑うが、影は”違う”と言い張った。地球の軌道を変えられる筈も無く 防衛隊はペガツサ市爆破を決定。ホーク1号が発進して行った(このバンクシーン、第1話で充分使われていたが、今回は更に詳しく、ここだけで2分近くもあった。また、ホーク1号で隊員の会話があり、内部の状態が始めて描かれた)。が飛行中、ホーク1号が積み込んだ爆薬ではペガツサ市の爆破は困難と分かり、他の爆破隊がこの任に当たることになった。ダンの発案で、ホーク1号からペガツサ市の住民に、”地球への脱出”を呼び掛けるが何の応答も無く(この一連のシーンも、こんなに長く描く必要があったのがろうか?)、爆破隊によってペガツサ市はあっけなく消え去った。
ダークからペガ.jpgアンヌの部屋でペガツサ市と連絡の取れなくなった影は、ペガツサ星人に変身、地球が軌道を変えなければ地球を爆破すると、部屋を飛び出して行った。アンヌが緊急事態を告げると、ダンはポインター号でペガツサ星人の後を追った(ホーク1号で宇宙に居た筈のダンが突然現れるのも、無理があるように思えた)。空地に立つペガツサ星人が宇宙に呼び掛けると強力な爆薬が地面に穴をあけて着弾。、地球の中心に向って進み始めた。そこに駆けつけたダンが”ペガツサ市は防衛隊によって爆破された”事を告げると、怒ったペガツサ星人はダンに攻撃を仕掛けて来た。
セブン・ペガツサ.jpgすかさず、ウルトラセブンに変身するダン。セブンはペガツサ星人の光線攻撃をかわして、アイスラッガーを投げつけるが、ペガツサ星人はこれを弾き返して逃げ出した。地球の危機を救おうとセブンは爆薬のある地下に向って飛行。宇宙に運び出して爆破。ダンとアンヌがポインター号で走るエピローグでエンディングになった。
このエピソード、セブンに変身してからが極端に短かった。強大な質量を持ったペガツサ市が地球に近付いて来て起こるであろう現象(引力の変化が起す、津波、地震等)も描かれず、緊迫感とペガツサ市を爆破しなければならない説得力にも欠けていたように思う。それに、地球より進んだ科学を駆使するペガツサ市が、こうも簡単に爆破されるものだろうか?
そこで、バンクシーンを中心に尺をつめ、セブンとペガツサ星人の死闘を丁寧に描き、ついに星人を倒したセブンが送り込まれた爆薬を地下から運び出し、この爆薬でペガツサ市を爆破して終る。こんな筋立があっても良いような気がした。
まぁ、この作品は作品で、子供が喜びそうな描写がふんだんにあったのも確かだったがーー
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2010年11月27日

ウルトラセブン:第5話 消された時間(写真をクリック拡大)

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急告!スーパーフェステバル:1月9日・科学技術館。Inspire(インスパイア)ブースにてファイヤーマングッズ販売:なんと!安藤達己サイン会。

ジェット機にバリアー.jpg南極から地球防衛軍の基地に向うジェット機には湯島博士が乗っていた。空中で金色のバリアーに包まれるジェット機。機内では時間が止まってしまった。これはヴィラ星人の陰謀で、時間が停止している間に湯島博士の脳はヴィラ星人に乗っ取られてしまったのだ。そうとは知らないウルトラ警備隊はフルハシを博士が宿泊するビルの警護に当らせるが、夜になると、ビルは金色のバリアーに包まれ、ビラテレビから.jpgテレビ画面に現れたヴィラ星人が博士に命令。大切なダイオードに光線を当てて、レーダーコントロール装置が発火するように細工し、更にダンが宇宙人であることも知らせた。(この複雑な筋立てを、円谷監督はアニメ合成とストップモーションの組み合わせで巧みに表現していた。)翌朝、博士を迎に来たダンはポインター号の車中で”僕が宇宙人であることを湯島博士は知っているのだろうか?”と呟かせるが、放映された作品には”このセリフを言わせる”何の伏線もなかった。元々、伏線になるべきシーンが脚本に書き込まれていなかったのか、撮影後カットされたのかは不明だが、唐突な展開になっていた。
機械室発火.jpgダイオードを持って作戦室に入って来た湯島博士はダンに、このダイオードをセットさせた。セットが終わり博士がスイッチを入れると案の定、機械類が発火。ヴィラ星人にコントロールされている湯島博士は隊員の前で”ダンは宇宙人のスパイでダイオードをすり替えたに違いない”と言い始める。ウルトラ警備隊員はこの話を信用しなかったが、ダンは博士に疑いを持ち、博士の行方を追うと、人払いをした機械室の中でヴィラ星人の指示どおり、ホーク1・3号の発進を妨害して、その隙に宇宙船団を地球に侵入させようとしていた。(この状況をダンは透視で知るのだが、第1話と同時に撮影されていたので、両目から”光り”を発する合成だった。)セブン檻の変身.jpgこの計画を止めようと機械室に駆けつけるダン。博士と揉み合っているところに、隊員からの連絡で駆けつけたウルトラ警備隊員は事の真相が分からぬまま、ダンを独房に閉じ込めてしまった。レーダー故障のためホーク1・3号で警戒に出発しようとするウルトラ警備隊を邪魔するため、ヴィラ星人の指令で発射台を傾ける湯島博士。独房のダンは眼前で両腕を交差させるとセブンに変身(セブンへの変身は監督によって違い、私には面白かったが、今回のパターン、”恰好良い”ものではなかった??)この場に駆けつけるやウルトラビームで博士を気絶させ、発射台を元に戻すと宇宙船団に向って飛び出した。
ホーク1・3飛行.jpg大空のもと、飛行するホーク1・3号はヴィラ星人の宇宙船団と遭遇、激しい空中戦を繰り広げていた。次々に墜落していく宇宙船。この戦いにセブンも参戦。ウルトラビームで指令船らしき宇宙船を撃墜すると巨大化したヴィラ星人が姿を現した。すかさず、セブンも着地して巨大化。死闘が始まった。ビラ・セブンバリアー.jpg光線攻撃を仕掛ける星人。バリアーを張って身を守るセブン。空中ではホーク1・3号が宇宙船団に攻撃を仕掛け、次々に撃墜して行く。地上ではセブンがヴィラ星人にアイスラッガーを放ち、首を切断。戦いは終わった。特筆すべきはこの戦いが終わるまで、ウルトラ警備隊のレギュラーもゲストも人物は誰一人出てこない。つまり特撮シーンの連続で押し切っていたことだった。確かに、戦いのテンポも良く、円谷一監督の狙いが”上手くはまった”作品に仕上がっていた。それと今回のゲスト山本耕一(湯島博士)は当時売れっ子で、この作品の売りの一つだった。
   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

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2010年11月06日

ウルトラセブン:第4話 マックス号応答せよ(写真をクリック拡大)

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マ・ゴドラ.jpg私にとって円谷プロでの初仕事になった。スタッフのクレジットでは助監督・安藤克巳となっているのは”ご愛嬌”と言うことにして置こう。物語は、海上のある地点から原子力船が次々に姿を消し、ウルトラ警備隊員・アマギとソガが原子力船マックス号に乗って調査に乗り出したが、調査地点に来ると船が浮き上り、赤いガスに包まれ、乗組員は意識をなくし、この船もゴドラ星人に占拠されて宇宙をさまよっていた。
マ・アイ盗難.jpgポインター号で出掛けていたダンは、ゴドラ星人が変身した女性の陰謀とも知らず、故障した車のボンネットを覗き込んだところを襲われ、ウルトラアイを奪われてしまった。ウルトラ警備隊作戦室ではマックス号に連絡を取ろうと手をつくすが、連絡が取れず、ウルトラホーク1号・2号で捜索を開始。ホークの発進ではバンクシーンを丁寧に見せ、特に1号が発射台に移動する場面に英語のアナウンスをかぶせ、ポインター号の走りでも、軽快な曲「ULTRA SEVEN」をBGMに使い、メカ好きな子供のワクワク感を刺激していた。これで3人の監督作品が出来上がったが、この作品を含め、3人3様にウルトラセブン第一話のような撮り方をしていたのが気になるのも確かだった。「マックス号応答せよ」が4作目だったがウルトラアイを盗まれたのが2回。今回は、ゴドラ星人から変身してウルトラアイを奪った女性が防衛軍の機械室に突然現れて、アンヌがダンにプレゼントしたペンダントが意味を持つとは言え、簡単にウルトラアイを奪い返されることになる。マ・ホーク1号.jpgゴドラ星人はフルハシ・ダン・女性に変身する。この3人を関連づける工夫があれば、もう少しスムーズで分かり易い展開になったようなに思えた。ーーでも、満田監督、さすがに純粋な円谷プロ育ちらしく、特撮に属するかなりのカット数(ミニチュア・合成・バンクシーン)を上手く盛り込み、特撮らしい仕上がりになっていた。
ウルトラホーク2号で出動したフルハシは宇宙空間でマックス号を発見。船内に入るやゴドラ星人に襲われ、ゴドラ星人はフルハシに変身してホーク2号で帰還。ウルトラ警備隊作戦室に入り込んだ。いつもと違うフルハシに気付いてダンが後を追うと、フルハシは機械室に爆薬を仕掛けた。これを阻止しようとするダンと対決するフルハシはゴドラ星人に戻り、光線攻撃の後、霧を吹きかけ、ダンをカプセルに閉じ込めると今度はダンに変身した。
マ・ダン二役.jpgマ・アイからセブン.jpgそこに現れる例の女性。ダンはカプセルから女性が拾ったアンヌのペンダントを撃つとカプセルは消え、ウルトラアイを落としてゴドラ星人に戻った。すかさず、変身ポーズに入るダン。今回、始めてウルトラアイを眼前にかざし、目に装着する、お馴染みのウルトラセブン誕生のパターンになっていた。ウルトラセブンは目の前のゴドラ星人を倒し、アンヌを連れてポインター号で逃げようとする偽のダンを追って空中を飛び、アイスラッガーでダン(ゴドラ星人)を攻撃、アンヌを助けた。ポインター号に飛び乗り、発進するダン(実はゴドラ星人)。ポインター号を追ってセブンも空を飛び、草原へ。
ゴドラ巨大化.jpgゴドラ対セブン.jpg草原でゴドラが巨大化すると、セブンも巨大化。戦いが続き、ついにゴドラが逃げ出すとウルトラビームで撃破。隊長からゴドラが仕掛けた爆薬を受け取ったセブンは宇宙へ飛び、マックス号に向った。マックス号船内に入ると、次々に現れるゴドラ星人を倒し、ソガ・アマギ・参謀を助け起すと地球に向って飛行し始めた。このシーンではセブンが引くロープに捕まって酸素マスクをした隊員が宇宙を地球に向って進む。ちょっとアニメのような映像だったが、これはこれで夢があって面白かった。
それにしても、合成カットの多かったこと!特撮映画初体験の私には、面食らうことばかりだ。光線銃を発射するところでは撃つ相手との角度。銃は動かせない!巨大化する合成では、どう処理されるのか見当もつかない(失笑)。セブン・巨大縮小.jpg今回のセブンは等身大で戦った後、草原に出て巨大化するが、俯瞰でズームアップ・ズームバックしてセブン以外を同じバックに”はめ変える”手法を取っていたが、撮影中はどんな画像になるのか全く分からなかった。ダンの二役も勿論合成で、芝居のタイミングはスクリプター任せ!今の映画作りでは考えられないような難しさがあった。出来上がって見れば、”あぁ、そう言うことか”と、納得。戸惑うことが多い撮影でした。
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2010年10月16日

ウルトラセブン:第3話 湖のひみつ(写真をクリック拡大)

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エレ・ダン合成.jpg今回の見せ場?は最も人気が高いエレキングの登場だ!謎の落下物を調べに出動するダンとフルハシ、今回はウルトラホーク3号のバンクシーンを紹介していた。1号が山の斜面をスライドさせた所から発進して行くが、3号は滝を割って飛び出して来る。始まったばかりのウルトラセブン。ホーク1・2・3号出動のバンクシーンにも変化を持たせ、視聴者が分かり易いように順序良くメカを紹介していく。それもその筈、出だしの脚本は全て脂の乗り切った金城哲夫が担当していた。
ホーク3号発進.jpgダン・フルハシが現場近くに到着。調査を始めると、釣れた魚(セリフの内容から判断すると、この魚が巨大化してエレキングになるらしいが、これは分かりずらかった。)を逃がしてやる不思議な少女に遭遇。二人は釣り人に教わった付近で落下物体を発見。少女、実はピット星人の仕掛けた罠とも知らず円盤の中に入ると、そこには少女がダン・フルハシを待ち構えていた。突然、天井から噴き出す催眠ガス。気を失う三人。もう一人のピット星人が姿を現すと、ダンから”ウルトラアイ”を奪って姿を消した。正気に返り、ウルトラアイが盗まれたことに気が付くダン。フルハシは気を失っている少女をピット星人とも知らず、治療のため基地に運んだ。ウルトラアイを取り戻す為、宇宙船を見張るダン。ミクラス・エレ.jpgついに宇宙船内の少女が操るエレキングが湖底から姿を現わした。連絡を受けたウルトラ警備隊は少女の介護をアンヌに託して、全員、ホーク1号に乗り込み、湖に向けて発進。ウルトラセブンに変身出来ないダンはカプセル怪獣ミクラスを取り出しエレキングの破壊を止めようとするが、シッポをミクラスに巻き付け、強力な電気で感電させようとするエレキング。ミクラスが窮地に追い込まれるとダンはやむなくカプセル怪獣を回収した。
少女・アンヌアクション.jpg丁度、その頃、基地内で治療を受けていた少女が、アンヌに襲い掛かった。(アクションと呼べるほどではなかったが、アンヌ隊員が素手で戦う、珍しい場面になった。)少女は作戦室の機器を破壊。ペンダントから発する強力な電気で隊員を倒しホーク2号を奪って飛び立った。(ピット星人の少女が突然、円盤に戻って来ても違和感は無いと思うが、金城脚本の”狙い”は、このエピソードでウルトラホーク1・2・3号を全て見せることだったのだろうか?その分、人気のあるポインター号の出番が無いと言う結果になったがーー)円盤の見える所に戻って来たダンが中に入って行くと、エレキングを操縦する少女がいた。
Iダン・ウルトラアイ.jpgエレ・セブン.jpg少女ともみ合いになりウルトラアイを取り戻すダン。円盤の外に出るやセブンに変身。(小道具としてのウルトラアイが初登場となったが、これが意外な程シンプルだった。)一方、ホーク1号で出動した隊長以下、警備隊員はエレキングの光線攻撃で機体を損傷、やむなく山中に不時着。緊急用のゴムボートに乗って川を下るが、エレキングは執拗に光線攻撃を続けていた。
空を飛びエレキングに飛び掛るウルトラセブン。ホーク2号を奪って円盤に戻って来たもう一人の少女は、ダンとの格闘で気を失っている少女に代わってエレキングを操縦するが、ウルトラセブン必殺の武器、アイスラッガーの一撃で爆破された。ピット星人・中.jpg慌てたピット星人は、”若い女の子に弱い地球人の弱点をついて、いつかこの美しい星を侵略してみせる”と言いながら、円盤を発進させた。(このセリフには、金城氏の故郷、沖縄がまだ米軍の統治下にあり、それ以前にも日本本土から侵略され続けた歴史を想い起させたがーー私だけの感傷だろうか?)セブンは円盤を追って飛行を続け、ウルトラビームを発射。円盤を空中で爆破してエンデングとなった。
何と贅沢なエピソードだったのだろう!ピット星人が2人。怪獣はエレキングにカプセル怪獣・ミクラス。全編に散りばめられた、多種類のアニメ合成(怪獣から、ウルトラセブンから、ペンダントから、拳銃から発射される様々な光線)。これだけでも、かなりの予算がいるはずなのに、円盤内のセット、さらにミニチュアーワーク。正に円谷プロが総力を上げて制作した様な作品だった。そのお陰かどうか、数多いウルトラセブンの怪獣の中でエレキングは、今も人気ナンバーワンを誇っている。
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2010年09月18日

