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2009年07月26日

ダヴァオ紀行:その45 サマール島 マンゴー・ファーム(写真をクリック⇒拡大)

オミヤゲ.jpgファ・メンセン.jpg定宿にしているグランドメンセンホテルで、社長と四方山話をしていると、テーブルの上に一際大きなマンゴーが運ばれて来た。”わぁー、日本産だったら¥5000-だなぁ。”と声を上げると、社長が”なぬっ!”とばかり目をむいた。こちらのは完熟すると表面が鮮やかな黄色になる。宮崎県産のような赤と緑がブチになっている種類とは明らかに違う。味は似たようなもんだが、似てないのは値段だ!ダヴァオのやつは1キロあっても、せいぜい50円。私は5000円も出してマンゴーを食べるほどグルメでもないし、金持ちでもない(失笑)。
果物の町・”ダヴァオ通い”が始まって20年。これまでプランテーション(同一農作物を大量に生産)と呼ばれる農園に行った事がない。そんな話をしていると、何と!社長の妹が持つマンゴー農園がサマール島にあると言う。”えっ!行って見たい。”と思わず口走る。社長は丁度ホテルに来ていた妹、マリリンの携帯に電話を入れる。5分もしないうちに、品の良い50歳がらみの女性が現れた。私のガイドも同席していたので話はアッと言う間にまとまり、最近、午後になると海が荒れるから1時前にはホテルに戻った方が良いだろう、と次の日の午前8時、農園の従業員が車で迎えに来ることになった。
バージ.jpgササ・ジュウタク.jpg翌日、ダヴァオ側のササ桟橋に着いたのが8時30分。カーフェリー(バージと呼んでいる)を待つ車が多いのに、売店が一軒も無い。ガイドの話だと2003年、ダヴァオ空港とササ桟橋でテロによる爆弾事件が発生、死者が出たため、出店禁止になったそうだ。係員の指示に従ってカーフェリーに乗り込むと、対岸のサマール島がはっきり見える。距離は1キロ位だろうか、橋を架ける計画はあるが、海上に架ける橋となると、高度な技術とお金がかかるので、なかなか実現しない。桟橋の左手には竹馬に乗ったような海上住宅が密集していた。これも不法占拠なのだろうか?
船が桟橋を離れると15分で対岸のサマール島に着く。なるほど、朝の海は穏やかで、ほとんど揺れなかった。下船した私達の車はマンゴーファームに向けて、海岸沿いの細い道を進む。海側には海水浴場とバンガロー風の宿泊施設が次々と現れ、見覚えのあるパラダイスアイランドも木の間越しに見えた。ハイビスカスやブーゲンビリヤに囲まれた豪華な別荘もある。ダヴァオからこの島に橋が架かれば、この一帯が高級リゾート地になるのは明らかだ。それを見込んでいるのか、造成中の宅地もかなりあった。
ノウエン・スタッフ.jpgマンゴ・オンナ2タリ.jpgデコボコ道を15分のドライブでマンゴーファームに到着。従業員が数人、木陰で待っていてくれた。この付近のマンゴーは先週、収穫期を迎え、1000本分の果実が味の素に輸出された。日本産のマンゴーは、温室でツタのように見える木で実を付けているが、フィリッピンの木は大木になる。一本の木に500~2000ものマンゴーが実り、同じ木から一年に3回も収穫できる。この農園では2000本の木を1000本づつ二組に分け、収穫時期をずらして年6回、収穫している。42ヘクタールもあると言う敷地を進むと、次に収穫するマンゴーに一つずつ覆いを被せていた。実も、大分大きくなっているが出荷するにはあと2ケ月必要だとかーーそれにしても日本企業の海外進出は凄い!まさか私の泊まるホテルの関係者が持つ果実園のマンゴーが全て”味の素”に買い取られてるとはーーー
Grand Men Seng Hotel (電話) 082-221-9040

