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ダヴァオ紀行:その39 洋ラン産業の芽生え(写真をクリック⇒拡大)

カトレア.jpgフィリッピンの農作物と言えば、まず砂糖だ!これは全土に亘って収穫、輸出され国の経済を背負って来た。勿論、ミンダナオ島でも砂糖畑は多いが、ダヴァオと言えば、何といっても果物(マンゴー・ドリアン・バナナ・ポメロ)が有名だ!ちょっと郊外に出れば農作物の巨大ブランド・デルモンテと言う町名はあるし、果物のプランテーションが広がっている。商店街は一年中熱帯の果物で溢れ、端境期は無い。だがーーー
私を驚ろかせたのは洋ランだった。住宅が密集した路地にも、狭い庭にも洋ランの鉢植えがあり、そんなに手入れをしなくても時期がくれば花を咲かせていた。花の形や色から種類の違いは明らかに分かる。このランに目を付け、栽培に乗り出したプエンテスピーナ氏によると、ダヴァオ周辺の森林(ジャングル)に自生するランは1000種類もあるそうだ。ハワイ・ヴァージン諸島を含むアメリカ圏が300種類前後と言われているから、ずば抜けて種類が多い。
コチョウラン.jpgオンシジューム.jpgダヴァオ市内にあるラン栽培農園を訪ねてみた。日本のラン栽培と違って温室も暖房も要らないし、加湿器も要らない。直射日光をさえぎる紗をかければ、それだけで理想的な洋ラン育成の環境が出来る。日本の生花市場でも洋ランの需要は多く、主にタイやインドネシアから輸入されているようだが、台風が滅多にない気象条件や野生ランが圧倒的に多い有利さを考えると近い将来、フィリッピンが洋ラン輸出の主要国になるのは間違いないだろう。勿論、そうなるためのハードルはある。現在、苗床にする材料と肥料を値段の高い輸入品に頼よらずをえないことや、花を輸出する際の輸送の問題だ。勿論、ラン農園の規模と輸出量が大きくなれば、今、輸入に頼っている栽培材料も安い労働力を背景に国内生産で間に合うはずだし、雇用の拡大(現在、失業率は30%といわれている)も期待される。ダヴァオが位置する地理的な条件から、台風はこの付近から発生するが、被害が出ることは滅多にない。温暖多湿な気候と合わせこの地が持つラン栽培の有利さは計り知れない。
日本に輸出するランの量が増えれば、人の往来も増える。当然、日本⇔ダヴァオの直行フライト便も運行されるだろう。だが、ダヴァオで洋ラン産業を成功させるためには、長年に亘る反政府組織との和解が最優先課題になる。更に輸出先の消費者が好む市場価値の高い花を見つけ出すマーケテングと、その花を安定的に、しかも大量に供給出来る体制が必要だ。つまり最新のバイオテクノロジーとエコロジーに配慮した大規模な栽培農園が必要になる。この条件が満たされた時、ランを中心にした生花輸出産業が砂糖・果物と出稼ぎに頼るフィリッピン経済の新しい柱になる可能性さえある。
デンドロ.jpgアリトハナ.jpg洋ランほど一般的ではないが、レストランやリゾート地に、さりげなく咲いている花にもユニークなものが多い。ダヴァオ周辺で年中見られるハイビスカスやブーゲンビリヤは、日本でも安く売られていて商品としての魅力はないが、明るい黄色や赤の不思議な形をした花はトロピカルでエキゾチックさに溢れていた。ランの輸出が本格化し、日本の業者がここに咲いている花を見る機会が増えれば、ラン以外にも人気の出そうな花が沢山あるに違いない。
私が訪れたラン農園の看板には、ダチョウの絵が大きく描かれていた。敷地の広さからみて、ここの経営者は先進国で人気が出てきた低カロリーで健康食品でもあるダチョウ肉の輸出を視野に入れた事業展開を考えているのだろう。フィリッピンの気候的優位を生かしたフィリッピン資本による新しい産業がここダヴァオから生まれれば”素晴らしい”と思うのだがーー

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ストリート・オンガク.jpg家計を助ける子供達:ダヴァオ編・郊外に向かって走り始めると、数少ない赤信号にぶつかった。すかさず手製の打楽器(?)を抱えて男の子が二人、演奏を始め、信号が変わると運転手が5ペソ硬貨を渡した。レストランを出ると小さな子供達がサンパギータ(ジャスミンに一種で国花)で作ったレイを売りに近寄って来る。人気のある”闘鶏場”の売り子も子供達だ。ダウンタウンの交差点では、車列を縫うようにタバコ・ガム・窓を拭くウエスを肩から吊るした箱に入れ、座席横のガラスをノックする。こうして稼ぐのは良いとしても、ブロック塀から支えの鉄筋を盗むとなると笑って済ませない。----
日本だって金属が暴騰した昨年、鉄製の門や側溝のフタが盗まれる事件が頻発した。”貧すれば鈍する。”他国のことを笑っていられませんなぁー。

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