ウルトラセブン:第2話 緑の恐怖(写真をクリック拡大)

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み・作戦.jpgウルトラセブンはこのエピソードでクランクインした。第一話”姿なき挑戦者”は円谷一監督・金城哲夫脚本で当然だったが、円谷氏はまだTBSの映画部に所属していたし、キャスト、スタッフが慣れてから第一話の撮影に入るのは上手い選択だった。この作品、監督は長年、黒澤明監督のチーフ助監督をしていて、ウルトラQでもメガホンを取った野長瀬三摩地。脚本は金城哲夫で、レギュラーには、それぞれ活躍の場を与えていた。中でも森次浩二・ひし美ゆり子(菱見百合子)・古谷敏(ウルトラマンを演じていた)は、新人中の新人。3人とも、硬い表情と”ぎこちない動き”が見られるが、一生懸命さは伝わって来た。
ロケット・帰還.jpg宇宙ステーション、V3から帰還した石黒隊員、実はワイヤール星人で、夜になると植物のような体になり、人を襲っては仲間を増やしていった。この謎を解いたダンとウルトラ警備隊は隕石の中に閉じ込められていた本物の石黒隊員を助け出したが、その頃、ニセの石黒隊員と奥さんは休暇を楽しむために箱根に向かっていた。隕石を破壊されて、コントロール装置に変調が起こり、電車内で植物のようなワイアール星人に変化し始める石黒隊員。ワイヤールと光線中.jpg車内はパニック状態になり、電車は急停車した。そこに、箱根行きを知ったダンとアンヌがポインター号で追い付き、アンヌは乗客を助け出し、ダンは光線銃でワイアール星人に攻撃をしかけた。山を突き破って巨大化する星人。呆然と見上げる脱出した乗客たち。このカットでは円谷プロ得意の合成(実写で撮ったポインター号と巨大化した星人を見上げるアンヌと乗客。山とワイヤール星人はミニチャーセットで撮りこの2カットを1つの画像に合成)が使われていた。トンネルから現われる逃げ遅れた一人の乗客、それに気付き、助けに走るダン。乗客を安全な場所に連れ出すと、ウルトラセブンに変身した(このシーンはダンが誰にも知られずに変身するためにだけあり、ご都合主義の感じはあったーー)。
み・切りあわせ合成.jpgみ変身1.jpg多分、ウルトラアイが未完成だったのだろう?ダンが懐に右手を入れ、手袋をしたその手で両目を隠すと変身のバンクシーンに繋ぎウルトラセブンの誕生となるが、このシーンの後半は、隊員服の上に赤いタイルを貼り付けるように変身して行く。あまり”あか抜けた”映像ではなかった(失笑)。やがて、この変身もほとんどの作品でダンとセブンのアップをフラッシュバックする形に変わってゆくが、当然の結果だった。更にダンが地球人には見えないものを透視するカットでは、ダンの目を合成して、色を変えたり(緑の恐怖)、光りを出したり(姿なき挑戦者)したが、同じパターンを使っていないのが面白い。恐らく制作する側とすれば、作品が面白ければ細部にこだわる必要はない、と考えていたに違いない。ここでも枝葉末節にこだわらない、ドラマ作りの本道が優先されていた。だからこそ、ウルトラセブンが未だに輝きを失わずにいるのだろう。
み・アイスラッガー1.jpgみ・アイスラッガー2.jpgこのエピソードではセブンの新兵器、アイスラッガーを分かり易く映像化していた。頭の頂上についているナイフ状のものをブーメランのように相手に投げつけると、炎となって敵を切り裂き、元の位置に収まる。この武器が額にあるビームから発せられるウルトラビームと共にセブンの強力な武器になるから、空中を燃える様に飛ぶカットも入っていた。アイスラッガーの様に子供が喜びそうな武器を登場させることが出来たのは、円谷プロが前作から積み上げてきたノウハウと特撮の技術があったからだ。他のプロダクションでは真似の出来ない映像を送り出す。正に円谷プロの面目躍如たるカットが全編に散りばめられていた。
み・ホーク1点火.jpg今回は、セブンがアイスラッガーでワイアール星人を倒した後のエピローグも長い。そこにはウルトラ警備隊員、全員が出演。石黒隊員夫婦をダンとアンヌがポインター号で送り届けると言う、今後のヒーローとヒロインの関係を暗示するカットも盛り込まれ、隊長以下が乗り込んだホーク1号が空中に舞い上がり、エンジンに点火すると飛び去るサービス満点のラストカットまで用意されていた。
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2010年08月15日

ウルトラセブン:第1話”姿なき挑戦者”・特撮(写真をクリック拡大)

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ダン・透視.jpgふんだんに使われた合成画像。何もない空中から攻撃を受けるフルハシ、ソガ隊員。謎の青年が空を透視すると、円盤が見え、光線はここから発射されていた。傷を負った隊員を岩陰に避難させ、隙をみてポインター号に乗り込み攻撃を弾き返すバリヤーで車全体を覆った。
ポインター・バリアー.jpgこの2カットは実写にアニメイションを被せる合成で、不思議な現象を視覚化する手段として使われた。特にポインター号は動き始めるので、これに合わせたアニメイションのバリアーは手間がかかり、屋根に弾かれる光線もあるから複雑な光学処理が必要になる。円谷プロには”ウルトラQ”・”ウルトラマン”を経験して、英二氏を”師匠と仰ぐ”優秀な光学処理スタッフが育ち、この様に手間のいるカットを若さと情熱でクリアーしていった。さらに、ウルトラ警備隊員は今なら珍しくもないテレビ電話を腕時計のように手首に装着。本部との連絡に使っていたが、ここに映る画像も”切り合わせ合成”と呼ばれる、複数の画像から単純な線で区切り(山の稜線とか柱など)必要な部分を合成して1ツの画像にするものだ。
テレビ電話・アンヌ.jpg京浜爆破1.jpgミニチュアワークも贅沢に使われていた。この作品ではカプセル怪獣・ウインダムが出現すると、怪獣の巨大さを表現するため、山や崖を小さくしたセットが作られる。アルバイトの美大生が特撮監督の指導で小さな木を植えたり、岩肌に色を付けたり、細かい作業を何日もして、セットを完成させる。圧巻だったのは”京浜工業地帯の爆破”シーンだ!このミニチュアセットでは煙突、工場、石油タンクと工業地帯らしさを出すために沢山の作り物をセット一杯に飾り付ける。そこに円盤からの攻撃が始まると、次々に爆発、炎上。数分で、セットが全て燃えカスに変わる。勿論、カメラは一台ではなく、数台使われるがこのセットに一体いくらかかったのだろう?こうして、1・2分の或いは数十秒のカットに十万単位の金が消えて行く!特撮とはそう言うものなのだ。
ホーク1・横.jpgバンクシーン(ライブラリー)は先行して撮影されていた。第1話では、ウルトラホーク1号とポンター号の出番だけで、ホーク2号・3号。潜水艦、ハイドレンジャー。地中を進むマグマライザーは画面に現れなかったが、ウルトラセブンではメカにも力を入れていた。特に男の子は車や飛行機が大好きだ。当時ヒットしていたTVアニメ”サンダーバード”の人気も、こうしたメカに負う所が大きい。
ホーク1・発射.jpg当時は流行っていたプラモデルでも、人気があるのは戦艦や飛行機、車の類だった。私が円谷と契約したのは、本編のクランクイン前だったが、時々、”美セン”に顔を出しては、特撮なるものを見物させてもらった。そんな折、スタッフが”サンダーバード”と言っているのを数回聞いた記憶がある。きっとホーク1号発進のバンクシーンもサンダーバードの影響を受けていたのだろう、出撃するまでに数分の長さがある。
まずはホーク1号が地下格納庫から水平に移動し、発射台に向かって垂直にセリ上がってくる。発射台では、エンジンに点火。ゆっくりと大空へ舞い上がって行った。ここから先が面白い!ホーク1・アルファとベータ・ガンマ.jpg空中で3機に分れる。まずは、土台になっている細長いアルファ号から、上に乗っているベータ、ガンマー号が連結したまま飛行。空中でベータ・ガンマの2機に分離。合計3機で、見えない円盤との空中戦になる。このエピソードでは、3機がそれぞれ違った役目を担い、1機は円盤に特殊な染料を噴きかけ、姿の見えたところで円盤に総攻撃を仕掛け、任務が終了すれば、再び連結してホーク1号に戻る。この複雑な飛行を、大空を描いたバック(ホリゾント)の前で操演が操る。当然、ミニチュアの飛行機はピアノ線で吊るす。照明を当てると線が光るから、それを消す為に”ドロ絵の具”を親指と人差し指でピアノ線に擦り付け、反射を消す。これも立派な特撮だ!手間を惜しめば、仕上がりが安っぽくなる。この様に人手と暇とお金を掛けて、特撮番組は仕上がって行く。
放映(視聴率)の結果がよければ万々歳だが(この作品は予想通り30%を超える視聴率だった。)、悪ければ容赦なく番組は途中で打ち切られる。それは、それは厳しい世界でしたよ(苦笑)。
   (映像の著作権は円谷プロに所属します。)

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2010年08月08日

ウルトラセブン:第1話”姿なき挑戦者”(写真をクリック拡大)

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スセブンー1.jpg待望のウルトラセブンが始まった。時は昭和42年10月1日。円谷プロは特撮で世界をアッと言わせた円谷英二監督が立ち上げたTV番組制作会社だ。テレビシリーズ第1弾・”ウルトラQ”は全編35ミリフィルムで撮影され、特撮を随所にちりばめて驚異的な視聴率を上げて終了。続く”ウルトラマン”もヒーローが巨大化、巨大怪獣と戦う姿が子供の心を捉え伝説的なヒット作となったが、ウルトラシリーズ三作目は他社制作による”キャプテンウルトラ”になった。この作品は視聴者を満足させることが出来ず、本家円谷プロの作品待望論の中で、”ウルトラセブン”の放映が始まった。最も注目度の高い第一作目は、連続高視聴率を上げて、押しも押されもしない円谷プロのエース・金城哲夫脚本に監督はTBS映画部で”煙の王様”を演出した英二氏の御曹司、円谷一氏があたった。
ダン・・登場jpg.jpg実際の撮影順は野長瀬・満田・両監督による4作品とバンクシーン(現場はライブラリーと呼んでいた)が先行していた。"姿なき挑戦者"脚本の金城氏、流石にツボは外さない。今後展開される宇宙からの侵略者達のトップバッターにクール星人を設定。この宇宙人が標本として地球人を捕獲するため、白熱光線を放って人を消し、宇宙船に運びこんでいた。地球防衛軍では、この事件を宇宙人の仕業ではないかと疑い、真相を突き止めるため”ウルトラ警備隊”のキリヤマ隊長に指令を出し、早速、”フルハシ、ソガ両隊員”はポインター号でパトロールに出発した。防衛軍基地周辺の山岳地帯を走るポインター号の前に現れる若者、諸星ダンは不思議な透視力で円盤を発見。光線攻撃を避けるとフルハシ、ソガを助けて基地に戻って来た。
いざとなればウルトラセブンと共に異星人と戦うカプセル怪獣なるものを登場させた。怪獣が増えれば特撮も増える。更に空・陸・地中・水中を動き回るメカが加わった。こうなると、内容が盛り沢山になり過ぎて、ドラマ展開が散漫になりがちだが、今回はメカをポインター号とスカイホーク1号に絞って紹介したのは成功だった。
作戦室1.jpg宇宙からの侵略者を迎え撃つ地球防衛軍には”ウルトラ警備隊”なる精鋭部隊があり、隊長はベテラン俳優・中山昭二。隊員は”ウルトラマン”のレギュラーから石井伊吉、ウルトラマンを演じた古谷敏、新たに阿知波信介。主役は新人の森次浩司、ヒロインには同じく新人の菱見百合子(ひし美ゆり子)。準レギュラー陣は、藤田進、平田昭彦、佐原健二等、東宝系の俳優さんが名を連ねていた。この俳優達をドラマの進行に合わせながら紹介して行くのだから容易じゃない。このあたりの配分も金城・円谷コンビは過不足なく描いて見せた。勿論、円谷プロお得意の特撮場面もミニチュアワーク・光学合成が”ふんだん過ぎる程”盛り込まれ、第1話に賭ける意気込みは充分だった。
ポインター・岩爆破.jpgウインダム・バスト.jpgクール星人からの攻撃をポインター号にバリアーを張って防ぐことは出来たが、見えない円盤から攻撃をしかけるクール星人によって京浜工業地帯は火の海と化した。ダンの発案で特殊な染料を見えない円盤に噴射することになり、ウルトラホーク1号が発進。空中でアルファ・ベータ・ガンマの3機に分散。染料作戦は成功するが、円盤からの攻撃でホーク1号は被害を受け、山中に不時着。ダンだけが失神から醒め、ホーク1号の外に出ると、円盤から発進した小さな飛行物体が編隊を組んで攻撃をして来た。すかさず、ダンはカプセル怪獣・ウインダムを出現させた。飛行物体からの光線攻撃でウインダムが窮地に陥ると、怪獣をカプセル内に回収。ダンが飛び上がり、空中でウルトラアイを装着すると、我等がヒーロー・ウルトラセブンの登場となった。
セブン・バストショット.jpgクール星人.jpgウルトラセブンは飛行物体を追って、クール星人の円盤に潜入。クール星人を見付け出すと必殺の”アイスラッガー”で倒し、捕虜になっていた地球人を救出。ウルトラ警備隊員が驚いて見上げる中で巨大化すると、円盤を押しながら大空の彼方へ飛び去った。暗黒宇宙の中、ウルトラセブンのビームランプから発射されれたエメリュム光線が円盤を爆破すると方向転換、地球へ向かって飛び続けた。
クール星人の計画は失敗に終り、明るい雰囲気の作戦室。そこへ地球防衛軍長官に連れられて、ウルトラ警備隊の制服を着た”諸星ダン”が入って来た。M78星雲、”光の国”からやって来た青年は今回の活躍で正式にウルトラ警備隊の一員となったのだ。
(映像の著作権は円谷プロに所属します。)