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ドラゴン.jpg経営者は、次なる輸出用果実の栽培を目論んでいた。コンクリートの柱で支えたサボンテンをどうするかって?これ、ただのサボテンじゃないんです。日本でも、出回ってきたドランゴンフルーツがなる木(サボテン)がこれなんです。桃、栗三年と同じように3年目から収穫できるそうですが、この木はまだ2年。来年から、いよいよ出荷の予定だとかーー気候に恵まれている地域だから、ドラゴンフルーツの市場価格が下がっていなければ、マンゴーと共に、この農園の主力作物と成る筈です。現在の作付け面積は、僅かに5ヘクタールだが、今後が楽しみな商品だ。他にも、小規模だが高温多湿の気候に合ったマッシュルームも栽培していた。設備はいたって簡単。背の低いビニールハウスの上にヤシの葉を被せ、日光をさえぎってやればキノコが育つ。
マッシュ3.jpgゴヤバーノ2.jpg現在は手の空いた人が収穫している程度だが、健康に対する意識が強まれば、当然、キノコ類の需要が増える。私はスープ以外に、このマッシュルームを食べたことがないが、きっと他にも美味しい料理法があるに違いない。農園の中には色々な果物の木がある。特に植えたわけではなさそうだから、勝手に生えてきたのだろう(笑)。周りにトゲがあるゴヤバーノは血中の酸化を防ぐ効果があるとかで、味は兎も角、日本なら健康ブームに乗れそうな一品だ。ほかにもアティスと言う、やたら種が多くて、トロッとした舌ざわりの果物があり、これは疲労回復の特効薬だとか、ピングータンピースは女の子が喜びそうなピンク色の可愛い果物で、美味しいとは言えないが喉が渇いた時に食べてみたかった。
ピングタンピース.jpgこのように、マンゴーファームを散歩していれば、エキゾチックな木の実がそこらじゅうにあり、退屈することはない。物好きな私は、片っ端から味見をしたが”まずくて食べられない”ものは無かった。特に、”健康に良い”なんて言われると、新しい漢方薬を見つけたような興奮を覚える(笑)。
いつの間にか3時間が過ぎ、海が荒れ始める午後に差し掛かってきた。急いで車が待つ作業所に戻り、木からもいだばかりのヤシの実を豪快に叩き切ってもらうと、ストローを突っ込んでココナッツジュースを一飲み。クーラーの効いた車でカーフェリーの待つ桟橋に急いだ。

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2009年07月19日

残念・無念ホタル狩り!小諸・中棚荘(写真をクリック⇒拡大)

