チビラくん:君にも天使が見えたかい?
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トラベルマシンが完成してから、チビラもポチポチも勉強に身が入らず、何かあれば、すぐマシンに頼り、ママゴンまで料理もせずに”マシンで何処かへ食べに行けばいいでしょう”などと言い出す始末。ついに怒り出すパパゴンだったが、言う事を聞いてくれないパパゴンに愛想をつかして三人は、ーーじゃなかった、二人と一匹は家出をしたんだとさ。一方ゴルバ家でもマシンの魅力に取り付かれたガキンコが、科学者になるんだと家を飛び出して来たんだとさ。この騒動を見ていたナンジャーさんは、機械に頼りきりの子供たちを心配して、”自然を愛する気持ち”を教えようと不思議な”術”を使い、花や雨や雲の中に”天女”が現れる仕掛けをしたんだとさ。
早速、可愛い天女を呼び出したナンジャーさんは、天女が星を磨きに来たのを知り、研磨機をセットすると天女達は星を磨き、キラキラ光り始めると、大喜びで宇宙へ帰って行ったんだとさ。この様子をチビラ達は見ていたのだが”自然を愛する”心のない子ども達には天女が見えず、ナンジャーさんが何をしているのかサッパリ分からなかったんだとさ。そこでナンジャーさんは、子供たちを花の咲いている所へ連れて行ったんだとさ。ポチポチがジッと花を眺めていると可愛い天女が見えて来て、大喜びのポチポチは、一緒にダンスを踊り、楽しんだんだとさ。チビラとガキンコには、まだ何も見えなかったが、突然、降ってきた雨をチビラが眺めていると、やがて雨が綺麗な縞模様になり、その向こうには、楽器を弾く天女達が見えて来て、一緒に音楽を演奏したんだとさ。
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こうしてチビラもポチポチもトラベルマシンでは、けっして会えない天女に会い、楽しい時間を過ごしたのだがガキンコには、どうしても天女が見えなかったんだとさ。でもナンジャーさんに言われるまま、空をじっと見つめていると、雲の中から気球が現れ、ガキンコがそれに乗って空高く上がっていくと、雲の上には天女達がいて、雪合戦ではなく、”雲合戦”をして遊んだんだとさ。やがて雲を使い果たしたガキンコは地上に落ちてくるが、子供たちは大満足。”自然”を同じ星に生きているものとして、よく見れば、人それぞれに違ったものが見えてくることをナンジャーさんから教わったんだとさ。一方の大人たちは、”澄んだ心で自然を愛する”のが難しく、ママゴンに見えてきたのは、迎えに来て欲しいパパゴンの姿だった。そこに本物のパパゴンが現れ、家出騒動は”やれやれの結末を迎えた”んだとさ。
子供たちは、今日もナンジャーさんと一緒に”自然を見つめ”、”天女とたわむれ”、楽しい時間を過ごしていたんだとさ。
安藤達己的内緒話:テレビの普及と急速な機械化が国民の生活を変え始めていた。その便利さにドップリと漬かって、折角、旅行をしても、見るのは表面だけ、ジックリと自然と向き合うことが少なくなり始めた時期の作品だった。花や雨を見ていると天女が現れると言う、荒唐無稽な話に思えるが、子供たちがテレビに夢中になり、家に閉じこもって、美しい日本の自然に目を向けることが少なくなっていた。自然が与えてくれるものはテレビと違って、見る人によって変ってくる。それを天女で表現したかった。当然、天女の人選とその場面の映像が、この作品の説得力の決め手となる。児童劇団から沢山のお子さんに来て貰い、満足のゆく3人を選ぶことが出来た。でも大喜びをしたのは子供たちより、むしろ、おかぁさんの方だったように見えた。こちらの用意した衣装では満足できず、3人とも母親が納得の出来る衣装を自前で作ってくれた。撮影が始まれば”なにかお手伝いすることはありませんか?”と、おかぁさん達が聞きにくる。当時、美空ひばりさんのママがステージママと呼ばれて物議をかもしていたが、子役のおかぁさんは皆、ステージママさんでしたよ(笑い)