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2010年07月11日

トリプルファイター:さよならトリプルファイター(写真をクリック拡大)

本部・全員.jpgブラッド.jpgこのエピソードが26話目・最終回となった。不思議な電波に乗って地球にやって来た怪人、ブラッドパワーは、体に10万ボルトの電気を帯び、強力な爆弾をバズーカ砲で発射。工業地帯を爆破した。デビラの活動地点を探り出したブルコン。この情報を得て、早瀬3兄弟は出動。到着してみると、デーモンカーは破壊され、デビラも無残な姿をさらけ出していた。一体、誰がデビラ共を倒したのだろうか?戦う・ケリー.jpg突然、草むらから現れた4輪駆動車が3兄弟の横を走り去った。ケリー!だ。どこから現われて、どこに行くのか?秘かに想いを寄せるユリが後を追った。人影の無いビルに入って行くケリー。ユリはケリーを見付け、”協力してデーモンを倒そう”と説得するが、デーモンに殺された妹の敵は自分のやり方で討つと、ビルを抜け出し、怪人・ブラッドパワーの本拠に向って走り去った。その後を追うデーモンカー。ケリーが怪人の隠れ家に近付くと、デビラが現われ激しい”立ち回り”となった。そこに姿を現すブラッドパワー。ケリーは、怪人に襲い掛かるが10万ボルトの電流に弾き飛ばされた。デビラの行動を追っていた哲夫と勇二は、ケリーの危機を知り、ファイターに変身。ブラッドパワーに立ち向かうが、怪人の強力な電流に二人は哲夫・勇二に戻って気を失った。デビル星、最強の怪人に立ち向かえるのはトリプルファイターしかいないのだ!失神していたケリーは我に戻り、愛車に飛び乗ると怪人に猛然と体当たり。ひるんだ隙に銃を取り出し攻撃するが、怪人の光線攻撃に重傷を負った。ここぞと、傷付いたケリーへの攻撃を続けるデビラ達。ケリーはやっとの思いで、物陰に身を隠し難を逃れた。
ケリー・ユリ.jpg哲夫、勇二を追って、駈け付けたユリがケリーを捜していると、物陰から、転がるように現れたが、傷は重く、”妹の敵を討てなかった悔しさと、地球に平和を取り戻せなかった無念さ”の中でユリに抱かれて息を引き取った。ケリーを見つめる3兄弟。その時、姿を現した怪人が攻撃を仕掛けて来た。地球侵略を狙ってデビル星を出発した軍団は着陸地点に向かって飛行を続けていたのだ。それを阻止するには、この怪人を倒すしかない!強力な光線攻撃を受けて弱るユリ。哲夫・勇二はファイターに変身。ユリを助け起すと、力を合わせて、トリプルファイターが登場。ブラッドパワーの光線攻撃に耐え、激しい戦いの後、怪人を爆破。地球侵略を狙ってデビル星を発信した宇宙船団は方向を変え、銀河の彼方へ飛び去った。
SAT・カー・バギー・サイクル.jpgトリプル・アップ.jpgケリーの墓前で、地球を守り抜くことを約束をする早瀬兄弟。もう会う事の無いケリーを想い、形見のブレスレットを握りしめるユリ。SAT基地には本部から、”デビル軍団が地球侵略を諦めた”と確認情報が入ってきた。長い戦いを終え、”あつし”を連れて遊園地で遊ぶ早瀬兄弟。本部に呼び戻された哲夫の元に、惑星オーラから救援を求める緊急連絡が入った。”あつし”に又会える日を約束して、宇宙ロケットでオーラ救援に向う哲夫・勇二・ユリ。宇宙の平和を守るための戦いは、まだまだ続くのだ。
行け!正義の戦士・トリプルファイター・完

「ファイヤーマン」東京MXで再放映:6月27日(日)より毎週日曜日6:30pm・私は第5話から合計6話監督しました。是非ご覧ください!

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ポスター.jpg安藤達己的想い出:円谷プロにとっても、私にとっても始めて尽くしの”トリプルファイター”がスタートした。帯番組では”チビラくん”を経験していたが、これは”おはよう子供ショウ”の1コーナーで”着ぐるみ”劇だったから、単独枠の”トリプルファイター”とは大分違う。
それにも増して、今回は変身したヒーローが巨大化しない。円谷プロ、お得意の特撮も殆んど無い。この作品が実現したのは某制作会社の”等身大・変身ヒーロー”作品の成功があった。当然のように予算が極端に少ない。1回の放映時間は7分たらず。月曜から金曜の5回で1話が完結する。正に、”紙芝居”形式の作品だった。しかも、企画段階からスポンサー(オモチャメーカー)が参加していたから、商品になりそうなアイデアが、次々に盛り込まれていった。
レギュラーのSAT隊員が3人。それぞれがファイターに変身する。更に3人のファイターが合体して、真の(?)ヒーロー・トリプルファイターが出現して、ドラマに決着を付ける。賑やか過ぎるほど賑やかな変身ヒーロー達だが、これに車が加わった。SATカー・SATバギー・SATサイクルだ。当然、敵役のデーモン側もデビラカー(スバル360)10台(当時、すでにポンコツに近かったせいで、故障車が続出。1度に5台しか使えなかったがーー)で応戦する筋書になった。
SAT隊員は制服を着て、毎回、変わる怪人とデビラと戦い、窮地に陥れば、グリーン・レッド・オレンジファイターに変身。戦いは続く、そして最後はトリプルファイターの出番になるのだが、これだけの”アクション”を正味7分足らずの5回に”ちりばめて”作り上げるのだから、現場の忙しさは想像を絶する(笑)。特にカーアクションは大変だった。デビラカーは故障が多いから、撮影現場まで輸送車で運ぶ。スタントマンを雇う予算が無いから、デビラ役の俳優さんに運転して貰う。
1話・5本の予算が250万円だから、低予算で仕上げるための制約だらけだ。まず、フィルムは放映時間の2,5倍までしか使えない。これは厳しい(笑)!アクション・カーアクションはスピード感が大切だから、どうしてもカット数が増える。増えればカットの前後を切り込むからフィルムを食う。NGも出やすい。それだけじゃない、撮影日数が2本で10日と短い。撮影日数が延びれば予算が掛かる。これはテレビ界の常識だ。
こうした不可能に近い条件をクリアーしながら撮影は続けられた。中盤からはアクションだけでは無く、人間ドラマも組み入れた。あの当時、夢中で撮った作品だったが、後に何を残せたのだろうか?その答えは、このドラマを見てくれた皆さんに出して貰うしかない。ーー

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2010年06月13日

トリプルファイター:地獄の唄が聞こえる(写真をクリック拡大)

サウンドキラー.jpgこのエピソードは最終回と一緒に撮影に入った。最終回がドラマ路線にならざるを得なかったので、”地獄の唄が聞こえる”は、企画段階から引かれた路線を忠実になぞる作品となっていた。ゲストらしい俳優はなく(空港で出演した声優さんが一人いたが)、レギュラーの早瀬三兄弟とあつし対デーモン怪人・サウンドキラーの対決に絞ってドラマが展開される。空中を飛び交う電波を吸収してエネルギーに変え、これを発射して破壊活動を繰り返すサウンドキラー。電波障害で混乱する空港。怪人が発射する”超音波エレキ音”で爆破される旅客機。破壊されるビル。怪人を追い詰めた警官もエレキ音で頭を狂わされ犠牲になって行った。
ユウジアク.jpgユリ・クサリ.jpg電波をサウンドキラーに吸収され、通信手段を奪われた早瀬兄弟は怪人を探して出動。橋げたに爆薬を仕掛けるデビラを発見。激しい”立ち回り”が始まった。その頃ユリは、”あつし”の案内でデビラが動き回る怪人の本拠地に侵入。しかしデビラに発見され”立ち回り”となった。”あつし”は隙を見て、友人から貰った伝書バトに救援を求めるメッセイジを託したが、二人はデビラに捕まり機械室に閉じ込められてしまった。そこに現れるサウンドキラー。ユリはオレンジファイターに変身して戦うが、怪人の発する”エレキ音”で変身を解かれるとユリに戻され、クサリに繋がれてしまった。なをもエレキ音でユリの頭を狂わせようとする怪人。しかし電波エネルギーも少なくなり、エネルギー補充のため怪人は部屋を出て行った。”あつし”の友人から伝書鳩にたくされたSOSを知った哲夫と勇二は怪人の本拠地を発見、デビラと激しく戦ってユリと”あつし”を助け出し機械室の外に出ると、サウンドキラーが電波を補充している最中だった。
レッド・グリーン.jpg哲夫はユリをSAT本部に帰し、各方面に電波の使用禁止を要請させた。SATバギーに乗って、怪人とデビラを電波の届かないトンネルに誘き出そうとする哲夫と勇二。トンネルに近付くと、バギーを止めデビラと激しいアクションの末にグリーン・レッドファイターに変身。怪人をトンネルに誘い込んだが、強力な”超音波エレキ音”でトンネルは崩れ落ちた。かすかに聞えたSOSを頼りに、トンネルに辿り着いたユリは凄まじい現場を見て絶望するが哲夫と勇二は難を逃れて無事だった。すぐにブルコンと連絡、怪人の動きを聞き出すと、怪人はデビラと共に貨物操作場に集結。次の破壊活動に向けた準備を始めていた。SATカーとSATバギーで操作場に向かう早瀬三兄弟。
ユリ・アクション.jpg電波を探して、貨車の屋根に立つ怪人、しかしSATの要請で電波の使用が止まった空中からエネルギーの補充は出来ない。貨車の中に身を隠し怪人に近付く早瀬兄弟。貨車から飛び降りると、デビラと戦いながらサウンドキラーに迫るが、怪人もエネルギーを絞り出し、勇二を!哲夫を!攻撃する。すかさずファイターに変身して戦う二人。ユリもグリーンファイターに変身して怪人を攻撃。
トリ・サウンド.jpg隙を見て貨車の陰に集結した3ファイターはトリプルファイターに変身。貨車から貨車へ怪人とトリプルファイターの戦いは続く。攻撃を逃れようと貨車の間に逃げ込むサウンドキラー。貨車の屋根から狙いを定めるトリプルファイター。空中高く飛び上がると見事に前方転回。トリプルクキックが決まって怪人は爆破され、デーモンの地球侵略はSAT隊の活躍で、又も失敗に終った。

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安藤達己的想い出:羽田・管制.jpgこのエピソードのクライマックスシーンは品川にあった国鉄貨物ヤードで撮影された。羽田空港のシーンを良く見ると管制塔といい、駐機している飛行機といい、当時を偲ばせるものがある。今は滑走路が4本もある大空港でコンコースも広いが、撮影時は地方空港並みの規模だった。正面に向かって確か左手に小さなお稲荷さんがあり、事情通(?)の話だと、このお稲荷さんを移動させようとすると、必ず事故が起こり、結局、昔からの場所に祭ってあるんだとかーー今はどうなっているんだろう?
貨物ヤード.jpg国鉄貨物ヤードは広々としていて、貨車は沢山あったし、人は居ないし、アクションには都合の良い場所だった。当然のようにSAT隊員とデビラ・怪人の戦いは貨車の中、貨車の間、レール上で繰り広げられたが、絵面が良いのは貨車の屋根上だからトリプルファイターと怪人の決着は屋根上になった。これが上って見ると結構高い。双方、お面を被っているから危険な撮影になった。幸い事故も無く撮り終えたのはラッキーだった。今回、車もSATカー・SATバギー・デーモンカーとレギュラー車(?)のみの出番。この写真に写っている4本の煙突。私の記憶では東京電力の火力発電所だったような気がするがーーどなたか知っていたら教えてください!コロンボさんなら知ってるかなぁ?