シン・ニカイ.jpgトウ・コウナイ.jpg新幹線で、軽井沢に出ようってんで東京駅にやって来た。さすが、メガロポリスの玄関口。新幹線のホームったって、五つや六っつじゃねぇ。目的の列車を探して、通路をさまようこと10分。やっとのことで”しなの○号”と書かれた案内ボードを見つけたいっ。冗談じゃねぇ。東京に住んでいながら、迷子の一歩手前よ(笑い)。ホームに上がりゃ、一本前の列車が止まってた。こちとら、歳のせいで(?)早め早めに行動を取る。これ程、頻繁(ひんぱん)に発車してるんじゃ、気を付けねぇと、違った電車に乗っちまうゎな。向かいっかしのホームも違う路線の新幹線よ。こっちの列車と比べりゃ、格段にデケェ。どうやら二階建ての(ダブルデッキと洒落たヤツよ)列車らしい。先頭の機関車まで行くってぇと、こりゃ驚いた!スピードを出すためだろうが、見事な流線型よ。この”格好良さ”じゃ鉄男・鉄子なる鉄道ファンが増えるのも納得だぁな。
ナカダナ・イリ.jpg座席に落ち着いたところで、駅弁を広げ、久しぶりの”幕の内”を味わって、お茶の一つも飲んでるってぇと”次は軽井沢”のアナウンスよ。えっ!発車して1時間だぜ。あっしは、2時間かかるとばっかり思い込んでいたから、大急ぎで雑誌やお茶のボトルをバッグに詰め込んで、どうにか軽井沢で降りられた。近頃の旅と来たひにゃ、忙しくってかなわねぇ。窓外を眺めてる”いとま”も無ぇやね。ここから、”しなの鉄道”なるローカル線に乗り換て小諸に向かう。電車が止まってっから、女性の運転手に発車時間を確かめるってぇと、30分後だとのご宣託よ。喫煙所はホームの先端だと!3時間以上もニコチン無しで過ごしてきたいっ。タバコっ吸いにゃ、難儀な世の中よなぁ。
ナカ・イケ.jpgアユ.jpgゆっくり30分、雨に濡れた田んぼを眺めてりゃ小諸駅だぁな。外は小雨、しとしと雨よ。”つゆ”らしいっちゃ、それまでだが、折角、”ほたる狩り”に出かけてきたんだ。せめて夜までに、雨が上がりゃ良いんだがーーそこら辺をうろついて、歴史探訪なぁんて柄にもねぇことをしてみてぇところだが、降ってるんじゃしょうがねぇ。タクシーに乗って5分、中棚荘に到着よ。旅館らしい玄関を入えって、勧められるままに、お茶をすすったところで部屋に案内された。廊下にゃ、女将が摘んできた野草がさりげなく生けてあり、和やかな気持ちになったぁな。夕食が6時ってぇから、まずは”文人風呂”で、ゆっくり手足を伸ばし、部屋に戻って、窓外を見りゃ、遠くの山にゃ霧がかかり、薄日が射したかと思うと、大粒のが振り出すっと、まぁ、立派な山の天気よ!夕暮れまでにゃ、遅れて来た二人も合流。その頃にゃ、あっしの願いも虚しく、滝の様な雨が降り始めた。”ほたる狩り”が気に懸るが、案内されるままに部屋を変えて、心づくしの食前酒から夕食が始まった。今が旬の千曲川でとれた”あゆ”と地酒で舌づつみを打ったところで、仲居さんが神妙な顔で”ほたる狩り”の中止を告げた!折角、子供の頃を思い出しながら、頼りなさげな淡い光を眺めて見てぇ、と思ってやってきたあっしの方が子供よりガッカリしたが、天気が相手じゃ、ケンカにならねぇ。一度、部屋に戻ると、皮肉なもんよ。雨が止んだぁな。そこで、少しばかり持ってきた”花火”で子供を楽しませようと、表に出た。
ハナ・アイ2.jpgハナ・ゼンイン2.jpg”ほたる狩り”の変わりっちゅうにゃ、ささやか過ぎる”花火”だがよ。夏の夜の思い出となりゃ、何たって線香花火さね。恐がり屋で花火なんぞぁ持ったことも無ぇ”おさな子”が、おっかなビックリ指先から吊るしてみりゃ、弾ける火花に大興奮よ!すっかり自信が付いたのか、”早く次の花火を持たせろ”とせがむ。得意満面てぇところだが、そんなにゃ花火は持ってきてねぇ。あっと言う間に、ささやか過ぎる花火大会(?)はお開きとなった。それでも子供達は満足したんだろうよ、”ぐずる”こともなく部屋に帰ぇると、大浴場に出掛けた。あっしは一人、持ち込んだウイスキーで寝酒をチビチビ。さて、明日は軽井沢に寄って、アウトレットで買い物と食事でもして帰ぇるとするかーー
中棚荘(小諸)   電話:0267-22-1511