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2010年05月15日

トリプルファイター:行け!オレンジ・ファイター心の眼を開いて(写真をクリック拡大) 

ミラ・3ニン.jpg今回の怪人、ミラージュは、太陽エネルギーを利用して、空中に映像を写し出す能力を持っていた。SATバギーで巡回に出ていたユリは、正面から向って来るポンコツ車をあやふく避けたが、ポンコツ車は横転。モリオ・ユリ.jpg荷台に積んであった”ヌイグルミ”や”おもちゃ”が散乱してしまった。駆け寄るユリに森夫は”正面から来た車をかわそうとしただけだ。”と言うとおもちゃを拾い荷台に積み始めた。ユリはこの事故を本部に連絡。これを聞いた哲夫と勇二は最近、多発している交通事故との関連を疑い事故現場へ向った。ユリがSATバギーを発車させようとすると、バックミラーに森夫がしゃがみ込む姿が映っている。”エンジンが掛からないから、ちょっと先まで牽引してくれ”と言うのだ。そのズーズーしさに呆れるが、仕方なくSATバギーでポンコツを牽引するユリ。するとバギーの正面から、同じバギーが迫ってきた。急停車するSATバギー。そこに現れるデビラカー。ユリはバギーを発車させ、戦いを避けた。
ユウジ・テツ・デビラ.jpgユリを探す哲夫と勇二もミラージュの魔術に翻ろうされていた。何人も現れるミラージュの幻影に向って銃を発射する哲夫と勇二。高笑いするミラージュはデビラに攻撃を命じた。一方ユリは、森夫がポンコツ車のタイヤが外れそうだと言うのでバギーを止めると、突然、暗くなり、ミラージュとデビラが出現。身構えるユリをあざ笑う様に姿を隠し、代わって森夫が草むらから現れた。ユリは森夫がデーモン怪人ではないかと疑い、ポンコツ車の牽引を断ると、森夫が”変てこなマジナイ”をして車を蹴飛ばした。すると、ア~ラ不思議!エンジンが掛かり、ポンコツ車は走り去った。すれ違いザマに現れるデーモンカー。デビラとユリの”立ち回り”となるが、崖上のデビラがユリ目掛けて岩を落とし始めた。ユリを助け様と駈け付ける森夫。二人は落ちて来る岩を避ける内に洞窟に入り込んでしまった。
出口を岩で塞がれたユリは無線で勇二に連絡。助けを待つ間、森夫が大切そうに持っていた人形と、その人形が大好きな盲目の少女との話しに耳を傾け、ユリは心の眼で、本物を見抜く少女の純粋さを知った。
ミラ・バクハ.jpg勇二は洞窟を塞いでいた岩を爆破して二人を救出。哲夫も太陽光を遮る煙幕弾を持って駆けつけた。煙幕で太陽光を失い、最初は、とまどったミラージュも煙が消え陽がさしてくると、魔力を取り戻し、レッドファイターとグリーンファイターを激しく攻撃し始めた。自分を救うため傷付いた森夫を介抱していたユリはレッドファイターからのSOSを感知するや、オレンジファイターに変身。心の眼を開いて”本物のミラージュ”を攻撃、グリーンとレッドファイターの危機を救って、トリプルファイターに変身。ミラージュの幻影作戦を見抜いたトリプルファイターには、ミラージュのマジックも効果なく、頭上から仕掛けられたトリプルキックで爆破され、デビルの悪巧みは、又も失敗に終った。

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安藤達己的想い出:このエピソード、脚本を書いたのが今回のスクリプター中川節子だった。女性らしい視点から、精薄児と交流する森夫の優しさと盲目の少女が持つ素直な心がユリの心を開き、デーモン怪人・ミラージュの魔術を打ち破ると言う作品で、テーマは,とかく偏見の目で見られがちな精薄児の純粋な気持ちがトリプルファイターに力を与え、地球を救うと言う異色作だった。
オ・ラスト.jpgいかついが、本当は心優しい森夫役には”銀座プロ”時代から付き合いのあった松本敏男氏(ウルトラセブン・あなたはだぁれ?の警官役)に演じてもらい。これは大成功だった。特に、この作品のハイライトになる洞窟で、人形を介してユリに”心の眼”を開かせるシーンでは森夫のボクトツさに説得力があった。
主なロケ地は、東急田園都市線に近い未完成の道路と三浦半島・剣崎がほとんどで、剣崎付近は、あまり人が居なかったし、海岸線が岩場、岩畳、崖と変化に富み撮影には有り難い場所だった。
つい10年ほど前、ここの近くを通ったので撮影現場を見てきたが、釣り客の多いことーーそれこそ1メーター間隔で竿を出している光景に唖然としてしまった。それにしても昨今の”釣りブーム”は凄い!もうこの地でロケなんて言うのは無理な時代になってしまったのだろうか?

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2010年04月17日

トリプルファイター:津波大作戦5秒前!(写真をクリック拡大)

ユウジ・マヤマ・メガネ.jpgのんびりと平和な始まりだった。哲夫とユリは本部で新しいバイク・SATサイクル2号について話し合い、勇二は短い休暇を公園で楽しんでいた。そこで出会った女、マヤ(渡辺美知子)は黒ずくめの男に見張られ、勇二に”ブイ、イコールジー、?”。不思議な数式を呟いて、去って行った。本部に戻るとブルゴンがデビルからのメッセイジを再生中:”SATを解散せよ!更に、地球に天変地異が起こる”と言うものだった。早速、パトロールに出かける哲夫・ユリ。残った勇二は、女が飛行機事故の後、行方不明になった数学者、マヤマ博士の娘、マキであることを思い出し、デビルの言う天変地異とマキとの間に関係があるのではないかと行方を捜し、やっとマキを見つけたところで、黒ずくめの男に拳銃を突き付けられた。
ユウジギトウ.jpg勇二は拳銃を振り払い、男達と激しい”立ち回り”になったが、相手の数に圧倒されて、苦戦する勇二。丁度、そこを通り掛った若者の集団のお陰で敵は逃げ去った。更にマヤを探す勇二。またまた、現れたデビラと黒ずくめの男達。逃げる勇二を助けるマヤ。どうしても素性を明かさないマヤだったが、本部では哲夫がマヤの口走った数式の意味を突き止めていた。何と!津波の強さを表す数式だった。天変地異とは津波のことなのか!
ビーグル・デビラ.jpg今回の怪人ビーグルは、デビル星きっての科学者で、行方不明のマヤマ博士を人質に取り、娘、マキに津波発生装置の完成を手伝わせていたのだ。人里離れた西洋館では、すでに装置が完成していた。これを海辺に持ち出し、スイッチを入れる怪人ビーグル、だが、海に変化は起きない。怒った怪人はデビラにマヤを連れて来るように命じた。西洋館から連れ出されるマヤ。マヤを探していた勇二がこれを見付け、デビラと戦いながらマヤからビーグルの居場所を聞きだし、哲夫に知らせた。デビラを蹴散らし、私服から制服に着替えて哲夫を待つ勇二。哲夫が運転するSATサイクル2号に飛び乗った勇二とマヤの後を追う。海辺に近付いた所でマヤを乗せたデーモンカーを発見。二人はマヤを助けるため、デビラと黒ずくめの男を相手に戦うが、大津波発生の瞬間は刻々と近付いていた。
グリーン・オレンジ.jpgツナミ.jpg勇二からの連絡で海辺に向うSATバギーのユリ。男達との戦いを勇二にまかせて、ビーグルのいる海辺にSATサイクル2号で向う哲夫。海に通じる道では、オレンジファイターとデビラが戦闘の真っ最中だった。哲夫もグリーンファイターに変身。2人でデビラを倒して、海辺に急ぐが、すでに地震発生装置が作動し大津波の第一波が襲ってきた。漁村を、造船所を洗い流す津波。哲夫とユリが怪人ビーグルを見つけた時、第二派の津波が起こる寸前だった。変身してスイッチを入れさせまい、と戦うオレンジとグリーンファイター。怪人はここでも、新兵器ビーグルスマートを取り出し二人を狙った。勇二に応援を呼び掛けるグリーンファイター。
トリ・ビーグル.jpgキカイハカイ.jpg黒ずくめの男達を追い払い、マキを介抱していた勇二はグリーンファイターからのテレパシーを受信。マキに、ここで待つように告げると、海辺に向って走り、変身。SATバギーの近くで見上げた丘には、ビーグルスマートを構えた怪人が居た。空中を飛び、武器を蹴り上げるレッドファイター。三人が合体すると最強のトリプルファイターに変身した。激しく戦う二人、しかしビーグルが、かなう相手ではなかった。崖下に落とされ、爆発される怪人。残された津波発生装置は、発明者マヤが引き金を引いた勇二の拳銃によって破壊された。

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安藤達己的思い出:このエピソード、私服の勇二が公園で休み時間を過ごしているところから始まる。ロケ地は日比谷公園で、ハトが一番多い頃だった。最近、行ってみたが今は、そんなに居ない。ただペリカンの噴水は、花壇の中にあり。40年前のままで懐かしかった。エピ・ユウイジ・マヤマ.jpgトリプルファイターはデビラ、デーモン怪人とアクション場面が多く、ロケ地は山林、川原、海辺と人気の無い所ばかりだったので、今回のように人が沢山居る公園や、住宅街で撮影したのは新鮮だった(苦笑)。そのせいで、いつもならデビラが登場するところに黒ずくめの男達が現れ、私服の勇二と”からむ”ことになった。客演したマキもミニスカートでなかなかの美人ちゃん。噴水、住宅街や西洋館をバックにした撮影が似合っていた。
勇二の出番が増えれば、当然、ファイターの出番が減る。今回は、一番最初に変身するユリと哲夫が4日目で、レッドファイターにいたっては最終日。それも、すぐにトリプルファイターに変身してしまう。トリプルファイターと怪人との戦いも短く。その分は、マキが協力して作り上げた津波発生装置を破壊するシーンに回した。
いつもなら、主役の早瀬三兄弟で終るエピローグも、今回は勇二とマキが噴水の前でデート。ハトが足元から飛び立つところでエンデングになった。
このエピソードもトリプルファイターの中では異色だった。今、思えば、この脚本で撮らしてくれたプロデューサーには、感謝・感謝ですよ(笑)。

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2010年04月09日

桜満開・たまプラザ:ポインター号・そしてアンヌ・アマギ隊員(写真をクリック拡大)

駅前・ひし美・古谷.jpg4月4日:午前10時過ぎ、約束どおり”たまプラザ”に到着。駅は近代的で高級住宅地の雰囲気が漂う。外は満開の桜。アンヌ・アマギ隊員が合流。久し振りの再会にちょっと照れながら、話は”ウルトラセブン”当時の思い出になった。アマギ隊員は昨年”ウルトラマンになった男”を出版。時の人となっている。ここ”たまプラザ”は私の第一回監督作品”あなたはだぁれ?”の舞台になった団地だが、団地以外に当時の面影は無い。駅も当時はささやかな建物で、駅前にひろがる駐車場が目立つだけ。この付近は関東ロームの単なる雑木林で、その一部分にコンクリートの建築群が突然現れるという、日本離れと言うか地球離れ(笑)した景色だった。まさに、円谷向き、SF映画のセットの様に見えた。
第四惑星.jpgポインター・三人.jpgブログ”光跡”の管理人Qちゃんから撮影現場の写真をふんだんに使った地図入りのパンフレットを貰い、後を付いて行くと、交差点向かいの四角いビルを指差し、実相寺監督”第四惑星の悪夢(私はチーフ助監督)”でバックになったビルがあれです”と言う。”う~ん、”確かに見覚えはあるが、周りが変わり過ぎていてピンと来ない。Qちゃんの案内に従い団地を巡るうちに、少しずつだが記憶が甦ってきた。そこに、今日の主役”ポインター号”が登場。早速、参加者達の記念撮影が始まった。
今回のお花見企画(?)、団地の自治会の計画で、お花見のメイン会場にポインター号を展示したいと言う申し入れから始まったらしい。それにしても、ポインター号そっくりの劇用車を乗り回すファンが居るとはーー”ポインター号は正に不滅です(笑)”。持ち主のSさんに聞いてみると、元はクライスラー:6400cc(本物の翌年型)だったが、古くなり過ぎ(失笑)、エンジンが壊れて、今は5600ccのエンジンを載せているとかーーーー走って来る車のエンジン音が本物のポインター号とそっくり。流石に、同じクライスラーだと懐かしさが込み上げて来た。ついでに思い出したが、助手席の敷き物をはずすと、鉄板が錆びて穴が開いてたっけ(笑)。そのことを話すとSさん”このポインター号”の床に穴は有りませんよ。”だってーー
ひし美・古谷.jpg撮影現場探訪も終わりに近づき、いよいよ”お花見会場”に行くことになって、アンヌ隊員が居ない事に気が付いた。世話人がさっきから携帯に電話をかけているが応答なし。ポインター号のパレードの時間は近付いて来るしーー”会場に行けば、どこかにいるよ!”と、気楽に構えて”お花見会場”へ。”いた!いた!”誰が場所取りをしたのか、広場の一角にビニールを敷き、コンビニで買って来たらしきオデンを肴に甘酒で冷えた体を温めている数人。その中に女性がアンヌ他二人。”体が冷えると子供が産めなくなっちゃう”なんてウソブイていた。
ポインター号・会場.jpg全員揃ったところで、先ずは乾杯。私には、参加者の殆どと初対面。簡単な挨拶をして、名刺交換。自治会から”差し入れ”られたスシを肴に宴会の始まりだ。それにしても寒い!気の利くファンが”ほっかろん”を配給。有り難く腰のあたりに貼り付けた。宴もたけなわ。”ウルトラセブン”の主題歌がかすかに聞こえて来る。30数名、全員立ち上がって音の方を見ると、青いランプを点滅させた自治会の車三台を先導にポインター号が颯爽と走って来た。助手席には、ご丁寧にもウルトラ警備隊の制服を着た人まで乗っている。メイン会場の中央にポインター号が駐車すると、大人も子供も大騒ぎ、アット言う間に人垣が出来、後は例によってデジカメと携帯を構えての撮影会。
席に戻ると、寒い上に小雨までパラつき始めた。”頃合い”はよし、とアンヌ隊員の提案で駅に向って行進。凍えた体もビルに入ると、暖房の有り難さにホット一息。中華料理の店で、熱めの紹興酒と”つまみ”で暖をとり、楽しい会話が一段落したところで”お開き”となった。
たまプラザ駅で”東武動物公園”行きに乗り、座った途端に夢の中。ファンに囲まれて、監督時代を思い出し、タイムスリップを楽しんだ一日だった。集まってくれた皆さん!アンヌ・アマギ隊員!そしてポインター号!ありがとう!

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安藤達己的毒舌:最近の世論調査を見てみねぇ。内閣支持率30%ちょっと。民主党支持となりゃ25%止まりだぁな。政権が出来て一年も経たねぇのに、このザマよ。国民が期待した政治の変革は何一つ実現しねぇ。国費を削って無駄を省くって”のたまう”から、国民の方は”国会議員の数を半分にする!”位のこたぁ言い出すだろうと期待したが、飛んだ思い違ぇよ。そんなこったから、国の人件費を20%減らすってぇのも空念仏だぁな。今年度の借金44兆円。
新党.jpg一方の自民党だって情けないやね。現政権の支持率がこれだけ下がっても自民党の支持率は上がらねぇ。国民に愛想をつかされたんだろうよ!既成政党が軒並み支持率を下げる中”みんなの党”だけが異彩を放ってらぁな。このまま行きゃ、次の参院選挙で第三党に成るなぁ間違いねぇ。それでも、無党派層は50%以上。こんな状況に危機感を募らせたんだろうよ。
アラ古希のジィさん達が新党を立ち上げたいっ。名前が良いやね。”たちあがれ日本”だとよ。これを見た時にゃ、年寄の党員達が”ツエを使わずに立ち上がれ”の意味かと思ったぁな(ごめん)。だがよ、この党が国民の支持を受けるたぁ思えねぇ。こんな風じゃ、これからも、無党派層の支持を狙って、雑多な政党が名乗りを上げるんだろうよ。国民が待ってんなぁ。自民も民主も出来なかった改革を本気でやってくれる政党だぁな。出て来ねぇのかなぁ~
いよいよ二回目の”事業仕分け”が始まるんだとよ。今度は、独立行政法人と公益法人が対象らしいが、一回目の二の舞いはごめんだぜ!”はなっから”、各省庁にぶら下っている法人を全て無くします位のことを公表してから取り掛かったらどうでぇ。ちまちま無駄を省いたって国民は納得しねぇよ。この不景気の中、”天下り天国日本”の構図は何も変わってねぇんだからよ。

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2010年03月20日

雑誌取材:フィギュア王(写真をクリック拡大)

ゲンカン2リ.jpg突然の電話だった。”円谷プロで私が監督した作品について、苦労話や思い出”を取材したいとの申し入れだった。私の方には断る理由など無い!ただ、あまりに時間が経ち過ぎているから、”詳しい経緯を聞かれると、忘れてしまって、答える自信がないと、”前もって話すと、”いえ、いえ、思い出せる範囲で結構です。”と先方は気楽なもんだ。2人の記者が我が家にやって来るや”フィギュアー王”なる雑誌を取り出した。パラパラとページをめくると、綺麗な印刷で、各社が制作しているアニメ、特撮のキャラクターが数え切れない程、出ている。ファッションや家具で良く見かけるカタログ雑誌と言われているものと同じだ。
ザッシ.jpgタツミ2.jpgこれは月刊誌だから、毎月、数え切れないフィギュアーが紙面を飾る事になる。私が監督していた当時、フィギュアーと言えば、鉄腕アトム・ウルトラマン・仮面ライダー・他少々と、本当に限られていた。それが今、専門雑誌が発行されるほどになっている。この人気、国内だけでなく、日本発のフィギュアーが世界中で愛され、外貨を稼いでいるそうな。こんな時代になったから、前政権が国費を使って”マンガ館”と呼ばれる立派なビル建設を計画。ヒンシュクを買ったが、マンガと言えば”子供の物”と考える時代は、とっくに過ぎ去ったのだろう。コレクターだって、ほとんどが大人らしい。この雑誌に載っているフギュアーも、子供では手の届かない値段のものが沢山ある。おっとっと、話は私の取材とは違った方向へそれたが(笑)、毎月、この雑誌に、1ページ割り当てられている、アニメ・特撮関係者へのインタビューの対象に私が選ばれたと言う訳だった。私の話が、どんな風に要約されて紙面を飾るのかは、出版されて(3月24日・発売)のお楽しみと言うことにしておきましょう。
ガレイジキット.jpg今や、フィギュアー業界の裾野は広い!昨年、私の監督デビュー作”あなたはだぁれ”をブログ上で再現したいと言うファンが現れ、劇中、団地を占拠するフック星人がどうしても必要になった時、プロの”ガレージキット”製作者が安藤達己の為ならと、無償で作ってくれたのがこの作品だった。一点もので、精巧に作られたフギュアーを”ガレージキット”と呼び、愛好者も多く、一つの市場として成り立っているらしい。他にも、コレクターの注文に応じて、フィギュアーがらみの一点ものを作り、インターネットを通じて販売している人もいる。そう言えば、先日”なんでも鑑定団”に出品されたウルトラQのフィギュアー、発売当時は数百円だったものが何万円もしてたっけ。もうフィギュアーは子供の遊び道具ではなく、美術品と同じ様に、立派な財産、秘蔵品になっているのかも知れませんねぇ。

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ブログの品格:早いもので、私がブログを書き始めて3年以上経ちました。私の監督作品を取り上げてくれたブログにも、いくつか出会い、そんな時にはコメントで”お礼の言葉”を残し、時々、そのブログを拝見していました。ところが、ある日、ブログの内容が誰かを非難するような文章に変わり、やがて閉鎖されて行ったサイトがいくつかあります。恐らくインターネット上に現れなかったコメントに対する返事だったのでしょう。
その後、”お祭り”とか”炎上”とか言う嫌な言葉の存在を知りました。私は本名でブログを書いていますが、インターネット上ではハンドルネームと呼ばれる匿名で情報を発信するのが普通で、その陰に隠れる様に”悪意に満ちた情報を流す人達もいる。”私は覗く暇も無いので、詳しくは分かりませんが、どこかの掲示板で私の名前が独り歩きをしていることもあるのだとかーーー
いくら匿名とは言え、自分の発信した情報には”発信した人の品格”が付いて回ることを自覚して欲しいですね。近い将来、”ブログの品格”を考える人が増え、インターネットの世界から”炎上”なんて言う、嫌な言葉がなくなること信じたいのですがーーーインターネット上で情報を発信している皆さんは、今の状況をどう考えているのでしょうか?

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2010年01月10日

トリプルファイター:孤独のケリー(写真をクリック⇒拡大)

ブラック・イナズマ.jpg今回の怪人・ブラックサンダーは、落雷を呼び、そのエネルギーを集めて早瀬兄弟を狙う強敵だった。不思議な落雷を追って現場にやって来た勇二は、ブラックサンダーの光線攻撃(サンダーフラッシュ)を受け、かろうじて身をかわすが、怪人は空中に姿を消した。これを、愛車・ランクルに乗り、遠くから見つめていた迷彩服の男・ケリーも、いずこにか走り去った。SAT本部では、デビルの最新情報を集め、勇二を狙った怪人がサンダーフラッシュを武器に地球破壊を目論んでいるのを知る。その時、早瀬兄弟を呼び出す、怪人の声が受信機から流れて来た。この電波を傍受しているケリー。この男はいったい何者なんだ!
クゲキ・satバギー.jpgケリー・コウセン.jpgSATバギーで呼び出された地点に向かう哲夫とユリ。ケリーもランクルを運転して、一足先に到着。群がるデビラとの戦いが始まっていた。SATバギーから飛び降りる哲夫とユリ。すかさずブラックサンダーがサンダーフラッシュを発射した。足を怪我をするユリ。これを見たケリーが光線消滅機を発射。サンダーフラッシュは、あえなく空中で爆発した。逃げ出すデビラ。もうそこには、ブラックサンダーの姿もない。敵が居ないのを確かめると、ケリーは愛車に跳び乗り、お礼を言おうと駆け寄るユリに目もくれず、草原に消えた。
ブラックサンダーはサンダーフラッシュを無力化する光線消滅機を狙い、デビラにケリーの隠れ家を襲わせた。倒しても、倒しても襲って来るデビラ。流石のケリーも追い詰められて行く。その時、デビラの動きを追っていた哲夫とユリがSATバギーで駆けつけ、ケリーを助けたが、”怪人との決着は一人で付けると、”ユリの心配を振り切った。
ロケット・ユリ・ケリー.jpg秘かに”想い”を寄せるユリが哲夫の許しを得て、ケリーを警護する為、隠れ家を訪ね、ケリーはデビル星に滅ぼされた星の住人で、妹の敵、デーモン怪人を滅ぼす誓いを立てて、いたことを知る。
ブラックサンダーはケリーを誘き寄せ、光線消滅機を破壊するため、雷を呼んだ。謎の落雷を追って、この地点に向かうケリー。追うSATバギーのユリ。だがケリーはユリの追跡を巧みにすり抜け、たった一人で敵地に乗り込んで行く。待ち構えるデビラ。デビラの執拗な攻撃で、ついに光線消滅機は破壊され、ユリが駆け付けた時、ケリーも傷付いて、気を失っていた。
ユリ・バギー・ヘンシン.jpgユリを助けにバイクで出動した哲夫・勇二も待ち受けていたデビラとファイターに変身して戦うが、サンダーフラッシュの攻撃に追い詰められて行く。光線消滅機を破壊された今、ブラックサンダーを倒せるのはトリプルファイターしか居ないのだ!オレンジファイターに呼び掛けるグリーンファイター。兄達の窮地を知ったユリは傷ついたケリーを置いて、SATバギーに飛び乗り、戦いの場に駆けつけるや変身。トリプルファイターの出現で、さすがのブラックサンダーも爆発されて、戦いは終わった。ケリーを心配して駆けつける3人。だが、もうケリーは立ち去った後だった。

一度は聴いて You Tube!安藤達己が撮影した動画をバックに安藤達己が作った音楽:
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ケリー・ホンキョ.jpg安藤達己的思い出:今回の主役は、元SAT隊員でデーモンを敵と狙うケリー(加藤 寿)だった。この俳優さん、ナカナカの”イケ面”で、アクションも上手い。後半、ユリが想いを寄せる、設定になっていたから、当時、若者に人気のランドクルーザーを運転させて”格好良さ”を強調した。
1話目(月)のラストカットで、ケリーの運転するランクルが荒れ地を走り下りるところでは、スピードを出し過ぎ、横転するのではないか、と心配した。それにしても赤いSATバギー、白のランクル、黒いデーモンカーと画面は華やかで、車が走るシーンも多く、その分、SATカーと”あつし”の出番が無かった(失笑)。
そうそう、勇二の運転には、いつも、ひやひやさせられるが、今回もバギーでUターンするところで、左前車輪を歩道に乗り上げた。
今回のロケ地では、川原に砕石場がある山梨県の上野原に行ったが、アクションを撮るには絶好の場所で、アクション物では良く使われたていた。今はどうなっているのだろう?
このエピソードもゲストが主役の”ドラマ路線”で、トリプルファイターの中に、この路線が定着してきた様に感じられた。終わってみれば、この回が13話目。26話(2クール)で終わった、このシリーズの折り返し点に当たるエピソードだったのですね。

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2009年12月13日

トリプルファイター:スリラー館の対決!(写真をクリック⇒拡大)

ス・サブ.jpgゴストンカゲ.jpgこのエピソードはスリラー”仕立て”だった。怪人ゴーストンはなかなか姿を見せない。声と影だけが不気味に響き、早瀬三兄弟を恐怖におとし入れて行く。一日目(月)。デビラカーを挟み撃ちにしようと、哲夫はバイクで後を追い、勇二とユリは先回りしてデビラカーを待っていたが、突然、笑い声が響き渡り、銃弾が二人を襲った。見えない敵に向かって銃を発射する勇二とユリ。そこにデビラカーが現われ、走り去った。SATバギーに飛び乗り後を追う二人。突然、デビラカーが消えた。ゴーストン怪人は消えるデビラカーと共に、早瀬三兄弟の前に立ちはだかったのだ。廃墟の暗がりからデビラを指揮する怪人。一体何を企んでいるのだ。二日目。三日目。消えるデビラカーを追って哲夫と合流した勇二とユリは、”死んだデビラが空を飛び始める”不思議な光景を見た。
バギーとバイク.jpgスソト・サンニン.jpg空飛ぶデビラの死体を追って走るバイクとSATバギー。行き着いた所は怪人ゴーストンが待ち構える廃墟だった。恐る恐る、中に入る早瀬三兄弟。三人がバラバラになったところをユリが狙われた。勇二を襲うデビラ、地下室から兄を呼ぶユリ。スピーカーから出ている声とは気付かず。デビラカーでユリが運ばれていると思い、SATバギーで追う勇二と哲夫。一人、廃墟に取り残されたユリは、自分とそっくりな女に肩をつかまれ、逃げれば手裏剣が飛び、哲夫が居たと思えば、これも暗がりを利用したゴーストンの変身だった。恐怖に取り付かれたユリは、ついに気を失った。罠に気付いて哲夫、勇二が乗ったSATバギーが廃墟の前で止まると、デビラが待ち構えていた。勇二はデビラと戦い、哲夫は廃墟の中でユリを捜すが、なかなか見付からない。やっと地下室の入り口を見付けた頃、外では勇二とデビラの激しい戦いが続いていた。
ゴとレッド.jpgゴとトリプル.jpgついに姿を現したゴーストン怪人、勇二もレッドファイターに変身して戦うが、怪人は忍者のように、消えたり、現われたり。レッドファイターは、見えない敵に苦戦を強いられていた。弱り切ったユリを見付けた哲夫が廃墟の外に出て見ると、レッドファイターは、ゴーストンの”不思議な光線攻撃”を受け、立っているのがやっとだった。哲夫はユリを休ませ、グリーンファイターに変身。レッドファイターを助けようとゴーストンに立ち向かうが、二人とも、光線攻撃を受け、弱り始めた。この怪人を倒せるのはトリプルファイターだけなのだ。必死にユリを呼ぶファイター。呼び掛けに気付いたユリは、最後の力を振り絞ってオレンジファイターに変身。そしてトリプルファイターが出現した。姿を消して攻撃を仕掛けるゴーストン。しかし、トリプルファイターには通用しない。見えない怪人に向って、飛び上り、姿を現したゴーストンを見事に投げ飛ばした。地面を”のたうつ”怪人を爆破して、戦いは終わった。

急告!安藤達己が撮影した動画をバックに安藤達己が作った音楽を楽しめます:
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安藤達己的回想:今回の主役は、新たに登場したSATバギーだった。SATカーと違って、”車の乗り降り”が素早く出来るから、アクション物には適している。ハッシャ・バギー.jpgオープンカーだった上に、色も赤で目立つ。第一、バギー車、そのものが、”珍しい”時代だった。後部に小型ロケット発射台があり、今回も走りながら発射する、”格好良い”カットを撮った。物語の展開上、未舗装の道を走るシーンが多いが、車の後部が重いので、前輪が浮き上がり、見た目程、運転性能は良くない(失笑)。SATカーもガルウイング(屋根が鳥の羽の様に持ち上がる)を装備して、”目あたらし”かったが故障が多く、撮影には向いてなかった。そんな訳で、今回はSATカーの出番はなし(笑)。円谷作品では、人里はなれた場所が撮影現場になることが多い。今回は、殆どが多摩川上流だった。制作部がエピソードの舞台に、ぴったりの廃墟を見付けてきた。上手く探すもんだ!
毎日がアクションでつないで行く筈のトリプルファイターだったが、ドラマを中心に据えた作品や今回の様にスリラー劇があったりと、試行錯誤を繰り返しながら撮影は進んで行った。

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2009年11月16日

トリプルファイター:グリーンファイター応答せよ!!(写真をクリック⇒拡大)