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タイジン.jpg安藤達己的毒舌:こりゃ驚いた!予告解散なるものを宣言した。”自民党の都議選惨敗”が分かると党内は蜂の巣を突いた様な大騒ぎ。選対委員長は立候補を打診した某知事に”無理難題”を持ちかけられ、とんだ茶番劇が原因で辞職。財務大臣は自身の選挙区で応援したベテラン都議がポット出の民主党新人に破れ、これでは総選挙(自分が?)は戦えないと総理に退陣を迫った。あ~ぁ、分かっちゃいねぇなぁ!地方選挙で連続自民敗北となったのぁ、現総理が悪いばかりじゃねぇよ。100年に一度の経済的危機で税収が減るのは分かっていながら、国会議員を減らすことも、公務員を減らすことも後回し。年金問題も行政改革も目途がたたず、”天下り天国”はそのまま。政治家と公務員は国民の苦労をそっちのけで、既得権とやらの甘い汁を吸い続ける。選挙になりゃ、国民が喜びそうなお題目を唱え、当選すりゃ、XX族なんぞと呼ばれて官吏と業者のためにだけ汗をかく。立派な政・官・業の癒着体質よ。こんな政治を何十年やってきたんだよ!ここまで来れば、我慢も限界。”政権を変えてみようって”考えるのは、あったり前だろうがーーー
それじゃ、民主党かい?それ以外、見当たらないやね。これが又、行政改革の障害になりそうな労働組合が党の支援母体よ!その上、国民がうんざりしている”政治と金”の不明朗さが党首に付きまとう。もう、どの党でも良いからさ。税金の無駄使いを徹底的になくして、行政をスリム化。少ない予算を必要なところに重点配分出来る内閣を誕生させてくれいっ!
教育程度の高い国民は、未曾有(みぞうう)の高齢化社会を迎え、安心できる老後のためなら増税(消費税アップ)も仕方ない位は分かってんだ。ただ、増税論議の前に”やらなきゃいけない”ことが有るだろうって、言ってんだよう!!

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2009年07月12日

ほうずき市・浅草寺(写真をクリック⇒拡大)

ホグンシュウ.jpg7月9日、10日っちゃ、つゆの真っ盛りだぁな。この時期、夏の先駆けを彩るのが”あさがお市”と、この”ほうずき市”よ。どこぞの祭日と違って、この日取りは変わらねぇ。由緒ある風物詩はこうでなくっちゃなぁ。”今年も雨にたたられるんだろうよ。”と電車を降りるってぇと、薄日が射して来たいっ。雨上がりで湿度は高ぇ。その上に夏並みの日差しとくりゃぁ、息苦しい程の暑さよ。額から汗は噴き出すし、シャツは背中にへばり付く、となったぁな。伝法院通りを行き交う人の数も多い。そりゃーそうだ。二日間で60万人がとこ集まるんだとよ。ごった返ぇす仲見世通りを避けて、細い路地を浅草寺に向かう。境内に入ぇると、人が一人、やっと通れる細い通路は”ほうずき色”に染まってたぁな。何と!”ほうずき”を売る屋台の数、400だとよ。
ホヤタイ.jpgホホンドウ.jpgほうずき以外の屋台だって、負けちゃいねぇ。広い境内はどっちを見ても、食べ物屋さんの”のぼり”と看板だらけよ。木陰でアイスクリームを食べる若者がいりゃ、定番のやきそば、お好み焼きをほおばるお嬢さんもいる。懐かしい”縁日の風景”よなぁ。本堂はと見やれば、こりゃ、驚いた!すっかりシートで包まれて屋根すら見えねぇ。外装工事か、塗装でもやってんだろうが、今日、お参りすりゃ四萬六千日分のゴリヤク(御利益)がある日に、なんてぇこったい!ーーこれじゃ、有り難た味も、台無しだぁな。それでも信仰心の厚い参拝客がシートの奥へ消えて行く。あっしも柄にも無く、ポケットの中のコインを握り締めて階段を登り、薄暗ぇ賽銭箱に投げ込んで来たぁ(苦笑)。特にお願ぇすることが有ったわけじゃねぇが、人並みに手を合わせてみた。さて、山門の正面に回って一等地の”ほうずき屋”さんでも”ひやかして”みっか。
ホサンモン.jpgホオネェ2.jpg本堂があんな風だから、殊更、浅草寺らしい景色が撮りてぇったって、ジーパンにTシャツ姿で客を呼び込んでる”やから”は論外だぁな。江戸時代からの風物詩となりゃ、まず”粋”でなくっちゃなんねぇ。これはと思う売り子さんに頼んでポーズを取って貰うなんざぁ、あっしのやり方じゃねぇっ。目星を付けたパッチ姿のオネェチャンが山門の入る所にお出ましになるのを待つこと10数分。まぁー、ちょいと風情のあるスナップを取ったところで隣を見るってぇと、これまた捨てがたぇオネェチャンが接客中よ。”ねじりはちまき”が堪ぇられねぇやね。客の姿もすがすがしくって良いや!今年は一鉢、2500円が相場だとよ。とまぁーこんな写真が撮れたところで”ほうずき市”のマキも一巻の終わり、っとするかーーところでよ、今日、お参りすりゃ四満六千日分(126年)のゴリヤクったって、あっしは、そんなに生きられねぇよ。その半分、いぃんや四分の一の年数で良いからさ、短くなった分だけ毎日のゴリヤクを手厚くして頂けねぇかなぁ。慈悲深い観音さまぁー!お願ぇしますよ。