ユリ・クラッシュ.jpgクラッシュ.jpg”たたかえ!オレンジファイター”がドラマ中心の作品なら、”グリーンファイター応答せよ!!”は、企画に忠実な、毎日が”アクション”で始まり、”アクション”で明日に繋ぐ作品だ。このエピソードのデーモン怪人は不思議な光線銃を使う”クラッシュ”で早瀬三兄弟を改造して自分の手下にしようと企んでいた。第一日目(月)。宇宙研究所から盗まれたマイクロフィルムを取り戻そうと捜索を始めるユリ、そのユリを襲うデビラ。突然、煙りの中から姿を現すクラッシュ。ユリは、すかさずオレンジファイターに変身して、息もつかせぬアクションが続く。二日目も冒頭からオレンジファイター対デビラの戦いだ。急を聞き付けて駆けつけた哲夫がバイクの曲乗りをしながら銃を発射。ユリを救うと、二人はバイクでデーモンカーを追ってカーチェイス。トンネルの中を、カーブを、坂道を追跡する。
ヒドラ・タン.jpgデーモンカーは、コンクリート製の怪鳥が聳え立つ、クラッシュの本拠地で止まった。バイクを飛び降り、デビラ共と戦う哲夫とユリ。忽然と崖の上に”あつし”を抱いたクラッシュが現われた。すかさず変身する二人。オレンジファイターとグリーンファイターに襲い掛かるデビラ共。炸裂する”スクリューパンチ”。崖から飛び降りて来たクラッシュの光線銃が火を噴くと、オレンジファイターは不思議な空間をさまよいながら、”あつし”が捕らわれている地下に落ちて行った。SATカーで哲夫、ユリの後を追う勇二。三日目も始めから、グリーンファイターとデビラのアクションが続いていた。ファイターキックで、倒しても、倒しても、ウンカの如く現われるデビラ共。ここにも銃を構えたクラッシュが登場。空中に飛び上がり交差するグリーンファイターとクラッシュ。組み合ったまま地上を転がり回る二人。サボテンの生えた崖をバックに激しい戦いは続いたが、光線銃に撃たれてグリーンファイターも地下に落とされて行った。
ヒドラ・ユウジ.jpgSATカーで乗り付けた勇二が、哲夫のバイクを見つけた時、又もやデーモンカーに乗ったデビラ共が襲って来た。必死に戦う勇二。地下では、デビラ共が椅子に縛り付けられた哲夫とユリに電気と光線を当て、クラッシュの子分に改造する準備が進んでいた。地上の勇二はデビラに追い詰められ、身を翻して怪鳥の背中へ飛び上がった。デビラも勇二を追って地上3メートルの怪鳥の背中へ。両者は再び始まる戦いに備えて、睨み合った。四日目は地上3メートル、怪鳥の翼の上で始まったアクションが激しさを増し、やっとの思いで、デビラ共を蹴散らして、哲夫とユリを捜すが、行方は分からない。地下室に閉じ込められた”あつし”が我に戻ると、哲夫とユリが気を失ったまま椅子に固定され、人間改造マシーンが動こうとしていた。子供ながらにデビラと戦う”あつし”。
ファイ3-1.jpgトリ・バクハツ.jpg勇二もレッドファイターに変身、クラッシュと戦いながら、テレパシーを使って、哲夫とユリに呼び掛けていた。目を覚ました哲夫は、椅子から逃れるとユリを助け、またまた、デビラ共と戦い。機を見てファイターに変身。”あつし”を抱いて地上へ。レッドファイターと合流するや、トリプルファイターに合体。クラッシュと戦い、危ないとみるや、3人のファイターに分散変身と言うサービス(?)まで入れて再度、合体変身。トリプルファイターがクラッシュを爆破して終わる。

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安藤達己的思い出:”グリーンファイター応答せよ!!”の舞台は、殆どが伊豆シャボテン公園内で、立ち回りに使った”怪鳥”のモニュメントは、ウルトラマンで使った”高原竜ヒドラ”だった。
エミュー・ユウジ.jpgデーモンカーが走る広場はシャボテンが植えられた崖で囲まれ、子供を連れた孔雀が動き回り、可愛かったが、これは映像に入らなかった。他にも、大室山をバックにエミューがいたり、象ガメがいたり。この二種類は出演して貰った(笑)。そうそう、バイクは専ら哲夫が乗り回すことになり、早速、曲乗りやデーモンカーとカーチェイスが繰り広げられた。
毎日がアクションに次ぐアクションで、背景の中心に据えたのがヒドラだ。哲夫とユリの”立ち回り”はヒドラの下を使い、体育会系の勇二は”羽根の上”でのアクションを主体にした。ヒドラの背中に上がってみると結構、高い、デビラ達はお面を被っているから視界が悪く、心配したが事故も無く、上手くやってくれた。ファイターに変身すれば、今度は崖(サボテン)に囲まれた広場を使い、”立ち回り”が多い分だけ、背景の変化にも気を付けたがーーー
シャボテン公園は子供に人気があり、珍しい”手長ざる”、”チンパンジー”も居た。普通の子供向け作品なら、ふんだんに動物を入れた映像が撮れただろうにーー何せ!アクションが売り物のトリプルファイター。折角居る動物を映せないのは、勿体ない気もしたがーーこの動物達、今はどうなっているのだろう?

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2009年10月10日

トリプルファイター:たたかえ!オレンジファイター(写真をクリック⇒拡大)

テロル・ホンブ.jpgユリ・オンナ.jpg今回の怪人、テロルは突然、姿を現したり、消えたりする上に、予備の心臓を持ち歩き、トリプルファイターを倒すため、ユリ(オレンジファイター)だけを狙って攻撃を仕掛けてきた。デビラ達はユリの行動を徹底的に監視。ユリが私服で出掛けたところを尾行するが、同じような服を着ていたマヤをユリと思いこみ、テロルに命を狙われることになる。
このエピソードはこれ迄のアクション路線と違って、ユリとマヤの若い女性間に芽生えた”友情と別れ”を描いたドラマだった。ロケ地は伊豆の”城が崎”。岩場、つり橋、灯台、波の美しいバックが作品を盛り上げる格好の舞台となった。一話目(月)には全く”立ち回り”がなく、ユリと間違われたマヤ。マヤを追うデビラ。これを追うユリと勇二。”さてどうなるでしょう?”と言う終わり方で二話目(火)に繋いだ。この回から、ロケ地は伊豆高原周辺になる。勇二と合流したユリはマヤを追うデーモンカーをSATカーで攻撃。デビラ共は退散してホットするが、銃を持ったテロルはマヤをユリと思い込み、待ち伏せしていた。
タ・オンナ.jpgユリ・オンナ3.jpgテロルとデビラに捕まったマヤは処刑されそうになるが、これを見ていたあつしが本部に連絡。勇二とユリが駆けつけ、二人は激しい”立ち回り”の末、マヤを助け出した。勇二があつしを送っている間に、マヤとユリの会話が弾み、すっかり意気投合した二人は友達になることを約束する。
そこに姿を隠していたテロルとデビラが現れ、マヤをかばいながら、ユリはデビラと闘い、追い払うが、自分と一緒に居たらマヤが危ないと、マヤと分かれた。一部始終を見ていたテロルは今度こそ、本物のユリを銃で狙った。危険を知らせようと、マヤが叫び声を上げると、テロルはマヤに向けて銃撃して来た。肩を撃たれて倒れ込むマヤ。三日目(水)を終わって、まだ誰もファイターに変身していない。果たして明日はーー
タ・オレンジ.jpgユリはマヤを助け様と駆けつけるが、テロルが待ち構えていた。ユリはオレンジファイターに変身。SATカーで応援に来た勇二と合流。テロルを追い払い、マヤを病院へ運んだ。ユリは自分を倒すために、マヤの命まで狙うテロルの卑劣さに怒り。きっと自分の力でテロルを倒して見せると誓った。あくまでユリに的を絞ったテロルは、入院中のマヤの命と引き換えに、ユリを”吊り橋”に呼びだした。命懸けの決闘を控えたユリはマヤを一目見ようと病院を訪れ、もう、かなり回復したのを見届けるとテロルの待つ吊り橋へ。一方、ブルコンから緊急事態を知らされた哲夫と勇二もユリを助けに出動した。
タ・トリ.jpgユリ・オンナ4.jpg吊り橋の上を走りながら変身する哲夫と勇二。戦闘中のオレンジファイターと合流するや、トリプルファイターに変身してテロルを倒した。そしてエピローグも入院中のマヤを見舞ったユリが、次の戦いに向かう決意を胸に”別れ”を告げて終る。このエピソードはドラマ主体で、その分、ファイター達のアクションも極端に少なかった。レッドファイターとグリーンファイターの出番は最終回。それも短い”立ち回り”の後、トリプルファイターに変身。テロルとの決戦も、あっけ無く終わる。その分、ユリとマヤの芝居が多かったのだが、これは”毎日がアクション”と言う企画から、少しはずれた冒険作だった。そして、もし、この作品が”良い”となれば、アクションだけと思われていたトリプルファイターに”ドラマ路線”を持ち込む事が出来る。ーーー

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タ・スイゾク.jpg安藤達己的回想:このエピソードは”伊豆シャボテン公園”とのタイアップで、スタッフが泊まったのは”城ケ崎”に近い東拓(現在の海洋公園)だった。円谷プロとは”ウルトラマン”の頃から、親交があったらしく撮影には随分協力的だった。デーモンカーのバックにある地球儀の様な建物は水族館で、東京方面から、ここを右折すれば”伊豆シャボテン公園”まで、ほんの10分。格好の目印になっていた。地球儀の横は”ソテツガーデン、ランド”と名付けられ、オリエンテーリングが楽しめる様な広場とドライブインレストランが建設中だった。ここはデビラの訓練場所として使ったが、これ等の施設は全て”シャボテン公園”の経営。今はどうなっているのだろう?
タ・ツリバシ.jpg吊り橋と灯台は当時のままで、切り立った崖に砕ける波は、今も変わらない。この付近の海岸は岩場ばかりで、画像としては綺麗だが、”立ち回り”を演ずる俳優さんは大変だったろう。そうそう、今回の主役だった”マヤ役”勿論、新人だったが、撮っていて楽しい雰囲気のある女優さんだった。
バイクには哲夫が乗る事になった。免許の無い勇二では、バイクを格好良く乗り回す、なんてとても出来ない(失笑)。今回も、勇二が運転するSATカーがデーモンカーを追う場面で、車が縁石を擦った。ア~ァ
撮影前のロケハンの時、海を見下ろす高台に小屋があった。人は住んでいない様子なので、案内を頼んだ地元の人に聞いてみると、”イルカ”の監視小屋で、長老がここに陣取って漁船群の指揮を取り、イルカを港に追い込んで一網打尽にしたそうな。当時、伊豆のイルカ漁は有名だったが、国際批判が激しくなった今も、続いているのだろうか?ーーー

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2009年09月05日

トリプルファイター:トリプルファイター脱出せよ(写真をクリック⇒拡大)

ダ・SAF.jpgこのエピソードが2話目になるが、1話目と同時にクランクインするから、実質的には、1話目を撮っている感覚だ。SAT本部になっている早瀬家の洋館入り口も、このエピソードの冒頭に入れた。悪役で”からむ”怪人やデビラは殺陣師(宇仁・高倉)のグループだがら、事前にリハーサルを終え、撮影する時には自分達の動きが分かっている。しかし、”からまれる”俳優さんの方は、現場で動きを渡されるから大変だ。レギュラー俳優さんは、アクションに馴れていない上に、全編アクションで彩られた番組の経験も無い。早瀬三兄弟の性格設定では、長男の哲夫は頭脳明晰。次男の勇二は力自慢の体育会系。ユリは心優しいお姉さん。だったから、1話では勇二のアクションが中心の作品になった。
ダ・ゼンイン.jpgとは言うものの、それぞれが変身してグリーン、レッド、オレンジファイターとして戦うわけだから、哲夫もユリもデーモン怪人やデビラとの”立ち回り”が多い。このエピソードでは、河原でバレーボールを楽しんでいた早瀬三兄弟にデビラカーを連ねてデビラが襲って来た。3人3様のアクションで追い払うが、デーモンが繰り出して来た今回の怪人ゲランは、不思議なガスを使ってファイター達を一人ずつ異次元空間へ追い込み、ここで息の根を止めようと、まずは勇二がデビラと戦っている所に、忽然と空中から現れ、勇二がレッドファイターに変身するやピストルとガスを使って、不思議な空間へ追いやった。
ダ・ゲラ3.jpgダダ・ユリ.jpg行方不明になった、勇二を探して出動した哲夫だったが、突然現れたデビラ軍団に襲われグリーンファイターに変身した途端、ゲランのガス攻撃によってレッドファイターが閉じ込められている空間に落とされて行く。デビラ達はさらに”あつし”を誘拐、柱に縛り付けてユリを誘い出し、激しいアクションの末、”あつし”を救出したが、またまたゲランが出現、オレンジファイターに変身したところでガス攻撃に合った。出口を探して空間を走り回るレッド、グリーンファイター。そこに倒れ込んでくるオレンジファイター。3人は巡り会えたが、ゲランが現れ、ファイター達を思いのままに”いたぶる”。この空間では、ゲランの方が圧倒的に強いのだ。
ダ・イジゼン.jpgダ・トリ.jpg霧に包まれた不思議な空間で、ファイター達は、互いに助け合いながらゲランに立ち向かうが、全く勝ち目が無い。やっとの思いで三人が円陣を組むとトリプルファイターに変身。すると異次元空間は消え去り、ゲランとトリプルファイターの戦いは河原で始まっていた。空中を飛ぶ二人。体当たりで倒れ込み、組み合ったまま転げ回る二人。パンチを撃ち合った末、空中に飛び上ったトリプルファイターは必殺のキックを繰り出すと、さすがのゲランも、のたうちながら爆発して戦いは終った。

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安藤達己的撮影秘話:ダ・デモンカー・シュツドウ.jpg第一話目はビルの階段や屋上を使った”立ち回り”もあったが、今回は”ひとけの無い”河原(多摩川)や山林が多かった。スタッフが撮影中にどこで見付けたのか、野ウサギの子供を数匹捕まえて来たのには驚いた!こうした山林も今は、立派な住宅地になっていることだろう。哲夫のアクションも結構あるが、思ったより体が硬く、なかなか”様に”ならない(失笑)。勇二はバイクを乗り回す設定なのに、何と!免許証が無く、バイクを走らせるのがやっと(失笑)。吹き替えで哲夫に乗って貰ったが(?)、今後が心配だ。紅一点のユリも馴れない”立ち回り”に苦労していたが、”からむ”方は、もっと大変だったろう(笑い)。
デビラカーは、プロデューサーが、ほぼポンコツ(笑い)に近いスバル360ccを10台(本当にポンコツになったり?修理中だったりで、画面に現れたのは最大で5台だった)集めて来た。ウンカの如く出現するデビラ軍団には10台では少な過ぎる。そこで使ったのが、珍しい”作画合成”でマンガチックな絵だったが、これはこれで可愛いかった。デーモン怪人は予算の都合で、頭の部分だけ変えて、違った怪人として出て来ると言う、苦肉の策。一回の放送が七分弱の番組をどう展開して行けば良いのか?1・2話が仕上がったところで、プロデューサーを始め、シナリオライターと監督に出された課題は多かった。

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2009年08月02日

トリプルファイター:行け!栄光のファイター(写真をクリック⇒拡大)

ユ・トリヘンシン.jpgユ・テ・ユ・ユリ.jpgいよいよ”トリプルファイター”の撮影が始まった。TBSで17:30~17:40に帯番組で放映。月曜~金曜の5回で、一つのエピソードが完結する。確かに、帯ドラマはNTVの”チビラくん”で経験していたが、これは独立した枠ではなく、”おはよう子供ショウ”の1コーナーでハッタル家とゴルバ家の子供が対立しながら成長し友情を深めて行く”着ぐるみ”のホームドラマだった。
トリプルファイターは違う!円谷プロが得意にしてきた”ヒーロー対怪獣”の戦いを巨大化せずに中心に据え、分かり易い勧善懲悪の物語を展開する。変身するヒーローもパリに本部を置くSAT(スペースアタックテーム)日本支部の隊員で、長い戦いの末に悪玉デビル星に滅ぼされた銀河連邦、M星の子孫だった。この3人、早瀬哲夫・早瀬勇二・早瀬ユリが、デーモン、デビラと戦い、ピンチになればグリーン・レッド・オレンジファイターに変身。最後は3体が合体変身して最強のトリプルファイターが誕生。怪獣を爆破して止めを刺す。なんとも贅沢な(?)、変身ヒーローが、4体も出てくる作品になった(苦笑)。
ユ・グ・オレ・レッド.jpgユ・トリファイター.jpgトリプルファイターに4人ものヒーローが出てきたのは、企画段階からスポンサーのオモチャメーカー・ブルマークが関わっていたからだった。
SAT側が、変身前・変身後・トリプルファイターと3段階でアクションを繰り広げれば、悪役デビル側も姿を見せず緑の球から指令を発するデビルモンスター・その指令を実行するために、次々と送り込まれては敗れ去るデーモン(毎回、違った姿で現れる)・デーモンの子分、デビラ達と出演陣は”てんこ盛り”だ。まずタイトルバックから撮影を始めたが、10分帯番組の宿命で、時間が極端に短い。それでも番組を象徴する画像は全部入れたいからカットを短く繋いで、忙しくなったが(苦笑)、スピード感に溢れるタイトルバックに仕上がった。
ユ・デーモンカー・テツ・ユ.jpgダークマン.jpgいよいよ本編の撮影に入る。いきなり隊員たちとデビラの戦いだ。SAT側はSATカーとバイクで土手を川原を走り回り、デーモンに率いられた黒タイツとドクロ模様のお面を被ったデビラは悪役のくせに、スバル360を黒塗りにした可愛い車で押し寄せてくる。体育会系の勇二はバイクを乗り捨てて、路上で、荒地で、ビルの通路から階段、屋上へとアクションに次ぐアクションだ。そしてついに今回のデーモン、ダークマンが姿を現した。牛をモチーフにしたダークマンの武器は、全てを破壊する体当たりだった。川原で哲夫、ユリが乗るSATカーと対決し、激突するダークマン。傷を負ったダークマンを見逃してやる心優しいユリ。3隊員の性格を戦いの中に散りばめながら、戦いは金曜日のクライマックス・トリプルファイターの出現へと続いて行く。グリーン・レッド・オレンジファイターが合体したトリプルファイターはダークマンとの空中戦、肉弾戦の末に、必殺技トリプルキックを繰り出し、さしものダークマンを爆破。戦いは終わった。

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ユ・サット・バイク.jpg安藤達己的”あの当時”:この作品が放映されたのは昭和47年(1972年)だった。円谷プロの”変身巨大化ヒーロー”に対して他社が仕掛けた”等身大変身ヒーロー”作品が視聴率を上げ、円谷プロも手をこまねいてはいられなくなっていた。等身大ヒーローであれば、合成もミニチュアワークも殆ど要らない。したがって特撮班を編成する必要が無いから制作費も半分以下で済む。それにも増して、この作品で特筆すべきは、スポンサー、ブルマークが企画段階から関わっていたことだった。
ウルトラマンの放映が始まると、人形(フィギャー)を売りたいオモチャメーカーがコピーライトを争い、文具、Tシャツ、靴メーカー等々もこれに加わり、円谷プロが著作権専門に扱う別会社、エンタープライズを創立しなければならない程のフィーバー振りだった。まぁ、そのお陰で制作費の赤字が埋められた面もあったようだが(苦笑)ーーこんな背景があったから、ブルマークはフィギャー(人形・ミニカー)の独占販売を狙って、スポンサーになると共に、企画から参加していたのだろう。SATカーもスポンサーからの提供で、オモチャにすれば売れそうなデザインだったが、アクション作品で使う車としては強度が足りなくて使いずらかった(苦笑)。
ユ・デビラ・クチュウ.jpgこれまでの円谷作品と比べれば極端に少ない予算(1作品150万円程度)しかないから、撮影日数が少ない。アクションが売り物で、10分毎に明日に繋ぐクライマックスを設定するからカット数は増える。デーモンカーが出てくれば、これを運ぶのに運搬車が要る。この時期、すでにポンコツに近かった(笑い)スバル360は、スピードを出したり、悪路を走ると、すぐに故障が起きて大切な時間を食われる。動かない車はどうしようもないから、コンテを変えざるをえない。トリプルファイターでは、SATカー、バギー、バイクを含め、車には泣かされることが多かった(苦笑)。車以外でも、ファイターに変身後の立ち回りや、忍者のように姿を現すデビラを撮るために、撮影隊は常にトランポリンと6尺台(1.8メートル)、マットを持ち歩き、普通のカットを撮り終わると、最後の儀式(?)のように、プロの人に何種類もの扮装をしてもらってトランポリンを飛んで貰う。このように、円谷プロが始めて取り組んだ”等身大変身ヒーロー”作品は、難題を抱えながら、忙しい撮影が続けられていた。

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2009年07月04日

ファイヤーマンの思い出(写真をクリック⇒拡大)

ファ4ニン.jpg円谷プロ10周年記念番組として華々しいスタートを切った。円谷プロとしても並々ならぬ決意で取り組んだのは、レギュラー出演する俳優陣からも知ることが出来る。隊長には睦五郎、隊員には”怪奇大作戦”でお馴染みになった岸田森と当時売出し中だった平泉征、これに新人で主役の誠直也、紅一点として栗原啓子が加わっていた。主役の岬(誠直也)がファイヤーマンに変身すれば巨大化して怪獣と戦う。これは円谷プロのドル箱となった特撮ドラマのパターンを踏襲していたが、ヒーローの生い立ちは他の天体からやってきたウルトラシリーズとは違い、何と!地球の地底王国・アバン大陸から、しかも一度失った命を再び与えられてSAFに加わると言う設定になっていた。
ファジュラー4.jpg私が監督した第5話”ジュラ紀へ落ちた少年”までの4話は前後編だったが、この回からは”子供番組”らしい30分で完結する話になっていた。このエピソードは、空気汚染が原因で起こる酸性雨をテーマに、岩石が地底で溶かされ、空洞が出来た所に、古代恐竜が目を醒まし、地震が多発するがファイヤーマンの活躍で平和を取り戻す、と言うものだった。これに似た社会性のある作品には”よみがえった岩石怪獣”がある。こちらは山間部を開発するため、山肌を削り、地滑りを防ぐため、コンクリートで補強する代わりに新素材を使ったが、この物質が湖に流れ込み、水の性質が変わって、高い方に流れ出して、眠っていた怪獣が暴れ回る話だった。この二つのエピソードは、放映から40年経った今も通用するテーマを秘めている。
ファケハラー2.jpg "遊星ゴメロスの秘密"はハードボイルド調で”男の友情”を描いた作品だった。竹原役の富川激夫が好青年で、ゴメロスに旅立つ前夜、岬(誠直也)と最後の会話を交わすシーンでは若い男の命を賭けた心意気と相手を思いやる”心”がにじみ出ていた。この作品は社会性とかテーマ性と言うより、エンターテインメント重視で、重大な任務を背負った男同士の友情を格好良く見せて、最後のシーンで友を失った岬の哀愁を描くのが狙いだった。地球を救うため、遊星で命を落とす竹原だが、このシーンをどうやって地球上らしくない風景に見せるかがポイントで、ロケ地は房総半島の砂山で白一色のバックで撮影したが、円谷プロの特撮技術と噛み合って、これは上手くいった。他にアクション系に入る作品もあった。”鉄の怪獣が東京を襲った”では隊長(睦五郎)以下全員が”立ち回り”に取り組んだ。
ファシン・ムツタチ.jpg冒頭から隊長が謎の軍団に襲われ、激しい”立ち回り”になる。若い岬と千葉(平泉征)も住宅街で遊園地でとアクションシーンが続く。性格俳優の岸田森も研究所のなかで隊長と共に激しい立ち回りだ。この作品では、アクションもので最も大切なスピード感を出したかった。同じようにアクションが多かったのが”死人をあやつる宇宙の支配者”で、こちらは若い岬と千葉に活躍して貰った。相手はロボットとゾンビのように死体が甦った軍団だから、時にはホラー映画の様な場面も出てくる。こうした作品群の中で、異質だったのが”アルゴン星から来た少年”だ。円谷プロで監督になってから、ずっと特撮で”日本昔話”を撮って見たいと思っていたが、そんな私の願いを実現させてくれたのがこの作品だった。
オニギリ2.jpgこのエピソードは田舎の風景をバックに展開され、いつものファイヤーマン対怪獣と言う殺伐とした話とは多少違っていた。むしろ、一人暮らしの老人と子供との間に芽生える”思いやり”とやがて来る”別れ”の切なさを強く出した作品に仕上げていった。確かに子供達はヒーローが好きだ。悪いことをした怪獣をやっつけてくれるファイヤーマンに拍手喝采だろう。でも、私はこんな心温まるエピソードが有っても良いと考えていた。視聴者の反応はともかく、巨大化したヒーローと怪獣の決戦が売り物の特撮映画でこんなメルヘンチックな作品を撮れたは本当に幸運だった。
ファイヤーマン再放映:チャンネルNECO:6月29日(月)より開始。

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ファイヤ1.jpg安藤達己的:あ~ぁ視聴率・今年のテレビ番組からプロ野球の実況が劇的に減った。シーズンが始まれば”巨人TV局”かと思うほど、東京ドームの試合を放送してきた日本テレビも滅多に野球中継をしない。していても以前のように試合が延びたからって放送時間を延長することも無い!衛星放送や有料配信があるからだと考える人もいる。だが一番大きな理由は、プロ野球放送が視聴率を取れなくなったからだろう。民放は番組にスポンサーが付く。当然、スポンサーが居なければ、番組は消えてゆく。これは民放が背負う宿命だ!ファイヤーマンは特撮ブームだった昭和48年に放映され、放映したのは日本テレビだった。だが、視聴率は局が期待した程、取れなかった。そのせいで放送時間が変わったり、怪獣を増やしたり、タイトル前にファイヤーマンと怪獣の戦いを見せたりと、局も円谷プロも、視聴率を上げるためあらゆる手を打ったが、結局、ファイヤーマンは30話で終了することになった。テレビ番組である限り、視聴率と言う”呪文”から解放されることは無いのだろうか?
”良い番組だから視聴率に関係なくスポンサーを続ける。”と、言ってくれる企業がもっともっと出て来て欲しいなぁーー

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2009年06月06日

ファイヤーマン:アルゴン星から来た少年(写真をクリック⇒拡大)

デビルサウ.jpgオニギリ1.jpg怪獣デビルザウルスが山村に出現。破壊の限りを尽くしていた。急を聞いて駆けつけたSAFがマリンゴンで攻撃を仕掛けると、怪獣は地中に潜り、行方をくらました。こんな騒動の最中に大きなタマゴを大切そうに抱えた謎の少年が現れた。村人達は少年が持っているはデビルザウルスのタマゴで、それを取り返すために怪獣が暴れてるに違いないと勘違い、少年を村から追い出そうとしていた。少年は突然の驟雨にも”雨宿り”する場所すら無く、風邪の高熱に苦しんでいる所を六助爺さんに助けられた。
このエピソードは、私が特撮で取り上げてみたかった”日本むかしばなし風”の”竹取物語・男子篇”だった。アルゴン星から迷い込んだ少年、エムサ。エムサと過ごすことになった孤老の六助。いつしか二人の間に芽生える愛情。そして宿命の別れ。今日も六助爺さんが見上げる夜空に、エムサ星が輝いていた。
ツリ.jpg六助の看病で元気になったエムサは、畑仕事を手伝い、コマを回して遊び、つりをして楽しい日々を過ごすが、エムサも地球に長くは居られない。アルゴン星に帰るためにはレムタン怪獣のタマゴを孵さなければならなかった。近くに温泉が出ているのを知ったエムサはタマゴを暖めようと穴を掘って埋めてくるが、デビルザウルスが地下で暴れるため、度々地震が起こり始めた。心配になったエムサはタマゴを掘り返して持ち帰ろうとした時、調査に来ていた岬に出会い、レムタンとの合体でアルゴン星へ帰ることが出来る秘密を打ち明けた。
ミサキ・エムサ.jpgレムタン.jpgついにレムタンのタマゴが孵って大喜びしていた時:大地震が起こりデビルザウルスが姿を現した。火を噴いて暴れまわる怪獣。傷ついて倒れる六助爺さん、マリンゴンも怪獣が噴射する火炎で炎上、やむなく不時着。機を飛び出した岬も飛び散って来た岩に打たれて失神。エムサは六助を助けるため、村を救うため、生まれ故郷アルゴン星へ帰れなくなることを承知でレムタンと合体、怪獣となってデビルザウルスの前に立ちはだかったが、凶暴なデビルザウルスに追い立てられ、アルゴン星へ帰るエネルギーはどんどん失われて行く。ついにレムタン怪獣はデビルザウルスに投げ飛ばされて、エムサとレムタンに分離、倒れ込んでしまった。最早これまで、かと思われた時。岬が我に返り、ファイヤーマンに変身。
ファ・デビル1.jpgデビルザウルスに襲い掛かった。ファイヤーマンの激しいパンチ攻撃に一瞬ひるむが、体制を立て直した怪獣は火炎攻撃でファイヤーマンに迫る。空中を舞いながら炎を避けると、激しい体当たりで反撃に転じたファイヤーマン!両手からファイヤーショットを繰り出すとデビルザウルスの両手が砕け落ちた。このチャンスを逃すまいと全身、真っ赤な炎と化したファイヤーダッシュで戦いの決着をつけた。気を失っているエムサとレムタンを見つけたファイヤーマンは二人にアルゴン星に帰るためのエネルギーを注入、岬に戻った。
木陰から六助爺さんに別れを告げるエムサとレムタン。そっと見守る岬。やがて天空に向かって一条の光が尾を引いて駆け上がると、エムサ星となって、輝き始めた。