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シズオカセンキョ.jpg安藤達己的毒舌:自民党の牙城、静岡県知事選で民主党候補が勝利!与党は”僅差の惜敗だったし、これは地方選挙で国政選挙とは関係はない。”との見解だ!が、ちょっと待った。なるほど、落選した自民候補との差は、確かに僅かだった。しかし勝った民主党側は、候補者を一本化出来ず、二人が立候補する事態に。対する自民党は参院現職の女性を立てて”背水の陣を引き”負けてはならない選挙だった。
原因は明瞭だ!国民が現与党に愛想をつかしたと言うことだ。ある県知事の言葉じゃないが”どげんかせんといかん”の思いが無党派層の足を投票所に向かわせ、投票率を15%も上げて、この結果をもたらした。国の借金が膨らみに膨らみ、今や850兆円。今年度の国家予算は半分以上を借金に(国債)頼っている。こうなると内閣は予算を切り詰めることはさておき、当然のように増税を考える。国民は割高な公共工事に無駄があると見抜いていても、政府は抜本的な手を打たない。官僚の天下り先、各省庁の外郭団体も”無駄使いの温床となった”ままだ!一方の民主党といえば、前党首が国民がうんざりしている政治と金の問題でつまずき、現党首も不透明な献金問題で不信を買っている。こんな政党しかない選挙で国民はどの党に投票すれば、日本を変えることが出来るのだろう?今日(7月12日)は衆院選の前哨戦と言われる都議選の投票日だ。国民に不毛の選択を迫るより、国民が”投票したくなる政策”をかかげ、”投票したくなる人”が立候補している選挙にしてくださ~い!

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2009年07月04日

ファイヤーマンの思い出(写真をクリック⇒拡大)