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レムタン・ホシ.jpg安藤達己的回想:ファイヤーマンも終わりに近く、この台本を読んでみると、エムサを演じる子役が作品の出来を左右する程、重要な役どころだった。すぐに”快傑ライオン丸”で小助役を演じた梅地徳彦に出演を打診してみた。OKが出ると、私が持つ”農村の原風景”を取り込んだ”童話”を撮りたいと言う意欲が湧いてきた。撮影時は田植えが終わった時期で水田の美しさ・男の子なら誰でもしていた沼での魚釣り・竹とんぼ・コマ遊びと、この頃(昭和47年)忘れかけていた絵をふんだんに取り入れた。のどかな田園風景の中で六助爺さんとエムサの間に芽生える父子愛に似た感情と別れ!ラストシーンの後に”暖かい余韻”が残せれば大成功ですがーー。
山の天気は難しい。エムサがレムタンのタマゴを暖める温泉地。箱根の地獄谷(大涌谷)がロケ地だった。小田原は薄日が射しているのに地獄谷は濃霧。撮影が始まれば2時間もかからないロケなのに、何も見えないのでは仕方が無い!それから何回、箱根通いをしただろうか:ある時はターンパイクでロケバスが猛烈な突風にあおられ、あわや!大惨事は免れたが、結局、地獄谷のロケは断念。秋川渓谷でスモークを炊いて撮影することになった。あ~ぁ、女心と山の天気(?)ですねぇ!

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2009年05月16日

ファイヤーマン:死人をあやつる宇宙の支配者(写真をクリック⇒拡大)

シ・サブ.jpgミサキ・ギトウ1.jpg宇宙ロケット、レッド2号の捜査は打ち切られ、乗組員3人は絶望と思われたいた時、乗員の一人、杉森がSAF本部に現れた。マリがコーヒーを入れに部屋を出た隙に、一人になった杉森は時限爆弾を仕掛けていた。部屋に帰って来た岬は、マリを拳銃で狙っている杉森と格闘になり、耳に付いていた発信機をはずすと杉森はぐったり倒れこんだ。杉森は元々死体だったのだ!その頃、死体の盗まれる不思議な事件が頻発していた。発信機に使われた金属は水島の分析で、地球上に無い物質だったが、何処から来たのかは不明だった。
このエピソードは暗黒帝王・ブラックサターンが怪獣ブラッカーとロボットと共に地球に潜入、ロボットに死体を集めさせては再生、遠隔操作で操り、地球の破滅を狙うと言うゾンビ風のスリラーで、これに若い岬と千葉の息詰るアクションが加わった。
ロボット・ゾンビ.jpg不思議な機械で再生された、レッド2号の林隊員もゾンビ軍団に加わっていた。レッド2号の乗務員を調べていた岬と千葉は林の家の前で少年と出会い、林も何者かに操られているの知る。SAF本部では、宇宙からの侵略者が居るのではないかと疑問を持った海野隊長が宇宙電波を解読した野川博士と電話連絡を取っていると、突然、電話が切れた。ゾンビ軍団が博士を襲っていたのだ。岬と千葉が本部の指令で、駆けつけたが間に合わず、野川博士は電波を解読したテープを残して息を引き取った。
このテープでブラックサターンが近くにいることを知った岬と千葉が手掛かりを求めて野川博士の所へ戻ると、ゾンビ軍団が博士の遺体を車に積んで運び出すところだった。これを追うマリンカー。廃屋に忍び込んだ岬と千葉をロボットとゾンビ軍団が襲撃。激しい立ち廻りが繰り広げられ、千葉が人間だとばかり思っていたロボットを爆破するとゾンビ達も死体に戻った。
ブラッカー1.jpg紫の煙の中から現れたブラッカーはビルを破壊しながら暴れまわり、緊急発進したマリンゴン、マリンブルの攻撃も受けつけず、ブラッカーに接近した岬と千葉の乗ったマリンブルは角からでる光線で炎上、不時着した。二人を助けようと着陸するマリンゴン。
益々、凶暴化するブラッカー。だが暗黒帝王・ブラックサターンは姿を見せない。我に返った岬はマリンブルを飛び出すとファイヤーマンに変身、ブラッカーと激しい肉弾戦になった。ファイヤーマンのエネルギーは奪われて行く。あやふし:ファイヤーマン!
ファ・ブラ2.jpgブラックサターン.jpg最後のエネルギーを振り絞ったファイヤーマンが炎となって”ファイヤーダッシュ”で体当たりすると、さすがの怪獣ブラッカーも炎に包まれていった。燃えさかる炎の中から空中に舞い上がったクラゲのような生物。これが暗黒帝王、ブラックサターンの姿だった。野川博士の推測通りブラックサターンは地球に来て、ブラッカーの体内に隠れていたのだ。無敵のはずだった怪獣が倒された今、悪知恵にたけたブラックサターンを守るものは無い!ファイヤーマンの攻撃に、なす術も無く、燃えながら消えて行く暗黒帝王。地球は平和を取り戻し。マリンゴンはSAF 隊員を乗せて何事も無かったように基地を目指して飛び去った。

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安藤達己的回想:ファイヤーマンは円谷プロ創立10周年記念企画として日本テレビで放映された。ウルトラQから怪奇大作戦まで放映はTBSだったから、ニッテレの円谷プロ作品に対する期待は大きかったに違いない。セブンDVD.jpgしかし視聴率は思ったほど、上がらず、このエピソードでは(27話目・全30話で終了)サブタイトルの前に、クライマックスシーンのファイヤーマンとブラッカーの戦いを入れたり、ブラッカーの中からブラックサターンが現れたりと、今までに無い工夫が見られた。それでも特撮作品が氾濫していた当時、劇的な視聴率の回復には結びつかなかった。ーーー
ウルトラセブンDVD新発売:5月12日、宅急便の荷物が届いた。円谷プロから発売されたばかりのウルトラセブン見本品の1・2巻だった。新生円谷プロが発売するDVD、第一弾と言うことなのだろうか?売り上げ予想がどれ位なのか見当もつかないが、1巻(4話)に怪獣プロマイドがついて¥1890-だった。
42年前の作品なのに、色あせないウルトラセブンの人気に脱帽!

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2009年04月18日

ファイヤーマン:よみがえった岩石怪獣(写真をクリック⇒拡大)

ヨ・コウジ1.jpg風光明媚な山岳地帯も観光客を呼び込むために岩肌は削られ、新しい舗装道路が開通して、ゆるやかな丘は別荘地に姿を変え始めていた。切り立った斜面には、コンクリートに変わり土砂崩れを防ぐ新材料・ポリダーを撒布、より大規模な工事が短期間で可能となった。その頃、現場近くにある美しい湖を撮影に来ていたカメラマンのテントは、何と!湖から逆流してきた水に押し流された。
地質調査に来ていた学生も岩が崩れて振動している現象を知り、新しい火口かと興奮しながらテントをはっていると、カメラマンが駆けつけ、水が逆流した不思議な現象を夢中で伝えたが、悪い冗談だと相手にもされなかった。
ガ・シタイ.jpgその夜、湖の水は逆流し始め、寝込んでいた学生達を崖上に押し流し、四人の命を奪った。
昭和49年:第一次オイルショックが日本経済に大打撃を与えるまで、列島改造論に後押しされて、山を縫うようにスーパー林道が走り、原野が造成され別荘ブームが巻き起こった。農家でも急激に機械化が進み、農具が運びやすいように舗装はアゼ道にまで及んだ。更に農薬の過剰使用が米作地帯から小さな生き物を追い出し始めた時期でもあった。そんな時に放映されたこのエピソードには、自然を破壊してまで豊かさを求める、当時の風潮に"一石を投じるメッセイジ"が込められていた。
ヨ・ゼンイン.jpg水の変性を知ったSAFは、再び岬と水島をマリン号で現場に派遣。千葉はポリダーの流入で湖が超流動性を持った水になっていることを知らされ、中和剤を科学者に依頼。完成するや、湖の水を普通の水に帰すためマリンゴンで現地に向かった。
湖では、逆流した水に追われて逃げるカメラマン。これを目撃し、助けながらマリン号に逃げ込む水島。真相を確かめよと湖に向かう岬。突然、岩が崩れ落ち、目を醒ました怪獣・スコラドンが姿を現した。危険を察知したマリン号は直ちに離陸。怪獣にミサイルを撃ち込むが、効果はない!マリンゴンで中和剤を撒きに来た千葉も攻撃するが、怪獣はひるまない。岩に打たれて気を失っていた岬が我に戻ると、正にマリンゴンが怪獣に体当たりを敢行しようと、突っ込んで来るところだった。
ファイヤーフラ.jpgすかさずファイヤーマンに変身!スコラドンをタックルで倒してマリンゴンとの衝突を回避した。怒り狂った怪獣は火を吐き出しながら攻撃。地上を転げ回りながら火柱を避けるファイヤーマン。かろうじて後ろに回って首を締め上げる。苦しみながら火を噴くスコラドン。隙をついて背中に跨り、鎧のような首に岩を突き立てて攻め続けるファイヤーマン!堪えきれずに、のた打ち回る怪獣をまるで暴れ牛を乗りこなすカウボウイのように操り、ひるんだところで、尾っぽを掴み、ハンマー投げのようにスコラドンを振り回して放り投げ、湖から這い上がってくるところを”ファイヤーフラッシュ”で仕留めた。

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ユキ・サンニン.jpg安藤達己的内緒話:カメラマン役で客演してくれた有馬昌彦氏(文学座)。私が映画界に入るかどうか迷っていた頃、国際俳優、早川雪洲宅に良くお邪魔していたが、雪洲氏の長女、よし子さんも文学座の研究生だった。このよし子さんと有馬氏が三島由紀夫夫妻の媒酌で結婚。その後、離婚してしまったが、私はいつか有馬氏に出演を依頼しようと考えていた。勿論、向こうは何も知りませんよ(苦笑)。レギュラー陣も、このエピソードでは水島(岸田森)と岬(誠直也)が主役で、劇団育ちのカメラマンと水島の絡みは、双方芸達者で撮っていて楽しかった。
岸田森は誠直也の九州訛りを直そうと、普段からアドバイスしていた。そんな二人だったからセリフのやり取りも師匠と弟子のような暖かさがあり、新人・誠直也がこの作品で一皮むけたように感じられた。
湖は西湖で撮影し、ナイトシーンがあったので、近くの国民宿舎に一泊したが、フトンは湿っぽく、寒さで良く眠れなかった。次の日の撮影では、頭痛と吐き気で立っていることすら出来ず、岩にもたれながらの撮影となった。富士五湖の冬は本当にうんざり!ーーー何かと思い出の多い作品でした(苦笑)。

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2009年03月27日

ファイヤーマン:鉄の怪獣が東京を襲った!(写真をクリック⇒拡大)

ムツ・タチ.jpgホンブ4ニン.jpg会議を終えた海野隊長がエレベーターに乗ろうとすると、開いたドアーの下はポッカリと地下まで空間になっていた。唖然として階段を降り始めると、謎の一味が襲い掛かり、駐車場では海野の車に時限爆弾が仕掛けられたが、間一髪、この危機を脱した!
このエピソードはアクション・ミステリーの要素が強く、地球侵略を狙う宇宙人が、かって水島隊員が勤務していた”超エネルギー研究所”を乗っ取り、ここを拠点に準備を進め、全ての機械を始動させるヒューズを小型無人ロケットで送り込もうとしたのをSAFのレーダーがキャッチしたところから始まった。早速、謎のロケット調査に出動した岬と千葉は現場に辿り着くと得体の知れぬ男達に襲われ”立ち廻り”が始まるが男達は忽然と現れ、宙を舞い、突然、姿を消した。このヒューズを拾い、好奇心から大切に持っていた子供は、ヒューズを手に入れなければならない宇宙人に付きまとわれることになるのがーー
シン・ムツタチ.jpg超エネルギー研究所を調査に来た海野と水島だったが、研究所の中は奇妙な雰囲気に包まれ所員は水島の問いかけに答えようともしなかった。やっとのことで、責任者らしき人物と話してみると、かって水島の同僚だった人達は皆、居なくなり、案内された応接室では毒入りのコーヒーをすすめられた。水島の機転で毒を見破り、飲まずにすんだが応接間に閉じ込められ、隠しカメラが二人の行動を監視していた。ドアーの鍵をを光線銃で焼き切り、二人が部屋の外へ出ると所員に成りすましていた宇宙人が次々と二人に襲いかかった。宙を舞ったり、消えたりと奇妙な”立ち廻り”は廊下から階段へ、階段から踊り場へそして一階ホールへと続く。
マコ・ドリー.jpgヒューズを持った少年と姉がやって来た遊園地でも宇宙人が少年の後をつけ回し、フューズを奪おうとしていたが、岬と千葉も宇宙人のジープを追跡して遊園地に来ていた。少年を狙う宇宙人、宇宙人を追う岬と千葉、乗り物を縫うように”立ち廻り”が繰り広げられ、千葉に倒された一人は地上をのた打ち回りながら霧のように消え去った。つぃに、