ファ4ニン.jpg円谷プロ10周年記念番組として華々しいスタートを切った。円谷プロとしても並々ならぬ決意で取り組んだのは、レギュラー出演する俳優陣からも知ることが出来る。隊長には睦五郎、隊員には”怪奇大作戦”でお馴染みになった岸田森と当時売出し中だった平泉征、これに新人で主役の誠直也、紅一点として栗原啓子が加わっていた。主役の岬(誠直也)がファイヤーマンに変身すれば巨大化して怪獣と戦う。これは円谷プロのドル箱となった特撮ドラマのパターンを踏襲していたが、ヒーローの生い立ちは他の天体からやってきたウルトラシリーズとは違い、何と!地球の地底王国・アバン大陸から、しかも一度失った命を再び与えられてSAFに加わると言う設定になっていた。
ファジュラー4.jpg私が監督した第5話”ジュラ紀へ落ちた少年”までの4話は前後編だったが、この回からは”子供番組”らしい30分で完結する話になっていた。このエピソードは、空気汚染が原因で起こる酸性雨をテーマに、岩石が地底で溶かされ、空洞が出来た所に、古代恐竜が目を醒まし、地震が多発するがファイヤーマンの活躍で平和を取り戻す、と言うものだった。これに似た社会性のある作品には”よみがえった岩石怪獣”がある。こちらは山間部を開発するため、山肌を削り、地滑りを防ぐため、コンクリートで補強する代わりに新素材を使ったが、この物質が湖に流れ込み、水の性質が変わって、高い方に流れ出して、眠っていた怪獣が暴れ回る話だった。この二つのエピソードは、放映から40年経った今も通用するテーマを秘めている。
ファケハラー2.jpg "遊星ゴメロスの秘密"はハードボイルド調で”男の友情”を描いた作品だった。竹原役の富川激夫が好青年で、ゴメロスに旅立つ前夜、岬(誠直也)と最後の会話を交わすシーンでは若い男の命を賭けた心意気と相手を思いやる”心”がにじみ出ていた。この作品は社会性とかテーマ性と言うより、エンターテインメント重視で、重大な任務を背負った男同士の友情を格好良く見せて、最後のシーンで友を失った岬の哀愁を描くのが狙いだった。地球を救うため、遊星で命を落とす竹原だが、このシーンをどうやって地球上らしくない風景に見せるかがポイントで、ロケ地は房総半島の砂山で白一色のバックで撮影したが、円谷プロの特撮技術と噛み合って、これは上手くいった。他にアクション系に入る作品もあった。”鉄の怪獣が東京を襲った”では隊長(睦五郎)以下全員が”立ち回り”に取り組んだ。
ファシン・ムツタチ.jpg冒頭から隊長が謎の軍団に襲われ、激しい”立ち回り”になる。若い岬と千葉(平泉征)も住宅街で遊園地でとアクションシーンが続く。性格俳優の岸田森も研究所のなかで隊長と共に激しい立ち回りだ。この作品では、アクションもので最も大切なスピード感を出したかった。同じようにアクションが多かったのが”死人をあやつる宇宙の支配者”で、こちらは若い岬と千葉に活躍して貰った。相手はロボットとゾンビのように死体が甦った軍団だから、時にはホラー映画の様な場面も出てくる。こうした作品群の中で、異質だったのが”アルゴン星から来た少年”だ。円谷プロで監督になってから、ずっと特撮で”日本昔話”を撮って見たいと思っていたが、そんな私の願いを実現させてくれたのがこの作品だった。
オニギリ2.jpgこのエピソードは田舎の風景をバックに展開され、いつものファイヤーマン対怪獣と言う殺伐とした話とは多少違っていた。むしろ、一人暮らしの老人と子供との間に芽生える”思いやり”とやがて来る”別れ”の切なさを強く出した作品に仕上げていった。確かに子供達はヒーローが好きだ。悪いことをした怪獣をやっつけてくれるファイヤーマンに拍手喝采だろう。でも、私はこんな心温まるエピソードが有っても良いと考えていた。視聴者の反応はともかく、巨大化したヒーローと怪獣の決戦が売り物の特撮映画でこんなメルヘンチックな作品を撮れたは本当に幸運だった。
ファイヤーマン再放映:チャンネルNECO:6月29日(月)より開始。

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ファイヤ1.jpg安藤達己的:あ~ぁ視聴率・今年のテレビ番組からプロ野球の実況が劇的に減った。シーズンが始まれば”巨人TV局”かと思うほど、東京ドームの試合を放送してきた日本テレビも滅多に野球中継をしない。していても以前のように試合が延びたからって放送時間を延長することも無い!衛星放送や有料配信があるからだと考える人もいる。だが一番大きな理由は、プロ野球放送が視聴率を取れなくなったからだろう。民放は番組にスポンサーが付く。当然、スポンサーが居なければ、番組は消えてゆく。これは民放が背負う宿命だ!ファイヤーマンは特撮ブームだった昭和48年に放映され、放映したのは日本テレビだった。だが、視聴率は局が期待した程、取れなかった。そのせいで放送時間が変わったり、怪獣を増やしたり、タイトル前にファイヤーマンと怪獣の戦いを見せたりと、局も円谷プロも、視聴率を上げるためあらゆる手を打ったが、結局、ファイヤーマンは30話で終了することになった。テレビ番組である限り、視聴率と言う”呪文”から解放されることは無いのだろうか?
”良い番組だから視聴率に関係なくスポンサーを続ける。”と、言ってくれる企業がもっともっと出て来て欲しいなぁーー

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